不意を突かれた先週の寒波、この冬最後のチャンスとばかりに求菩提山に登ってきました。

 

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普段は苔むした中宮の入り口がこんな荘厳な美しさ。。。。

 

3年ぶりにしっかり寒い冬が来ると、この冬初めて冬タイヤを履いたものの、運動不足と運転技術の無さからなかなか動けず、、、、英彦山の四王寺の滝の氷瀑に思いを馳せていました。 ソロだしね、、、このビビりな性格、、、のおかげでまだ生きてるのかもしれないし。

 

修験道のお山のこちら側、求菩提なら大丈夫かな、、、とぐずぐず11時頃、下界は完全に雪解けしたころ出発するも、、、、

舐めてた~嘯吹八幡さんのあたりからまだ完全に雪道やん。。。冬タイヤなのに滑る~

 

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風知草の手前あたりの岩岳川もこんなかんじの雪帽子で可愛い。九州平地民、雪ではしゃぎますよ!

 

第一駐車場もまだ雪だらけで、英彦山、座主園地方面へは車の侵入禁止。ここに駐車。他には2台。

(犬ケ岳の駐車場の方へは行けそうな感じでした)

 

滝まで近いルートの川沿いの登山口へ。

可愛い鳥が先導して、見送ってくれました。

 

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登り口は南側なので、太陽に緩んでじょりじょり。

13時前に歩き始めなんて、なんかすいません。。。

 

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下の方は雪も解けて、アイゼンなしで歩き始めたけど、途中で装着。

踏み跡も数名分あるしよゆーよゆー。

滝綺麗だったよーと、一組の夫婦とすれ違う。

 

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急激に上がる気温に、あちこちの木々から雪が落ち、キラキラな世界。

誰もいない。

何度も立ち止まってはうっとり。

 

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そして五窟の滝に到着。

この周回コースは切り立った岩からあちこちに普段はちいさな滝、というか水がチョロチョロ滴りおちているのですが、、、

 

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おおおーーーーまだ立派なお姿。

日に当たってだいぶ溶けてきていますが、その勢いよく溶けていく水音と光の美しさに息を飲みます。

ミスト状の霧がさらに美しい。

その肌に触れる心地よさ。

 

 

 

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しばし、レンズに入るゴーストと遊びます。

 

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明るい太陽のほうへぐるりと頂上に向かって進むもトレースも無く、なんだか溶けて滑りそう。

ふだんはここらはマテバシイのつるつるした葉っぱがたくさん積もっている。

ひとまず他の滝?氷柱?を見にいってみよう~ 楽しい~~~

 

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阿弥陀窟のあたり。

 

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おおお~~

座主坊側に回り込むにつれて、日が当たらずだんだん雪が深くなってくる。

数十メートル上の木からは、木に積もった雪の塊、頭の数倍サイズの雪だるまみたいな塊があちこちに降ってくる。

思わず固さチェック!

え、、、これ数十メートル落ちてきて頭に落ちて来たら気を失う→凍死じゃね?やばくね?


滝の氷柱が緩んでガラガラ落ちてくるからうかつに近づけない〜!これ刺さった日には、、、!😆


なにせ、最初すれ違ったご夫婦以来誰にも会わず、贅沢な貸し切り独りきりを堪能中なのだ。

いままでたくさんあったように見えた踏み跡は、おふたりの行きかえりで4人に見えていたのかも。

そういえば、中宮、座主方面のトレースもないな・・・

ザックカバーが必要なくらい、木の上から溶けて落ちてくる水滴で消えたのかな?

そもそも正面参道側に回る人、下の駐車場からかなり遠回りだからいないのか。

 

求菩提山はかつて火山で、猛覚魔卜仙(もうかくまぼくせん)という名前からして渡来系魔法使いのような方が、山中に大己貴神を祀る祠を建て、求菩提の南々西の犬ヶ岳に棲む「鬼」を「退治」したことにはじまる。

その鬼を祀った鬼神社が、中宮の国玉神社の隣に建っている。

 

中世には英彦山や宝満山、国東六郷満山と並ぶ修験道の一大聖地で、山伏の集落の跡やお墓も残っている。

しかも天狗伝説も。

 

豊前は今でも神楽がさかんで、神楽での鬼は神様でもある。鬼は外国人だったとか、為政者側に虐げられた側だという説もある。そしていまちょうど高千穂での舞のイベントに関わっていて、高千穂の鬼八伝説についても見聞きしていたところだったので、鬼=怖い、とはならないけれど、このキーワードはやはり気になる。鬼神社って、ドキッとするよ。


そして、もともとが大己貴神関係ということで、求菩提は高い山ではないし、地元で、慣れ親しんでるけど、気を引き締めないと怒られちゃう・・・・・という思いがどこかにある。

 

下の登山口からの道は崩れた岩の堆積した場所も多く、それが雪でまったく見えない。

踏み跡も消えている。

以前知人が、雪の裏英彦山道を歩いていて、雪の下の岩の割れ目に足を突っ込んで骨折して担がれて下山した話を思い出す。。。


と、また雪の塊が落ちてくる。

 

なんかなかなかスリリングさ増してるんですけど。。。。

 

いやー一人で歩くといろんな自分のパターンが出てきますねぇ~~~汗

 

でも雪はどんどん深くなって楽しい!

 

禊場・氷室へのルートと中宮への分かれ道の看板まできた。あと数分じゃん。

 

ところが!

 

ここで完全にトレースを見失いました。まじか。

 

森林セラピーガイドの講習会から、さんざん歩いてる道です。

 

でも雪で完全に違う風景。

 

確かまっ平だった道。なぜか今、自分のまわりは丸太だらけでずぼずぼ。ぜってーちがうやん。

 

慌ててヤマップひらく。(今頃?)画面上のルートはすごい近くだけど微妙にGPSと重ならない。ルートに合わせると傾斜すごいとこだし。GPSずれるしな・・・

 

鹿、いきなり鳴くし。また静かで響くんだ。そしてひたすら綺麗なの。

 

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もう明らかに違う丸太の間をずぼずぼはまりながらラッセルして。。。なんとかはっきりした踏み跡が一人分つづいている平らなところに出た!おお~ 

 

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はーーーーーーーーい!獅子の口です!

 

この顔だけが雪のなか顔だしてた!!!ウケる!シュールだ!!もっと引きで撮ればよかった!!!

獅子っていうけど、どうみても鬼?おじさん?ですよね。

ふだんは苔蒸して、口から水が流れているの。(飲むのはNG)

 

この怖い顔面見つけたときの安堵感といったら!!!!!!!

 

時間が押しちゃったから、ちょっと迷ったけど、せっかくだから中宮入口まで引き返してみることに。。。。すぐついた。だよねーだよねー。3分なんだよねー。

 

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誰もいません。雪がいろんな音を吸い込んでひたすら静かです。美しい。

感謝と畏敬の念。。。

鳥居の先、今回はほんの少しだけ見せていただきましたが、お邪魔するのはやめて、鳥居の入り口からお参りさせていただきました。

 

この美しい姿をみなさんにご紹介させていただきますね。

お招きいただいてどうもありがとうございます。

 

踏み跡は座主駐車場側の参道からからひとりで入ってきた方のものらしく、それを頼りに反対ルートから帰ります。車道40分歩かねばだけど、迷わない安全をとろう~。

 

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午後の光が綺麗です。

 

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ここのミツマタはまだつぼみです。

 

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入口の大好きな仏様にご挨拶して帰ります。

 

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光に見守られて

 

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ここからさらに駐車場まで2-30分、余韻に浸りながら歩きました。

 

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湧き水のところ。

どなたかがおそろいの可愛いしめ飾りを付けて下さっていました。

 

駐車場に戻ると・・・・雪、全部溶けてた!

どれだけ気温上がったの!?

 

なんだか異世界に入って戻ってきたような気持ちで帰りました。

 

まったく違う姿を見せてくれた求菩提のこと、改めて好きになってしまいました。

 

もういっかいくらい、また雪降らないかな・・・

 

どうもありがとうございました。