だいぶん涼しくなってきました。。。と世間ではいいますが、汗かきの自分にはまだまだ夏です💦

 

おはようございます🌤今日も週初め、やる気マンマンです。

 

最近も甲状腺眼症による眼窩減圧術希望の患者さんが多いのが印象的です。

患者さんから、すぐに手術をしたいのですが、いつできますか??とよく聞かれるます。

ちょっと復習もこめて、解説してみます。

 

そもそも、甲状腺眼症の病型はType1Type2にわかれます。目の後ろの炎症なので、両方とも眼球突出をきたしますが、炎症の起こり方が違う(病理学的にも違いがあります)ことが最近わかってきています。

 

Type1 → 目の奥の脂肪の炎症がメイン、若い年代に多い。

Type2 → 目の奥の目を動かす筋肉の炎症がメイン(二重に見える、目が動きにくい)、壮年期、高齢者に多い。喫煙と関係が深い。

 

さらに、甲状腺眼症は活動期(炎症がまさに起こっている)非活動期(炎症が落ち着いている)にわけられます。

活動期には主にステロイドを目の奥に注射したり、症状が重いときは、外来通院で点滴することもあります。

炎症が起こっている時に、しっかりとステロイドを投与しましょうて感じです。

 

活動期と非活動期をしっかりと見分けることが大切なのですが、

 

①客観的な症状(目が赤い、まぶたがひっぱられている、目頭が腫れている、まぶたが腫れているなど)、自覚症状(目の奥が痛いなど)をスコア化する

(→専門的ですが、我々はCAS scoreと呼んでいます。)

②採血データを参考にする

③MRIで目の奥を評価する

 

にわけられます。

①は医師によってもばらつきがあります。

②は甲状腺ホルモンや、甲状腺に対する自己抗体を評価します。自己抗体は測定方法によってTRAb、TSAb、TSBAbの3つにわけられますが、これ以上に未知の抗体も存在すると言われています。この中でもTSAbが眼症状によく相関します。

③はMRIで炎症をダイレクトに評価します。STIRという撮影条件が炎症の評価によく使われます。

 

採血データも考慮しますが、MRIがもっとも目の奥の評価には有用と考えています‼️

 

 

で、この上の図なんですけども、日本って100万人あたりのMRI台数が他国と比較してダントツに多いです👏👏

 

だから、すぐに病院でかんたんにMRIがとれてしまいます。

めぐまれていることに感謝🤗MRIを撮らない手はないですよね😂

 

基本は活動期には手術侵襲を加えないとされています。炎症が落ち着いた非活動期に眼窩減圧術を施行しています。

 

しかし、最近ではType1、脂肪の炎症がメインの患者には早期から手術もいいのでは??との報告がアメリカの学会でありました。患者さんの悩み、症状が強ければ早期から検討してもいいのかもしれないですね。今後の検討が必要です。

 

長々と書いてしまいましたが、当院では患者さんがどのくらい悩んでいるか、炎症はどのくらいか、など総合的に判断して手術を含めた治療方針を決めています。

甲状腺眼症でお困りの際はいつでもご相談くださいね🤗

 

今日もがんばっていきましょう!!

 

P.S. 今日は東京からまぶたを愛してやまない、Dr. A先生が大阪院にきてくれています。久々に一緒に仕事できるので楽しみです。。。