今年は、葛の花の勢いがすごかった。

この台風を予測して、根を張っていてくれたのでしょうか。








今回は葛花まで手が回らないかな、と思っていたけど、裏の葛花がそれは見事な花付きと芳しさで呼びかけてきてくれて、思わずいくつかの房を分けて頂きました。





お花をひとつひとつ外しながら、マグカップにお湯を注いで葛花茶を頂く。










あぁ、巡るなぁ、、、




台風前に乾かして、、、



葛花はとっても良い香りで虫たちを呼び寄せるから、広げてありんこたちに逃げる暇をば。虫たちを呼びまくってどんどん結実しては拡がる葛の生存戦略は、荒廃した大地をみどりに覆っていく。



ソクズと一緒に絡んでた葛花は蒸留してみました。





蒸留したものは上に抜けるようなキリッとした感じで、ゆっくり温められて下に残ったお湯が、もうとんでもなく濃厚な落ちつくかおりで、、、

葛花茶はこのように抽出したらいいのだと見本を見せてくれました。





急きょまとめた大切な方への野草薬草花束にも、小さめな蔓を入れました。

良い香りと、萩やらキンミズヒキやらみどりのネズミモチの実たちやらと共に。にっこり微笑んでくれたみたい。野歩き大好きな方だったから、野草たちに寄り添ってもらえて良かった。



時間ギリギリで草むらみたいになっちゃった。


ハギ

キンミズヒキ

カワラヨモギ

ヨモギ

大和当帰

ヘクソカズラ

ネズミモチ

オトギリソウ

やまぶどう

エノコログサ

ヒキオコシ

カワラケツメイ

ゆかりのある、秋の薬草たち




お別れしたあと、母と平尾台を散策して、ドライブ中に初めて白い葛の花に出会いました。





無理くり停車したら辺り一面に拡がるすごい香り。天使のような浮遊感。なんて美しいのでしょう。





宙からの贈り物のよう。

ふたりで傘の柄で蔓を手繰り、ひとかずら。 少しでも水あげいいように、葉を落として母の台所に。しばらく優しい香りで寄り添ってくれました。






葛花は酒毒を消し、その根は生薬として大切な救荒食として繊維は衣服にと人々の営みのそばに葛はいてくれました。そしてその香りやエネルギーはこんなふうにいつも私たちを優しく包んでくれていたんだなぁ。




今夏も醸して洗った葛の繊維







🌿仁入り梅肉エキスやニュートラル野草茶など、薬草のてしごとをコツコツ作っています。


発送再開させて頂きました。

長いお休みありがとうございました。


薬草のてしごと笑み草