日本テレビの水卜麻美アナウンサーが、6月1日付でアナウンス部のチーフスペシャリストに昇進した。37歳という若さで部長を飛び越え、局次長級の役職に就いたことは、日テレ史上初の快挙だ。

しかし、この人事案は思わぬ波乱を巻き起こしている。局内には、水卜アナの昇進に不満を持つ「アンチ水卜派」が台頭しているのだ。

アンチ水卜派が不満を唱える理由は主に2つある。

1つ目は、水卜アナの昇進が早すぎることだ。37歳という年齢で、部長を経ずに局次長級の役職に就いたことに、40代や50代を中心としたベテランアナウンサーから反発が出ている。

2つ目は、『ZIP!』の視聴率不振だ。水卜アナが総合司会を務める『ZIP!』は、近年視聴率が低下しており、民放3局の朝番組の中では3位に甘んじている。アンチ水卜派は、この視聴率不振の責任を水卜アナに負わせる声もあるようだ。

水卜アナへの批判が強まる中、日テレ上層部は対応に苦慮している。

一案としては、水卜アナをさらに昇進させて、アンチ派を黙らせるという考えがある。しかし、これを実行すれば、さらに反発を招く可能性もあり、リスクが高い。

もう一つの案としては、ポスト水卜の最右翼と目される岩田絵里奈アナウンサーを推すという考えがある。岩田アナは、この春から『シューイチ』のメインMCに就任し、順調にキャリアを積み重ねている。

しかし、岩田アナもまた、過去に共演した大物芸能人から寵愛を受けてきたという経緯があり、日テレ上層部は、岩田アナもいずれフリー転身を考えているのではないかと警戒している。

水卜アナの昇進をめぐる騒動は、今後も日テレ内部で注目を集め続けるだろう。

日テレ上層部は、水卜アナと岩田アナの両方をどのように扱っていくのか、難しい舵取りを迫られることになる。