悪魔の手毬唄 | ゑびすたろうのブログ

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近頃ちょいとはまっている石坂浩二主演の東宝の金田一耕助シリーズの映画。


石坂浩二主演の金田一耕助シリーズの第1作と第6作の『犬神家の一族』はhuluNetflixなどのストリーミングサービスで見ることができるのですが、これ以外の作品レンタルしなければ見ることができません。

中でも原作がかなりの大作だった『悪魔の手毬唄』と映画では犯人が違っていた『獄門島』が大の気に入りだったりします。
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1977年4月公開の『悪魔の手毬唄』
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1977年8月公開の『獄門島』

1977年の1年間に二本も撮影をするあたりが、VTRが普及してない当時の日本の実情であり、映画が娯楽の殿堂だった時代に同シリーズが矢継ぎ早に公開されていることが、同シリーズの人気を証明していることになる訳であります。

13歳だった公開当時の私は、封切り初日に並んで作品を楽しむ財力があるわけもなく隣駅にあった三本立て主体の場末の映画館で、朝から晩まで作品を観まくったものです (´ω`)

原作も読んでいたのですが、やはり映像化された場面描写は文章とは違い、面白さが倍増・・・

現代の推理小説とは違い、アナログな手法による事件の検証、閃きを主体とする物的証拠と犯人を論破する緻密な犯行動機と方法の解明・・・

中でも『悪魔の手毬唄』で用いられた鬼首村手毬唄なる、岡山県の一部落内に伝わる民間伝承(作り物ですよ)が途切れた唄を使った殺人の意味は、当時13歳の餓鬼には少々荷の重い、色と欲とエゴの坩堝のような話ではありましたが・・・

手毬唄をモチーフとした殺人手法は・・・
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鬼首村手毬唄

弌) うちの裏の前栽に雀が三羽とまって 一羽の雀が言う事にゃ言う事にゃ
おらが在所の陣屋の殿様 狩好き酒好き女好き わけても好きなが女でござる
女だれが良い升屋の娘 升屋器量よし蟒蛇娘 升で量って漏斗で飲んで
日なが一日酒びたり酒びたり それでも足りぬと返された
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貮) うちの裏の前栽に雀が三羽とまって 二番目の雀が言う事にゃ言う事にゃ
おらが在所の陣屋の殿様 狩好き酒好き女好き わけても好きなが女でござる 
女だれが良い秤屋の娘 秤屋器量よし爪長娘 大判小判を秤に掛けて
日なし勘定に夜も更けて夜も更けて 寝る間も無いとて返された
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弎) うちの裏の前栽に雀が三羽とまって 三番目の雀が言う事にゃ言う事にゃ
おらが在所の陣屋の殿様 狩好き酒好き女好き わけても好きなが女でござる
女だれが良い錠前屋の娘 錠前屋器量よし小町でござる 小町娘の錠前が狂うた
錠前狂えば鍵合わぬ鍵合わぬ 鍵が合わぬと返された


三番目の雀の唄は、手毬唄に合わせた描写がありません。

理由はネタバレになりますので、原作か同作品の動画をご覧くださいませませ m(_ _)m

という具合に当時13歳だったゑびすたろうは、これ以降、読む本が殺人を伴う推理小説に傾倒(たまにはラノベも読みますが・・・)していくのですが、それは現在も基本的には変わってなく、結果、数え切れない冊数を読了し、今は大御所になった森博嗣氏のデジタル要素いっぱいの
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1996年デビュー作品である『全てがFになる』を当時書店で手にした時に
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Fが16進のFだったら、最低だなっ‼️』と思いながら読了した結果、馬鹿らしいほど思った通りの結果となり、逆に興味が湧いて同氏の『犀川創平&西之園萌絵シリーズ(S&M series)』のファンになっちゃったりもしましたが、今の推理小説全般に言えることは、殺人の手法表現は確かに進歩したが殺人に及ぶ起因要素が薄べったいことを久々に読んだ横溝正史作品で痛感することになるとは思わなかったわけで、改めて同氏の小説の凄さを20数年ぶりに痛感‼️
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横溝正史先生‼️
あなたは私が存じ上げている中で最高の推理小説作家です (๑˃̵ᴗ˂̵)
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あなたの考えつく事件のベース設定、人間関係、色、欲、嫉妬、嫉み、そして金、事件が起こる土地の因習や伏線の数々・・・

今読むとちょいと古めかしい言い回しで書かれているところもありますが、改めて読書が楽しいと実感させてくれました (๑˃̵ᴗ˂̵)

皆さん、
本、読んでますか?