ウルトラマンレオ第4話:男と男の誓い | 赤いてるてる坊主

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第4話予告

凶暴に暴れまわるツルク星人の前に

MACの攻撃はひとたまりも無かった

その頃、ゲンはツルク星人の二段攻撃を破るべく

滝を敵に見立て、三段攻撃をマスターしようと懸命になっていた

だが、流れ落ちる滝を切ることは可能であろうか?

頑張れゲン、頑張れレオ!さぁ、みんなで観よう

 

脚本:田口成光 監督:深沢清澄 特撮監督: ―
ツルク星人 登場
放映日:1974(昭和49)/05/03

出演者 スタッフ

第3話:涙よ さよなら・・・

 

 

 

 

■ウルトラセブン客演!?

 

ツルク星人に敗れたレオに代わり、マッキー3号で挑むダン。

 

BGMはウルトラセブンの「M7-2」(セブンの戦闘テーマ曲)

ここでこの選曲ですよ!ダンはレギュラーキャラですが、まるで客演したかのような熱さ!

 

星人の体に高圧電流を流させ、追い払うことに成功。

熟練の戦士の貫録を見せるダンは第3話を観てもわかる通り、ゲンより1枚も2枚も上手です。

 

だが、変身できない以上ダンは敵を倒すことはできない…。

 

 

 

 

■ダンの決意

 

夕焼けに佇むダン、MAC基地内で考え込むダン。

 

行方不明になってしまったゲンの身を案じるダンは表情にこそ出さないが辛そうです。

個人的な視聴感覚ですが、ダンが一人でいるシーンはセブンの時の朗らかだったり苦悩していたあのダンとして見ちゃうんですよね。

だからレオで苦悩するダンを観ると余計に痛々しく思えてしまって…。

 

ダンが「今度奴が現れたら私が死ぬ番だ」と悲壮な決意を固め、ゲンのことを回想し、BGM「星空のバラード」(メロオケ)が流れ、もうゲンは死んでしまったような空気です。

 

 

 

 

 

■ゲン生還

 

だが、ゲンは生きていた!

スポーツクラブの仲間たちがゲンを見つけ出していた。報せを受けたダンはゲンの部屋へ向かう。

 

部屋に駆け込むダンの一瞬の様子でゲンの無事を強く願っていた気持ちが伝わります。森次氏の名演技です。

 

しかし、ほっと息つく時間は無い。またいつ星人が出現するかわからない。ダンはすぐさまゲンを連れ出そうとする。

 

 

トオルくんたちから見たら鬼のような隊長ですが、視聴者はこれまでのダンの姿を観ているので彼の辛さ(表情には一切出さないが)も理解できます。

ここで前のシーンのゲンを想うダンや、前回の一人苦悩するダンが活きてくるのです。

 

そして、ゲンも覚悟を決め、ダンに従うのだった。

 

 

ダンが部屋に駆け込んだ瞬間からBGMはセブンの「M34」が流れます。

映像だけ観ると非情なダンと覚悟を決めるゲンにこの曲は合っていないような気がします。

しかし、優しい音色のこの曲が、険しい表情の裏でゲンの生還に安堵しているダンの心情を謳っているように僕には聴こえて目頭が熱くなります。

 

「M34」はセブン最終回でダンが自分はセブンであるとアンヌに告白するシーンに流れました。(そしてあの有名なシューマン「ピアノ協奏曲」へ繋がる)

同じ曲でも作品を跨ぐと使い方が全然違うのは面白いですね。

 

 

 

 

■滝を斬れ!

 

ダンはゲンに滝を斬る特訓を課す。

ゲンの「えっ!?」というリアクションに思わず笑ってしま無茶な特訓です。

 

 

この特訓は真夏氏のインタビューでほぼ毎回話題になりますが、まだ桜の咲き始めの時期に滝で一日中撮影していたようです。その過酷さは想像を絶するでしょう。

ちなみに森次氏絡みのシーンを先にまとめて撮影し、別の仕事もあった森次氏はさっさと帰ってしまったそうなw

 

ダンは何故こんな無茶な特訓を命じたのか、滝の流れを星人の素早い手刀攻撃に見立て、その攻撃を見極める動体視力や集中力を身に着けて欲しいという狙いがあったのかなと思います。

 

 

 

 

■ツルク星人対MAC

 

ゲンが特訓をしている最中、暴れる星人を足止めするべくMACは出動し、ダンも現場へ向かう。

 

「MACのマーチ」(真夏氏のボーカル無し、合唱団のみ)をBGMにMACが奮闘を見せます!

 

 

ダンは3号で、黒田と白川は2号を分離させ攻撃します。

ここでは住民たちを非難させながらマックガンで星人を攻撃する赤石が少し目立ちますね。

この後の戦いでは青島が3号で攻撃する姿も確認できます。

 

マッキーのスピードを倍にした効果か(少なくとも画面に映る限りでは)撃墜されていません。

隊員に犠牲者を出させないというダンの狙いは成功でした。

 

だが、やはりMACでは星人を倒すことができない。

 

 

 

 

■特訓、完成


滝を斬れないゲンは挫けそうになっていた。そこへやって来たダンがゲンを叱咤する。

「その顔は何だ!その目は何だ!その涙は何だ!」
「お前がやらずに誰がやる!お前の涙で奴が倒せるのか!この地球が救えるのか!」
「皆必死に生きているのに、挫ける自分を恥ずかしいとは思わんか」

 

 

ダンはトオル君と猛を救うためウルトラ念力を使ってしまい疲労困憊の体を押して魂の叫びを投げかける。ファンの間であまりに有名な台詞です。
第3話と本作でダンの想いを見せてからこの説教なので視聴者としては胸を打つものがあります。田口脚本の構成力が光りますね。
ゲンは勿論見ていませんが、想いは伝わっています。

 

ダンの台詞からBGM「M52T3」が流れます。1コーラスが終わると台詞の流れに合わせて「M51」へ切り替わります。「M52T3」と「M51」は同じフレーズの曲ですが前者はトランペットが、後者はピアノが主旋律を担います。

この切り替わりが実に自然に施されているので是非注目してほしいです。こうしたさり気ない音楽演出も場面の雰囲気づくりに貢献しています。

 

 

星人が再び出現した為、ダンはゲンに助言を残し現場へ向かう。叱って殴り飛ばすだけじゃないところがかっこいいですね。

しかし、ダンは星人に追い詰められピンチに陥る。
その時ゲンは滝を流れる花びらを目標に見立て滝を斬ることに成功!
これまでゲンの苦戦やダンの苦悩を散々見せられているのでカタルシスが段違いです。この興奮はレオ独特のもの!


さぁ、変身だ!
 

 

 

 

■流れ斬りの技

主題歌イントロが流れ颯爽と登場するレオのかっこ良さ!
星人の攻撃に惑わされることもなく圧倒的な強さを見せます。あの特訓の後では星人との戦いなど楽に感じそうですねw


そして特訓で編み出した必殺技「流れ斬りの技」でついに星人を倒した!

 

 

レオの素早い手刀で星人の両腕を斬り飛ばし、落下した腕の刀が突き刺さるという大技。レオ以外ではあまりお目にかからないアクロバティックな決まり手でした。





■勝利の余韻

事件は終わり、トオルカオル兄妹は百子さんが引き取ることになった。
ダンはゲンに労いの言葉をかける。

第2話もそうだったようにダンはゲンに厳しいだけでなく、成果をきちんと評価し労わります。
こういう姿を見るとやっぱりセブンのダンだな~と安心します。

 

 

第3,4話はダンが主役級でしたが、父を失ってしまったトオルくんの描写はやや控えめでした。次回はトオルくんがクローズアップされます。




■その他メモ

・タイトルバックは前回同様BGMのみ、「ウルトラマンレオ!」の掛け声はサブタイトル画面
・特訓シーンは神奈川県大井松田の「酒水の滝」
・変身ポーズは前回同様、両手をクロスして左拳を突き出すタイプ、掛け声は短く「レオ!」
・「MACのマーチ」使用は今回のみ
・OP主題歌は毎回2番が使用されているが、戦闘シーンには1番を使用


<必殺技>
流れ斬りの技
ウルトラ念力(ダン)

<MACメカ>
2号、2号分離A、B、3号、ロディ

<MAC隊員>
黒田、青島、赤石、白川、桃井

<スポーツクラブ>
トオル、カオル、百子、猛、大村

 

 

 

やじるし

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