日本テレビ系の人気番組「ヒューマングルメンタリー オモウマい店」が、ネタ切れの危機に直面しているようだ。番組の特徴である「驚くほどの低価格でありながらボリューム満点」という店が減少し、視聴者の飽きも指摘されている。

例えば、7月9日放送の埼玉県のうどん店では、「つけうどん」が750円、「Wきつねうどん」が800円、「肉ネギ汁うどん」が750円など、他の店と変わらない価格帯だった。番組初期には、原価ギリギリ、時には赤字覚悟で提供する店が多かったため、今回のうどん店は物足りないと感じる視聴者も多かったようだ。

それでも、店主のユニークさや、担当ディレクターのダイエット指導など、バラエティ要素で番組を盛り上げようとする試みはあった。しかし、視聴者からは「脱線が多すぎる」「本来の趣旨から離れている」といった声も聞かれている。

さらに、定期的に放送される2時間スペシャルや3時間スペシャルでは、ネタ不足がより顕著になる。6月25日の2時間スペシャルでは、紹介店舗が2店舗のみだった。これは、1時間に1店舗というペースであり、番組初期に比べ明らかにネタが減っていることを示している。

しかし、視聴率は依然として好調で、個人視聴率は毎週平均6%を記録している。これは、日本テレビのゴールデン帯の番組としては十分な数字であり、根強い人気を誇っていると言えるだろう。

好調な視聴率の背景には、視聴者の間で番組視聴が習慣化していることが挙げられる。また、裏番組には強力な番組がなく、相対的に視聴率を稼ぎやすい状況も有利に働いている。

しかし、このままネタ不足が続けば、視聴率の低下は避けられないだろう。番組関係者は、番組の個性である「コスパ最強」の店を発掘することに加え、視聴者を飽きさせない工夫を続けていく必要がある。

「オモウマい店」は、視聴者に驚きと感動を与え続けてきた人気番組である。しかし、ネタ切れの危機という新たな壁に直面している。番組が今後どのように変化していくのか、視聴者とともに注目していきたい。