久しく中国シリーズが続いたので、少し距離を置きたいと思います。

 

一般の日本人には余り馴染みのない国として中央アジア諸国があります。旧ソ連邦に属していた国々です。1991年にソ連邦が崩壊し、各国が独立宣言を発しました。それでも未だにロシアの影響を強く受けています。

 

さて、その中でアゼルバイジャンという国を皆さんご存知でしょうか?カスピ海の西側の国です。アゼルバイジャン人と話をすると、彼らの祖先はペルシア人でイラン人は彼等の末裔だという人達が数多くいます。顔つきは結構似ていますね。ゲジゲジ眉が多く、ひげが濃く、彫が深い顔立ちです。

 

筆者はかつてアゼルバイジャンを頻繁に訪れていました。毎月一回は必ず出張で訪問していました。ある日の夜、駐在員事務所のスタッフにお願いしてバクー(アゼルバイジャンの首都)で一番美味しいステーキハウスに連れていってもらいました。牛肉も事前に見せてもらいましたが、熟成した赤身でテキサスで食べていたものとほぼ同様でした。久しぶりにステーキだ!とわくわくして肉が焼きあがるのを待っていました。そこにジュージュー音を出して焼きあがったステーキの登場です。そして、ブラックペッパーをまぶしてもらって、最初の一口!吐きそうになりました!なぜなら、折角のステーキの上に羊の脂をたっぷり塗ってあったからです。肉を水で洗って焼き直してもらい食べましたが、不味かったです。

 

同じ様な経験をイスタンブールでもしました。トルコの某大手エンジニアリング会社の営業部長さんがイタリアンレストランに連れて行ってくれました。バクーでの苦い経験から、スパゲッティでは大丈夫だろうと思い、ミートソースを頼みました。恐る恐る一口目を食べた時、不安は的中です!肉は羊、且つスパゲッティに羊の脂が塗ってありました。

 

筆者は高校生迄北海道で野球にあけくれていましたので、ジンギスカンをしょっちゅう食べていたことから羊の肉はお手の物でしたが、本来羊の味がしてはいけない物に羊の味を付けるのは全く受け付けられませんでした。これも、食文化の違いですね。羊の肉はムスリム及びユダヤ人にとっては最高の食事なのです。

 

皆さんもトルコに行かれる際は、一応気を付けてくださいね。