野球というスポーツ・・
これほど残酷な団体スポーツはないのかもしれない。
その残酷さは敗戦の時に顕著となる。
敗戦の責任を追う一人の選手をチームの内外に、
容赦なくさらさなければ終了しないスポーツなのだ。
大観衆の前で、たった一人の少年が、その敗戦の責任者とされる。
打たれて負けたら敗戦投手。
エラーをして負けると、その野手には失策の記録。
たとえ監督が選手を気遣い「オレの指示で負けた」
と言ったところで、記録が訂正されることはない。
そのことが理解され、共有されているからこそ
チームには結束力の気持ちが、ファンには共感の気持ちが・・・。
野球というスポーツに、いつも漂う悲壮感は、
最大の魅力にもなっている。