こんにちは、訪問ありがとうございます。

 

私が小児科医を辞めた理由③は、

在宅休日当番医9:00〜18:00 日曜日や祝日の勤務 を年10回

夜間急病センター勤務19:00〜24:00 を月2〜3回

をしたくないからです。

 

 

 

 

 

どの理由が一番かと言うと難しいですが、

風邪の患者を見るのが、嫌だと言う共通点はあります。

 

在宅日曜当番医は、

私のように比較的若い年齢は、

GWや、年末年始に必ずといいほど勤務になります。

 

そして、そういう時は、見切れない程の患者さんが押し寄せ、

2〜3時間待ちの診療、昼食もまともに取れなくなります。

昼食取っていると、待ち時間が増えるだけですので。

 

待たせていると、患者さんもイライラしてきます。

私は一生懸命しているけれど、

心に余裕がなくなります。

 

そんな、イライラした患者さんも嫌ですし、

私自身、心に余裕がなくなり、冷たくなったり、説明もめんどくさくなります。

そういう自分も嫌いです。

 

患者さんの例としてはこんな感じです。

 

医師は、問診で、ほぼ9割方の診療を完了していると思ってよいです。

 

私 「本日はどうされましたか?」

 

患者さんの母 患者さんは2歳

2時間前から急に発熱してきて、元気がないんです。

 

私 「私、咳や鼻水など出ますか?」

 

母 「少し鼻が出ますが、咳はないです。」

 

私の心の中、

2時間前から熱(38.3度)で、鼻が少し、

(肺炎なら咳が出るのが当然で、風邪だろうな・・・)

 

はい、診察します

 

呼吸音を素早く聞いて、異常なし

咽頭をみて、(真っ赤になってたり、膿がついてないかみて)異常なし

一応、耳も見て、中耳炎なし

首を触って、リンパ節や耳下腺などに腫大なし

 

この間、数分以内

 

診察上も問題ないため、風邪でしょう。

 

風邪の引き始めでまだ症状は今後出てくるかもしれませんから、

明日も熱があれば、かかりつけ医などで見てもらって下さい。

 

こんな感じで速攻で終了します。

 

急病センターや、在宅当番医の仕事は、

明日まで待てず、すぐ治療が必要な患者さんを選別することであり、

風邪の患者さんに風邪薬を出す場ではありません。

 

いや、平日の診療時間内だって、風邪に風邪薬は必要ないのです。

 

わざわざ、休日や夜間に熱が出て数時間で、

すぐに受診しないでいただきたいのです。

 

喘息発作で息苦しい、

急性肺炎になってきて、咳がひどく呼吸があらい

蕁麻疹が急に出てきて、痒くて痒くて仕方がない

痙攣がおきた

血便が出てきた

腹痛がひどくて、歩くだけで、痛みが響く

何度も何度も吐いてぐったりしている

ケンケンと吠えるような咳が止まらずくるしそう

生後1ヶ月の赤ちゃんだけど熱がある

などなど

 

こう言った患者が1日に数人くらい受診します。

こういう患者さんを何とかするために、

小児科医は休日や夜間に勤務しているのです。

 

風邪の患者さんのせいで、待ち時間が異常に長くなり、

本当に診察や点滴や検査が必要な子供まで待たされたりします。

 

胃腸炎なんか流行っていれば、

待合室で嘔吐すれば、ノロウイルス胃腸炎を、待合室で拾って帰ることになったり、

コロナウイルス患者が猛烈に咳混んでいれば、マスクをしていない小さい児は、

コロナウイルスをもらうかもしれません。

(2歳未満児はマスクにより、呼吸がしにくくなる恐れがあり着用は推奨されません)

 

18時までの休日当番医も

18時ギリギリに入ってきた患者も見なくてはいけないために

診察終了は20時近くなったりします。

 

ノンストップで、時にお茶を飲むくらいで

11時間近く診療を続ければ、誰でも嫌になります。

 

今は、小児科を辞めたため、休日診療などしておりませんが、

適正な受診を心がけて欲しいと思います。

(12月31日の記事は、実際には勤務しておらず、過去のことを思い出して書いた記事です)

 

年末年始、GW、日曜日などの勤務は嫌なものです。

そして、ものすごく混む。

 

私は、穏やかな診療を望むので、小児科医は

無理だなと徐々に思うようになっていったのです。