このごろ,古い本を読み返しています。
2週間前,図書館の棚を見ていたら「雪国」が目に入りました。
ノーベル文学賞を受賞した川端康成の作品です。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」
有名な冒頭です。
どうしてこの文が,「雪国」を読んだことがない人でも知っているぐらい,有名になっているんだろう,と思ったりしています。
名作ですが,最初に読んだのは大学生のとき。
名作の匂いすら感じることができませんでした。
今,読み終わっても,なんとも理解が難しいです。
行間を読む必要があるというか,読者の方が場面を想像しながら読まなければならない,そんな小説です。
解説にこんなことが書いてありました。
結局この作品は,「徒労」という言葉に始まって,「徒労」という思いに終わるのだ。虚しいことだが,美しい。いや,虚しいことほど,美しい。それが『雪国』という小説の世界なのだ,-と,そう言い切る外ないのである。
駒子を岸恵子が演じた映画版「雪国」を買ったので,これから見るつもりです。
島村は池部良です。
続いてドラマ関係。
NHKドラマ「舟を編む」の初回を,やっと見ました。
池田エライザさんが出ているんですね。
彼女のドラマ,映画を初めて見ました。
この人には,華があります。
初回は,なかなかよい滑り出しです。
すでに6話まで放映されているようなので,急いで追いかけます。
もう一つドラマ関係,「不適切にもほどがある」9話
「マタハラ」を取り扱っていました。
ハラスメントとか,いじめとか,これも取扱注意の内容ですね。
私の古い話です。
教員になった最初の年。
教頭から「お前は糞の役にも立たないヤツだ」と言われたことがあります。
不適切発言だと思うのですが,
「そう言われても仕方がないかな~」と自分を振り返りました。
上司から若手への指導ではなく,混じりけのない叱責,怒り爆発。
その教頭は校長とも,毎日のように,校長室で怒鳴り合いをしていました。
そういう,殺伐とした職場でしたが,
「職場って,こういうものかもしれない」と,私は風に揺れる柳のように受け入れて?,鬱になることもなく,時を過ごしていました。