『妻』という立場でいることが時々しんどい。
兼業主婦になってから、家族の身の回りのこと、家事、育児、全て一人でこなしてきた。
フルタイムで働いているお母さんたちは、本当に尊敬する。
休む暇もないだろう。
私はフルじゃないからっていうのもあるけど、夫に手伝ってなんて一言も言ったことがないし、『家事分担』なんて思ったこともない。
夫は料理は無理はしなくていい。
しんどかったら弁当買えばいいよと言うが、疲れる度にそんなことをしていたら食費が大変。
それに、何度も買ううちに「そんなにしんどいの?」嫌味を言われるのも目に見えている。
最初こそ「無理しないで」と言ってくれていたものの、人間月日が経てば慣れてくる。
私が全てやって当たり前。
特に、疲れている日。
食事の用意もできて、片付けも一旦終えてさぁご飯だという所に帰宅し、
「これ切って出して」と刺身を出される。
「これあっためて出して」と惣菜を渡される。
他にもたくさん買って来た品物たち。
これがちょっとキツイ。
それらを袋から出してくれるのだが、食事時なのでお皿を準備している狭い空間や食卓に置かれ、レジ袋は品物の上にボーンと置いてある。
食事の用意をしながら、夫が買って来たものを冷蔵庫や他の場所に片付けながらイライラしてくる。
買って来てくれるのはありがたい事なのに、イライラしている自分は非常識な気がして、余計モヤモヤする。
夫が食べたくて夫のお金で買って来たのだから、何も悪くない。
刺身や惣菜にも罪はない。
子供も好きだから、また包丁やお皿を出して、下処理をして食卓に出す。
夫は自分が買って来た刺身や惣菜をおいしいおいしいと率先して食べる。
私が作ったものも、もちろんおいしいと言ってくれることはあるけど…。
でも、今来たばかりなのにスポットライトを浴びている惣菜の横で、前日から考えて作った私の料理が寂しそうに見える。
いつも当たり前に思われる自分と重なって、本当にポツーンと寂しそうにそこに存在している。
私は手伝って欲しいわけじゃない。
ただ一言、「ありがとう」と言ってほしい。
欲を言えば毎回言ってほしい。
「コップない」と言われて出した時、朝お弁当を出した時、食後のコーヒーを出した時、急に買って来た肉や刺身を文句も言わず出した時。
いつも無言。
2秒あれば言える。しかもタダなのになぜ出し惜しむんだろう。
でも、
そんな人を選んだのは自分。
文句を言わないことを選んだのも自分。
夫に怖くて言えずここで愚痴ることを選んでいるのも自分。
夫のおかげでフルタイムじゃなくていいのも事実。
感謝すべきこともたくさんある。
分かってるけど…。
何だかとてつもなく虚しい。
たった一言、ロボットのように気持ちこめなくてもいいから「ありがとう」って言ってほしい。