かつて「290円ラーメン」で一世を風靡したラーメンチェーン「幸楽苑」。しかし近年は業績不振が続き、店舗閉店も相次いでいます。

一方、唯一の海外進出先であるタイでは、現地日本人やタイ人に大人気! バンコクやシラチャなどを含む全7店舗で、連日多くのお客さんに愛されています。

その人気の秘密を探るべく、タイ在住の日本人に話を聞いてみました。

「中華そばが103バーツ(約439円)と、日本とほぼ同じ価格で同等のクオリティーで食べられます。他のメニューも700円から900円程度で、タイのラーメン店の中ではお手頃だと思います。」

タイでは、日本よりも物価が安いイメージがありますが、ラーメン一杯で1,000円を超える店も少なくありません。そんな中、「幸楽苑」は日本と同じ味を手頃な価格で提供している点が魅力です。

「タイに住んでいると、日本にいる時と違って、こってりしたラーメンをあまり食べたくならないんです。若い人たちの間ではこってり系の人気が高いですが、タイには早期リタイアした年配者が多いので、慣れ親しんだ味が好まれるんですよね。」

年間を通して30度以上という温暖な気候のタイでは、あっさりとした中華そばが好まれる傾向があります。「幸楽苑」の中華そばは、まさにそんなタイ人の好みにぴったり!

「タイに進出するラーメンチェーンは、味がタイ人向けにアレンジされることが多いのですが、『幸楽苑』は日本と同じ味を楽しめます。タイ人向けにはトムヤムラーメンが提供されており、タイ人にも人気がありますね。」

定番メニューに加え、トムヤムラーメンなどのタイ人向けメニューも用意されているのも魅力の一つです。タイ人にとっても、日本にいながら味わうような本格的なラーメンを楽しめる「幸楽苑」は、特別な存在と言えるでしょう。

「以前は大阪の店舗に通っていたが、その店舗が閉店したため、今ではタイでしか食べられないことを喜んでいる。」

このように、日本国内で閉店してしまった店舗の味をタイで再び味わえるのも「幸楽苑」の魅力の一つです。

現地日本人やタイ人に愛される「幸楽苑」は、今後もタイでの店舗数を増やしていく可能性があります。日本とは異なる食文化を持つタイで、どのように進化していくのか、目が離せませんね!