(インスタグラムには載せていない内容です)


 個包装実装試験の結果




「高温多湿を避けた環境」での試験

(高温多湿については↓参照)


表記日数について

初日=焼いた翌日

3日後=焼いた日を0日とした3日目

5日後=焼いた日を0日とした5日目

(例) 5/1 に焼いた場合

├初日=5/2

├3日後=5/4

└5日後=5/6


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Carré -キャレ- (四角いケーキ):4Noir (キャトル・ノワール)


ガスバリア袋 × 脱酸素剤
├初日:美味しい
├3日後:味や香りが少し薄まるが、まだ美味しい
(脱酸素剤の影響で少しパサつく)
└5日後:味も香りも薄く、正直あまり美味しくない          (パサつき変わらず)


Carré -キャレ- (四角いケーキ):レモン×ラベンダー


ガスバリア袋 × 脱酸素剤
└初日〜5日後:変わらず美味しい
    (脱酸素剤によるパサつき有り)


マドレーヌ


ガスバリア袋 × 脱酸素剤
├初日:はちみつが強い
├3日後:全体が馴染み、美味しい
└5日後:味・香り共に薄く、あまり美味しくない
    (少しモソッとする)


ドロップクッキー


ガスバリア袋 × 脱酸素剤
ガスバリア袋 × 乾燥剤
ガスバリア袋 × 保存剤無し
OPP袋 × 乾燥剤
└…の4パターンで検証

焼き立て

✽プレーン
└カレンズかなり固い
✽チョコ
└ココア香ばしい

初日

✽プレーン
└全てちょうど良く美味しい、カレンズ柔らかい
✽チョコ
└全てちょうど良く美味しい、ココアとクルミで少し苦め、クランベリーがネチッと固い

3日後

└食べ比べなければどれも美味しいが、しいて言うなら…


<プレーン>

✽固いザクザク

ガス×脱酸素剤

(…差があいて…)

OPP×乾燥剤

ガス×無し

ガス×乾燥剤

✽柔らかいサクサク


✽味が濃い

ガス×脱酸素剤

ガス×無し (香ばしさの後に味)

ガス×乾燥剤OPP×乾燥剤 (アーモンド強め)

✽薄い


<チョコ>

✽固いザクザク

OPP×乾燥剤

ガス×乾燥剤

ガス×無し

ガス×脱酸素剤

✽柔らかいサクサク


✽味が濃い

ガス×無し (全ての味)

(…差があいて…)

ガス×乾燥剤 (ほんのりココア)

┃ ガス×脱酸素剤

OPP×乾燥剤 (クルミ味のみ)

✽薄い


5日後

└事故にあい、試食できず…


9日後

<プレーン>

ガス×脱酸素剤 以外美味しい

ガス×脱酸素剤 以外甘い


OPP×乾燥剤

├甘く香ばしい香り

├軽いサクサク

└香ばしい


ガス×無し

├ナッツっぽい香り

├少し固い

└露骨に甘い味


ガス×乾燥剤

├甘く香ばしい

├サクサク

└OPP×乾燥剤とほぼ違い無し


ガス×脱酸素剤

├一番軽い柔らかいサクサク

└とにかく香ばしい、あまり甘さは感じない


<チョコ>

ガス × 脱酸素剤 のみ かなり味が薄く、香ばしい

ガス × 脱酸素剤 以外 ほぼ差無し、どれも少し味が薄い


OPP×乾燥剤

├サクサクザクザク

└味薄いまま


ガス×無し

├少し固い

└後から凄いチョコ


ガス×乾燥剤

├軽いサクサク

└一番味のバランスが良く美味しい


ガス×脱酸素剤

├香ばしい

├柔らかいサクサク

└色々薄い


<9日後まとめ、向いている人>

ガス×脱酸素剤

├甘さ控えめが好きな人

├油っこくないのが好きな人

└薄味、ただただ香ばしいのが好きな人

ガス×乾燥剤

OPP×乾燥剤

├旨味、味のバランスなどを重視する人

└色々食べ慣れている人、味覚が鋭い人

ガス×無し

└露骨な味が好きな人



イングリッシュスコーン


ガスバリア袋 × 脱酸素剤
ガスバリア袋 × 保存剤無し
└…の2パターンで検証

<初日>
✽脱酸素剤 有り
├袋を開けたときの香りは弱い
├スコーンを割ったときの香りは強い
├比較すると粉っぽい味
└比較するとわずかにケーキっぽい柔らかさ
✽脱酸素剤 無し
├袋を開けたときの香りは良い
├スコーンを割ったときの香りは弱い
├小麦やバターを感じ、美味しい
└比較するとわずかにほろほろ感が強め

<3日後>
├香り、味、食感、風味、全て大差無し
└若干…脱酸素剤 有り の方がバターの香り、風味、小麦の味、風味が強い

<5日後>
事故にあい試食できず…

<9日>
有り:見た目は普通、腐敗臭?ヨーグルトの発酵臭?
無し:表面にφ約1mmのカビ、同じ匂い
└どちらも試食せず


生クリームスコーン


ガスバリア袋 × 脱酸素剤 有り
├ガスバリア袋 × 保存剤 無し
└…の2パターンで検証

初日

└どちらも大差無し

3日後

<プレーン>
有り:ポソポソ、風味弱い
無し:表面サクッ中しっとり、風味豊か

<チョコ>
有り:サクッとせずポソッと、味は大差無し
無し:表面サクッ中しっとり、味は大差無し

5日後

事故にあい試食できず…

8日後

<プレーン>
有り
├香り:フレッシュな生クリーム
├食感:外サク中しっとり、しっとり度弱め
└味:生クリームスコーンらしい味
    (生クリームのようなバターのような、乳製品の風味が強い)

無し
├香り:弱めだが生クリームっぽい
├食感:外サク中しっとり、しっとり度強め
├味:普通に美味しい (焼き菓子のようなパンのような)
└少し油がまわっているような?

<チョコ>
有り
├香り:弱めだがチョコを感じる
├食感:外サク中しっとり (無しと差無し)
└味:無しと大差無し

無し
├香り:強くチョコを感じる
├食感:外サク中しっとり (有りと差無し)
├味:有りと味に大差無し
└少し油がまわっているような?


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使用したガスバリア袋

※脱酸素剤対応

厚さ:0.055mm
材質:KOP20/PE15/PE20
酸素ガス透過度:80ml/平方m・d・MPa
(20℃80%RH代表値)

ガス袋詳細は別記事↓

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見にくくてすみません… (特にドロップクッキー…)
袋比較か、保存剤比較か、日数比較か、プレーンチョコ比較か…どう比較して載せるのがわかりやすいかなぁ…と、一応考えた結果です💦

私的に5日後か一週間後が重要だったのですが、運悪く事故にあったため確認出来ず…なんか…材料費や時間が無駄になった感ショボーン
まだ “仕事” ではないので休業補償請求出来ないし💧


検証出来た範囲での結果は
脱酸素剤って美味しくなくなる
という…………、、、

恐らく…ですが、ケーキ類に関しては
酸素を吸収した0.5〜1日経過時にガクンッと大幅に品質が下がって、
そこから安定して、ある程度不変になるのでは…?

クッキーは脱酸素剤だと日に日に劣化している印象でした…
バターや具材の鮮度を保ってくれるかな?と思ったのですが、意外と乾燥剤の方が保ってくれました

そしてクッキーに関しては、ガスバリア袋もOPPもあまり差が無いという驚き…!
OPP袋でも酸化しているような印象は受けませんでした


いずれにせよ…
「ガス袋 × 脱酸素剤」という条件で
「店主が美味しいと思う期間」を
「ribera賞味期限」とするなら
賞味期限は焼いた翌日まで
…に、なります………

つまり、脱酸素剤を使用した時点で美味しくないので、賞味期限切れ……

ラップで包んでジッパーバッグに入れておいた方が美味しさが長持ちする(苦笑)

たまに起業主婦のパウンドケーキとかで賞味期限1週間のとかも見かけますが…私は正直、アウトだと思う

ドバドバとアルコールに浸すか、保存料を使用していれば可能
(イギリスのブランデーケーキがなぜあれだけ長持ちするかって、毎日毎週ブランデーを染み込ませまくるからです)

無添加かつ素人のシロップ程度なら……修行してノウハウを学んだプロのパティシエじゃない限り、かなり危ないと思う

なぜパティスリーの焼き菓子はそんなに日持ちするのか?
そこにはきちんと理由が有ります

その理由を知らないまま手作りの物を「同じ日数いける」と安易に考えるのは、とても危険なことです

「熟成ケーキ」というレシピ本を見て怖いなと思いました
ああいう本を見て「そんなに日持ちするんだ」「作って売ろう」と思う人が出るのは本当に良くないことだと思う…
 
ノウハウを持つプロのパティシエじゃない限り、ドライフルーツは調理してしまうとせいぜい3日が限度です
(アルコールを使用していてもマリネ程度なら3日まで)

チョコレートも販売されているものは賞味期限が数ヶ月ありますが、手作りで使用する場合はせいぜい2〜4日が限度です

ネット上で「パウンドケーキやクッキーは1週間もちます」と書いてあるのはあくまでも「副材料の無いプレーン」かつ「家庭用」の話で、「販売しても確実に安全な期間ではありません



riberaでは確実に安心してお召し上がり頂けるよう、実装試験を繰り返し、配合や材料で工夫しようと思っています
(堂々と「プロのパティシエ」と言える準備も実は…ウインク)

クッキー類は「賞味期限1週間」
ケーキ類は「賞味期限3〜5日」
…を予定しています

スコーンは元々賞味期限当日にするつもりだったので、通販対応は冷凍便になります


現在動けないのでお菓子作りはお休みしていますが、配合などの工夫で通販対応拡大の試作が出来るよう準備中です…!


本日もお読み下さりありがとうございます🙇❤️