報徳学園の優勝で幕を閉じた昭和56年夏の甲子園。秋田県は前年の秋田商に続き、秋田経大付が春夏ともに全国的に注目されました。国体の結果も出しましょう。


滋賀国体野球一回戦

名古屋電気 5対0 鎮西

京都商 1対0 志度商

岡谷工 3対2 報徳学園

今治西 3対0 秋田経大付


準々決勝

早実 1対1 和歌山工 延長18回引分

都城商 6対5 近江 延長10回

名古屋電気 1対0 京都商 延長12回

今治西 3対2 岡谷工

早実 4対1 和歌山工 再試合


準決勝

早実 6対3 名古屋電気

今治西 5対2 都城商


決勝戦

早 実 010 000 000 1

今治西 100 000 01X 2

優勝した今治西ももちろん見事ですが、早実は延長18回再試合が響きました。


昭和56年秋の秋田県大会

準々決勝①

秋田 000 004 010 5

合川 002 000 100 3


準々決勝②

秋田工 000 000 000 0

大 曲 001 000 00X 1


準々決勝③

湯沢商 020 100 010 4

能 代 020 101 001 5


準々決勝④

横 手 000 00 0

秋田南 324 1X 10


準決勝①

能 代 000 000 00 0

秋田南 200 000 05 7


準決勝②

大 曲 000 200 0 2

秋 田 101 030 4 9


決勝戦

秋田南 002 000 200 4

秋 田 000 002 000 2


決勝は秋田は佐々木誠、秋田南は小林の投げ合い。準決勝で投げた秋田の石井は石井浩郎だが、腰痛のためこの試合は投げなかった。秋田南の小林は夏からエースとして投げており、危なげないピッチングだった。この年から秋の東北大会も各県から二校出場となり、秋田高校も東北大会出場が決まった。


選抜をにらんだ東北大会。

五所川原農林 5対4 宮古商

仙台育英 2対1 大船渡工 延長16回

東北 24対1 秋田 七回コールド

日大山形 4対0 勿来工


準々決勝

①学法石川 11対0 五所川原農林 七回コールド

②秋田南 5対1 仙台育英

③東北 11対3 東海山形 七回コールド

④日大山形 9対2 木造


準決勝

秋田南 011 200 000 4

日山形 040 006 00X 10


学石川 000 001 110 3

東 北 010 120 00X 4


準決勝で優勝候補の仙台育英を倒し、有力視された秋田南でしたが、日大山形の集中打の前に沈みました。学法石川と東北の試合は最後までもつれた好ゲームでした。


決勝戦

東 北 300 120 201 9

日山形 300 000 022 7


決勝は大味な試合になりましたが、順当に決勝進出校が選抜の予想となります。しかし試合内容としては学法石川も可能性があります。


では昭和57年の選抜出場校です。


北海道 ◯北海 9回目 遠田誠治

宮城 ◯東北 8回目 金子誠一

山形 日大山形 3回目

東京 ◯早稲田実 16回目 荒木大輔 石井丈裕   板倉賢司 上福元勤

東京 二松学舎大付 2回目 上地和彦 

   尾鼻晃吉

埼玉 ◯上尾 3回目

神奈川 横浜商 6回目 荒井幸雄 三浦将明

千葉 千葉商大付 初出場 平沼定晴

石川 ◯星稜 4回目

長野 長野 初出場

愛知 ◯中京 24回目 野中徹博 紀藤真琴

愛知 愛知 3回目 彦野利勝

静岡 静岡市立 初出場

和歌山 ◯箕島 7回目 住吉義則 畑山俊二

   吉井理人

大阪 桜宮 初出場

大阪 PL学園 9回目 榎田健一郎 森浩之

京都 西京商 4回目

滋賀 瀬田工 2回目 西崎幸広

奈良 郡山 3回目

和歌山 大成 初出場 西俊児

岡山 ◯岡山南 2回目 川相昌弘 本間立彦

   横谷総一

島根 浜田 3回目 清水雅治

広島 尾道商 5回目 坂口浩則

香川 ◯丸亀商 7回目

高知 高知商 12回目 津野浩

徳島 鳴門商 3回目 山中賢次

高知 明徳 初出場 藤本茂喜

鹿児島 ◯鹿児島商工 2回目 大田勇治

福岡 八幡大付 初出場

宮崎 延岡商 初出場


出場校は計30校。サプライズ的な抜擢はなく、非常に順当な選抜となった。


大会前の優勝候補として注目は、公式戦70イニング連続無失点の日野をエースに関東大会優勝の上尾、近畿大会優勝の箕島が東西の横綱と評された。続いて四度目の甲子園となる荒木のいる早稲田実、甲子園100勝まであと2勝のメモリアルに期待の中京の評価も高い。連覇を目指すPL学園も、箕島と熱戦の末惜敗したことから、当然優勝候補の一角におかれる。また四国第四代表ながら、40勝2敗の強烈な成績を誇る明徳が初出場ながら注目される。

 今回、四国はレベルが高いといわれ、その中でも池田と明徳が注目校であった。その両校が初戦で対戦し、勝った明徳も準決勝であっさり敗退したため、池田は力がある、と評価されながらも補欠に甘んじた。


四国大会 初戦

明徳 100 000 000 1

池田 000 000 000 0


準決勝

明 徳 001 000 000 1

丸亀商 012 000 01X 4


なお、明徳は神宮大会で優勝し、その力の片鱗を見せている。


明治神宮大会 準々決勝(初戦)

明徳 010 021 010 5

北海 000 000 000 0


準決勝

早実 001 010 021 5

明徳 000 030 14X 8


決勝戦

明徳 010 200 000 3

大府 000 000 001 1 


また今回のトピックスとしては、近畿大会で出場した兵庫県勢が全て初戦で敗れ、史上初めて甲子園出場できない年となった。


夏と同じように後にプロ入りした選手を記載しました。モレがあると思うのでよろしくお願いします🥺


大会が近くなるにつれて上尾の日野の無失点記録が話題になり、明徳の脅威的な勝率、箕島のチーム力が評価され、最終的に、この3チームが注目された。甲子園はイタズラをする。なんと、初戦のゴールデンカードとして、上尾対箕島、そして勝ったチームは二回戦で明徳との対戦が実現する組み合わせとなった!つまり、ビック3からベスト8へは1校しか残れないのである‼️


逆に、他の有力校に上位進出が確実に訪れる。波乱含みの大会が開幕することとなった‼️