最近、テレビで見かける機会がぐっと増えた中山秀征さん。

「ぽかぽか」(フジテレビ系)、「おしゃれクリップ」(日本テレビ系)、「5時に夢中!」(TOKYO MX)、「証言者バラエティ アンタウォッチマン!」(テレビ朝日系)など、様々な番組で引っ張りだこ。一体、なぜなのでしょうか?

実は、これらの番組出演には共通点がありました。それは、すべて中山さんの著書「いばらない生き方 テレビタレントの仕事術」の宣伝だったのです。

各番組では、中山さんの過去の栄光や、後輩芸人からの称賛が紹介され、「大御所」や「レジェンド」のような扱いをされていました。

この現象には、興味深い背景があります。

かつてお笑い芸人・松本人志さんは、自身の著書「遺書」で、レギュラー番組を十数本持っていたことを自慢するタレントについて言及していました。

お笑いファンの中には、この記述を中山さんへの揶揄と解釈し、松本人志さんというカリスマ的存在と比較することで、中山さんの評価を低く見てしまう人もいたようです。

しかし、松本人志さんは例の性加害報道により活動休止。

その結果、「鬼の居ぬ間に」とばかりに、中山さんへの評価が再見されるようになりました。

中山さんへの評価上昇には、後輩芸人たちの貢献も大きいでしょう。

「ぽかぽか」MCのハライチ、「おしゃれクリップ」に出演したぱーてぃーちゃん、四千頭身、ちゃんぴおんず、「耳の穴かっぽじって聞け!」に出演した久保田かずのぶ(とろサーモン)などは、いずれもワタナベエンターテインメント所属で、中山さんの後輩です。

彼らは番組の中で、中山さんへの尊敬の念を込めて「ヒデちゃん」と呼び、その功績を称賛しました。

吉本興業所属の芸人であるノブ(千鳥)や久保田かずのぶ(とろサーモン)も、過去に中山さんへの尊敬の念を語っています。

ノブは高校時代に文化祭の司会を大スベリし、「ヒデちゃんって凄かったんやなぁ」と感銘を受けたエピソードを披露。

久保田は「芸人になる時は、どういうふうになりたいとかありました?」という質問に対し、「中山ヒデちゃん」と即答したものの、現在の自身の芸風とのギャップに自嘲気味に語っていました。

このように、中山さんへの評価上昇には、様々な要因が複雑に絡み合っているようです。

中には、「アンチ松本の逆襲」と見る向きもありますし、コンプライアンスを重視するテレビ局にとって、ベテランで安定感のある中山さんは起用しやすいという側面もあるかもしれません。

個人的には、中山秀征さんには過去に特筆すべき功績を感じたことがなく、正直、芸人として認めていません。

しかし、今回の件を通して、改めて中山さんの存在価値や、テレビ業界の力学について考えさせられました。

今後、中山さんがどのような活躍を見せてくれるのか、引き続き注目していきたいと思います。