グレープフルーツジュースのCYP3A4阻害はとても有名ですが、
さてと先日の患者さま
「りんごやデコポンはどうなの?だってグレープフルーツとか文旦とかダメなんでしょ?!
他にどうやってビタミン類取ればいいの?」
「リンゴは全く問題なく召し上がっていただけます。かんきつ類でしたら、温州ミカンやオレンジなどは召し上がれますのでどうでしょうか?」
「デコポンは?」
資料探し回って答えることに!!!
「そうですね・・・・レモン、カボス、ネーブルは大丈夫なようですね・・」
「で、デコポンは?」
「申し訳ありません。手元にある資料にはありませんので、後日きちんとちた形で資料をお渡しします。」
「じゃあ○○にいくから。」
デコポン、よっぽど好きなんですね・・・・
ということで、今日のお休みは頑張りました~
まずはDLMでi-PHISSの相互作用のページからグレープフルーツと薬についての考察を熟読。
それから、大日本製薬のホームページからQ&A
そこからPubMedの文献に飛び色々読みましたが、つい怪しい自動翻訳を使うのでまったくもってきちんと処理できず・・・
[話題の食品成分の科学情
報]なども熟読しました。
で、結果は・・・
デコポンは食べても良い
食べちゃだめなのは・・・・
グレープフルーツ、スウィーティ、ざぼん、ぼんたん、だいだい、
夏ミカン、甘夏、ライム、バンペイユ
ボンタンは文旦の1種です。
これらがCYP3A4を阻害するフラノクマリン類(ベルガモチン、ジヒドロベルガモチン)や
フラボノイド類の(ナニンゲニン、ナリンギン)を多く含んでいるものです。
ちなみに、食べても問題なさそうなものが
温州ミカン、いよかん、デコポン、オレンジ、ネーブル、レモン、
カボス、ゆず、せとか、日向夏
です。
つまり、グレープフルーツをはじめとするCYP3A4を阻害するものはすべて
かんきつ類のなかでも初生カンキツ種に入ります。
どうやら後生カンキツ種の方には、CYP3A4を阻害する成分は入っていないようです。
また、ジュースは濃縮されているのでダメなんだとばかり思っていましたが
DLMの相互作用質問箱内の東京大学澤田康文先生の資料では
グレープフルーツ1個の果肉(250ml相当)を摂取した時
グレープフルーツジュース250ml飲んだ時では
フェロジピンの血中濃度が同等とまではいかないまでも相当の影響があることが分かっています。
ジュースだけでなく、グレープフルーツそのものを食べるのも注意が必要ですね。
と、私は大満足な一日だったのですが・・・
褒めてもらえると思い旦那さんに報告すると
「メーカーに聞けばすぐ答え出たんじゃない?」
と旦那様に言われショボン
そうなんだけどさ、
こうやって自分で色々調べると面白いし、色々な知識が広がるし・・・・
でも半日の私の今日の労力が
多分メーカーに電話したら電話するだけなので5分かな。
は~
ではでは
Mikan