4. AD2XXX・7・22 朝・北鉄高校


そうこうしてるうちに一週間。

 

いろいろな事件がおきてしまった
先週の地震で崩壊しかけた内地も
復興が一段落したが
今度は内地旧政府と道内新政府が対立
それに便乗し他国の軍が南北両軍に荷担し
津軽海峡を境ににらみ合いが続いていた

皇居が道都に移り実質内地旧政府側って

ヒャッハーってどこかの世紀末状態ではあるけどね。

 

まぁニュースではそんなことを報道していたが
もっとも僕たちにとって重要なのは
8月9・10・11に行われる内地のイベントであった
(と沙加太がいっていた)
そして最大の障害が今目の前にある前期試験であった。
「お-い、あきらくーん」
ぶっ。沙加太の声には変わりないが
君付けで呼ばれるのには思わずパックのコーヒー牛乳を吹いてしまった
「沙加太なぁ、人がコーヒー牛乳飲んでるときくらい普通にしてろ!!」
そういうと
沙加太は悪いっっと言った感じで両手を顔のトコに合わせ
そして、恐る恐るチケットを僕の机に置いた。
僕はコーヒー牛乳をあらかた飲み終えたあと
チケットを覗き込んだ

コミコミチケットスペシャル

北鉄駅⇔神川空港駅(特急スノーアロー)
(新日本政府)神川空港⇔(真日本政府)羽田空港
羽田空港⇔東京ビックサイト(臨時都バス)

パスポート込み32、000沙加太様含む2人分

・・・

何この値段・・・
僕は場所はともかくとして(どうせ沙加太だし)
値段に驚いた
ANA特割を使って10Kはくだらないはずなのに
すばらしく安かった
しかも2人分でこのお値段

 

一人当たり片道8000円ですんでしまう
「これをもっていれば前期試験も楽勝なりよ~」
胸を張って沙加太は僕に渡した
そして僕は改めて沙加太のすごさに驚いたのでした


まぁこれでがんばれるかなぁっとおもいながら
僕は前期試験に挑むことにした
と机に向かい始めると
LHRの時間に転入生が紹介されていた

-こんにちは

その転入生は入ってきたときに軽く挨拶をしたように聞こえた。
しかし、教室の誰もがそれが聞こえなかったようだ。
担任の木村先生もこれから挨拶をはじめるトコであったみたいだった
「あー、そうそう。今日から我が高に入ってきた
ライナ・レンス君だ
小さいときの事故で声が出ないみたいだが
みんな仲良くしてやってくれ以上。」
生徒全員がそれを聞いて
よろしく~
とか話し掛けていた
僕は普段なら転入生を珍しがる一人であったが
今日は最初の声が気になって
その群れの中には入れなかった。
ついでに沙加太は転入生がどうかより
電話帳の如しカタログに目を通すことが重要であったみたいだった

キーンコーンカーンコーン

予鈴がなり
群がってた人が席につき授業が始まった

-港川くん・・・

どこからとも鳴く声が聞こえた
先ほどの感じからいくとライナさんの
声のようだった
とはいえ、声というからには頭の中に直接響く念波の方が
しっくりくるかもしれない

僕は思わずライナさんを見た

 !!

僕は普段から目をみてはなすのだが
そのときはついついライナさんの胸に視線がいってしまった
それほどまでに彼女のは大きかった。

 ゴメンナサイm(__)m

僕はそう必死に仕草でかえした

-声に出さなくても願えば聞こえるわよ・・・
 まぁ、港川君もオトコノコってことでφ(゚_゚)mm

-めもらないでくれ~

僕は何かをノートに書こうとしてる彼女にそう祈ってみた

-そう、そうやってはなすことができるのよ
 まぁ。こんな手は使いたくなかったケドね

-うぅ~(ToT)
 それよりこれって他の人には聞こえてないの?

-あ、やっぱり気づいちゃった?

 それはね。私は魔法使いだ・か・ら♪

-???

-おいおい話はするわ
 それより、確かテスト近いのですよね

-そうそう、テストはもうすぐですね

 ライナさんも転校してきたばっかりで大変だと思うけど勉強しておかないと・・・

-私は念話があるから大丈夫。
 いざとなったら・・・

-それってカンニング・・・

-それは成績悪い人の僻みというのですわよ(違)

といった感じで授業中ライナさんとの話が弾みそのまま
授業が過ぎていき
また僕のテストまでの道が遠くなっていった。

 

 

 

授業が終わり、転入してきたライナさんにいろいろ聞いてみた
といっても念話なので話してるというより
他の人からは何もせずに椅子に座ってるように見えていた

どこの国からきたの?
―北の国から
好きな食べ物は?
―熊の肉
このクラスの感想は?
―乾いてる
好きなタイプは
―ブラインドタッチ
・・・
―・・・

やっぱりこのライナさんとまともに話すのは間違っていたみたいだった

沙加太にせよライナさんにせよ
なぜ僕の周りには・・・
―なんか言った?
しかも筒抜け・・・

―そうそう、アナタの元にきたのは
―アナタに匿ってほしいの・・・
そういい?ながら
ライナさんはボクの手をぎゅっと握ってきた
そう、スタイルは悪くないのだが・・・
この何考えているのかわからないって言うのが
少し怖い・・・
―そう怖がることは無いわ
汗・・・
それにしても考えてること全部読まれるのは・・・

―やっぱり私が怖いのね・・・

そういうと泣いた振りをして
(どうみても泣いてるようには見えないし)
教室を走り去っていった

あー、港川君がライナさんなかした~
そう指差されながらだとボクは
ライナさんの誘導に飛びこむしか選択肢は
無いように思えた

しかも沙加太が、おあついねぇ~と茶化す
(あとでおぼえておけ・・・)
と僕は教室を出てライナさんを追った。

 

 



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あとがき

 

2005年9月。このときはなにしてたかなー。

エクセルで何かやってたらしいけど思い出せてない。

読み直してみてキャラ懐かしいなと思いつつ修正

3.AD2XXX年7.01/2 深夜・港川家

 

夢・・・
しばらく夢なんて見なかったのに
その日は久しぶりに夢を見た

誰?
その夢の中には私と小さいころの”ワタシ”がいた
そのワタシは黒いマントを羽織り、花畑の真中に座っていた

大きな私の目の前にいて、私に2つの花束を渡す。

私はついありがとうといって片方の花に手を触れる

赤い花と青い花

どちらかはわからないけど
ただそれを受け取った。

 

半年前から起きる寸前にずっとその夢が浮かび出て
目覚めた後、幻術となりその夢が私を襲った

 

それから毎日2つの花が夢の中に出現する

 

トキガイヤシテクレル

 

そうココロに念じながら

1週間が経過したときであった

私はまた夢を見る・・・


また花畑?
そういえば、ワタシの名前を聞いていなかったので
ワタシが私であるかどうか尋ねてみた

あなたの名前は?

私はシノ。
ミナヅキシノ。
貴女の分身・・・。

よくはわからなかったのですが
夢と思って納得することにしました

そして先日の花のお礼に
今度はワタシがお礼をしてくれるみたいでした
お姉ちゃん、こっちへきてね。
そう、誘われるように
私はワタシについていく・・・

私は川辺の駅にいた。

ここからはお姉ちゃんが運転手だよ。

そういうとワタシは私を運転席に導いたあと
客席へと入っていった。

運転席。
そこには地球儀が置いてあった
かなり上手く作ってあり、
私は思わず内地の富士山あたりに手を触れてみた。
それからしばらくして
そこから見える景色の中で赤く染まるスクリーン
が見えた。
何の映像なのかはわからないけど
人が逃げているような感じでした
そういえば、運転席きたけど動かしていいのかな?
そう思った刹那
頭の中にワタシの声がした

まずは、最初のお仕事ね。
まずは動かしてね。

そういわれ、私はマスコンを動かした

ガタリッっとすこしゆれたおとがすると
そばにあった地球儀が落ちてしまった。
落ちると同時に私の中で
落としてはいけないという感覚が湧き出てきて
壊れないうちに急いで私は地球儀を戻した。
と同時に私の手の中には

地球儀のかけらが

残っていた


そして線路に入り安定してきたとこで
またワタシの声

そこの列で並んでる
貴女のお兄ちゃんと
そのもう一人の沙加太さんでしたね。
その2人を乗せてくださいね。

そういわれ、私は
無意識のうちに汽車を動かし
2人の上空に汽車を止めた

おぃ~
沙加太。
道レヴォってこんなに並ぶのかよ~

港川!
何をいっておるのにゃ
これは聖戦だぞ!
ここで並ばないと限定本が買えなくなってしまうではないか!!

はぁ~
馬鹿2人。
それにしても意気込んで並んでるのに
乗せちゃっていいのかな・・・

そう私が軽く呟くと
ワタシからの声が、また聞こえてきた気がした

アオは消すのみです

最初何気なくボーっとしていたのですが
消すって言葉につい反応してしまう私。

消すってどういうこと、そういえばこの汽車
かってに乗っちゃったけど電車賃は大丈夫?
線路ない空飛んでるけどちょっと!ねぇ!

私は急に眠気が覚め
ワタシに向かって語尾を荒げた。

そうですか、消すのは嫌ですか・・・

どうやらワタシは納得してくれたようだ

では、貴女はワタシに・・・
そういってワタシの影は私の中に重なっていった
そこでその日の夢は途切れた。
         *
起きた後時計を見るとまだ4:30であった
私はいつものとおり5:00にHTVにチャンネルをあわせ
早朝テレビショッピングを流し始めました
半分あくびをしながらふとTVを見ると臨時ニュースだった
そして携帯チェックすると

-------------------------------------
生徒各位 緊急連絡

本州各地での地震により
わが学園のネットワーク環境が壊滅
それにより復興まで七瀬学園系列では
休校といたします

生徒・及び教職員には大変ご迷惑をおかけしますが
復興を今しばらくお待ちください
-------------------------------------

このようなお休みのメールが入っていた
まさか・・・ね。

 

私は不意に手の中を覗いてみた

 

 

!!

 

 

夢であった地球儀の欠片が

 

私の手の中にまだ残っていた。

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あとがき

 

ほんのすこし修正。

しばらくは修正を毎日っ。

. AD2XXX・7・15 朝・港川家

チュン、チュッチュン

すずめの声が聞こえる
ボクは悪夢の所為かハァハァと息遣いをし
汗ぐっしょりの状態で起きあがった
「はぁはぁうるさいぞ~!こっの馬鹿兄~」
ベッドから起きあがった其処にはハリセンが・・・
ばたんきゅぅ~
ボクは再び眠りへと・・
「つくな~」
バシッ!!
倒れようとしたそこにまたハリセン
「なにしやが・・」
っと其処にはオニが立っていた
「誰がオニですって~(怒)」
全部聞こえていたらしい
というより僕は正直だから全て口に出てしまうらしい
「で、紫乃。いきなりはいってきてはりせんはないだろ・・・」
「だっておきないんですもの」
何気ない日常の会話。
そう、これが普通なのだ
昨日のは夢。
そう 夢なのだ
そう心に言い聞かせていた
「ぉい。。。
兄~
いきてるか~」
調子に乗りすぎたとばかり紫乃はボクをわずかに気遣う
ただボクはボーっとしていただけなのに
「あ、あぁ・・・」
「まったく、昨日の地震で起こされてねむねむなのはわかりますが
このしのたんの声で起きないのは犯罪ですよ~」
「地震?そんなゆれてたかな?」
「なーにボケてるのぉ、朝早くに道南の方で震度6+、ここ新永山でも震度3
札幌なんかが大変になってたってHNTのニュースでやってたでしょ
首都圏の地下鉄なんてタイヤ外れて朝から動かないとか
まぁ震度3の地震だし兄ぃならねてられるかもね
それじゃ、私は学校あるから。
とっととおきて兄ぃもいってきぃ。」
「あぁ・・・」
おっとメガネメガネ。
ボクはやる気のない返事で階下へ降りラップされたごはんを急いで平らげ
そのまま外へと出かけた。
午前8時・・・
紫乃の学校はとうきび畑を越えてすぐのとこだが、
ボクの学校は自転車で1h、30km先の庁境にあるので
この時間でも30分遅刻だった
自主休校も考えたが、部活のPC研に出てみるのも悪くないし
渋々自転車に乗った。
そうそう、ボクの名前は港川明(みなとがわあきら)
北鉄高校3年生
両親は海外の研究所に夫婦そろって出かけている
何でも、紫乃がしっかりしてるから問題ないとかって
兄妹二人をおいてまったくといった感じだ
で、先ほど起こしてくれてたのが妹の紫乃
学校が最近の出来事(さっきの地震のはなしとかで)
紫乃の方が休みなので家事を任せてる感じ
といってもボクも何もしないわけではないけど
気づいたらそうなってしまってたって感じ
まぁ、そんな感じな日常のなか
遅刻常習犯のボクが学校に着いた頃には
予想以上の記録
まぁ夏休み近くでサマータイムだったのに
気づか無かったのが一因ですけど
2h30の遅刻・・・。
こっぴどく担任の熊先生に怒られたのでした

-昼休み・教室-
「おーい港川」
いつものように前半の睡眠学習を終え、食事休憩に入ろうとしたトコで呼びかけられた
「なんだ沙加太か。」
眠い頭をうごかしゆっくりと後ろを振り向くとそこにはいつものがいた
―沙加太康平―
ボクと同じ北鉄高校3年
一言でいうとオタ。
フィギュアからコミックからまぁコスプレまでありの変人
もちろん札駅付近のメイドカフェやらに出没しそうな感じである
実際のところイベントのあるたびに

チラシをこの前ボクの机に持ってきてたが・・・
まぁ、悪いやつじゃないが周りを気にしなさすぎってトコもある。
「どうせ地震の話題だろ、ボクは寝てたから分からないけどな」
「だー、かって決めつけるなー。空族船隊レインボ・・」
バシッ。
ボクだけが知らない地震の話に辟易していたので
沙加太を邪険に扱っていたのだが
それ以上にしょうも無いこたえ
そう来るとは思ってもいなかったが所詮沙加太。
また場違いな話を持ってくるなとばかり
ボクは言い終わらないうちに沙加太の頭に教科書をぶつけた
(まぁ、地震の話されても教科書ぶつけるけど)
「だ・か・ら、ボクは戦隊物は分からんっていってるじゃろが!」
昔、自由研究でうちにこいつが遊びにきたとき、たまたまついてたTVが戦隊物で
それ以来こいつに戦隊物好きの同士と呼ばれるようになっていたのだ
「またまた~、そんなこといって。実は神風グリーンのフィギュアとがぁ」
「だ・か・ら、おまえと同じにするな」
こいつは、あくまでこっちの方向に連れてこようとするのか・・・
まぁ、オタって以外は害のない奴だとおもう(タブン・・・)
おーい、沙加太。図書室の本冊数合わないぞ~
それと港川、沙加太じゃ仕事遅いからおまえもこいな。
前言撤回。
やっぱりこいつはろくなものを連れてこない・・・
と貴重な食事休憩の時間が沙加太と本の整理で終わってしまった。
そして再び睡眠学習へと・・・
バシッ。(しかもそれ僕の教科書)
入るな~
ただでさえ沙加太に貴重な時間を潰されたと思ったら今度は委員長か・・・
「出てけ・・・」
「ぇ?」
「着替えられんだろが(怒」

そこには着替えを始めようとした委員長が

腕を組んで睨んできていた
「あぁ、ご自由に。」

「馬鹿アキラ!!」
バシッ。(しかもそれまた僕の教科書)
そしてそのまま首根っこをつかまれ
教室の外に追い出された
まぁ、こうして僕の寝場所が屋上へと追いやられた。

-放課後・生徒会室-
「おはよ~」
僕はのーんびりと生徒会室に顔を出した
と生徒会室に入ろうとしたとき
グラッ!と軽い地震の揺れが来た
急いで生徒会室のTVに全員が集まった
朝に続いてのニュース。
TVでは朝に引き続き道南での地震を放送していた
札幌のTV局もデスクのある部屋にひびが入り
天井のものが全て落ちて
TVの前からでも惨状を知ることができた
「先月内地で発生した地震は、
関東から九州沖縄にかけ、全ての地域で観測されました
現在、道より南の内地は危険区域になっており、
ここ札幌もたったいま危険区域に指定されました
付近の住民は、速やかに道央より北への移動をお願いします。」
見ているこちらもゾッとするようだった
実際日本だけでは無く
欧州の流行病、アメリカの全区域テロ、中国の軍事暴走
など先週から世界中が崩壊していたようだった
―港川君!
いつのまにか呼ばれたことに気づく
ふと見るとそこには生徒会長の湯朝 健二がたっていた
ここは君の担当ではないか!
そうであった、ボーっとしてたが
入ってテレビに魅入ってる間に会議は進んでいた
ボクは何気に生徒会副会長だったので
ここにいるのであった
で、次の予算は~
こう読み上げながらも朝からの悪夢でいまいち頭が冴えない
ここだけ読み上げると
湯朝会長と隣の三浦副会長に早退を申し入れた。
まぁ、”馬鹿100%の沙加太組みでもへばることがあるんだな”
と会長に皮肉られたがボクは本当に具合が悪かったので
帰らせてもらうことに成功した
ついでに沙加太の待っているPC研は泣く泣く欠席した。
そして学校をでて家まではもう疲れてどんなことがあったかは覚えてない
ただ疲労で、意識の飛ぶまま布団へともぐった。
--------------------------------

 

C・R・IFは舞台は北海道。

 

ただ実際の地名等の一部は仮想上のもの-フィクション-なので

一応。

とういか、学園モノだったけなー。

続き加筆していかないと思い出せないねー。

大丈夫、大丈夫っ!

 

~Color Red If~

プロローグ
. AD2XXX・7・14 深夜・道内某所

「各駅停車神川行きのドア閉まります~

次の停車駅は終点神川です。

本日の最終の神川行きとなります。」

 

終電のベルと重なりほぼ無人の駅にアナウンスが流れる
 

ボクは何故か自宅と反対方向の上りの汽車に乗っていた

ドアが閉まるとゆっくりとガタンという音と共にその電車は動き始めた

深夜の上りというのもあってか車内には数名しかのってはいなかった

―――――ボクはなぜココに―――――
そして、ボクは誰?―――――

普段考えもしないようなことがうかび
そして意識を確かめる為終着の次の駅で降りようとボクは試みた
ウゴカナイ・・・
金縛り?
でも風景は見えてる・・・
夢?
そう思い、力強く握った手からは
かすかに血がにじみ出ていた
ボクはこの異常な車内から降りようと
非常スイッチに手を伸ばしてみた・・・

スイッチ自体は軽く押せた筈であった・・・
しかしドアの反応は無く
まったく動きを見せなかった
その間にもただ周りの景色が速度を上げて進んでいく・・・
次の駅についているはずの時間を経過してもまだ走り続けて

先頭車のメーターもすでに振り切れている

景色も普段1kmくらいのトンネルも

いつまでたっても出口にたどり着かない

「わぁ”!!~~~~がぁ”!!!~~~~%&$!!」
ボクは運転席の窓を叩きながら

周りに聞こえすぎるような大声で叫んだ
しかし、声は何かに吸い込まれるようにかき消されただけであった

そしてボクはそのばに腰が抜けてすわりこんでいた。。。

―――五月蝿い。。。

どこからともなく”声”が聞こえてきた
声の主を見上げると
其処には紅い目の少女がいた。
ぱっと見て気づかなかったが
その少女は妹のシノにかすかに似ていた
少女の手はボクの胸に伸び
ボクのカラダに触れるか触れないかのトコで
魂を抜き取るかのような動作をした、
その動作につられたのか
ボクは浮いた感覚を覚え
そこで意識を失ってしまった・・・

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2006年初執・修正2017

 

†VP01ヴァンパイア†

 

深夜の教室。

一室だけ闇に覆われた部屋があった

 

どれくらい?

 

人の影が埋まるくらいの闇

 

どんな?

 

腐り果てた血液と体液の異臭の広がる部屋

 

部屋の中には黒さを少し帯びた赤い液体が
バケツにたまって机の下に置いてある

そして机の上には
バケツの液体を薄めた
感じの化粧を施されたかのように
汚された一人の少女

 

そして机の周り数メートルには
かつてヒトであったものがミイラとなり
円を描くように倒れていた

少女は哂い机から降りる

 

「入っておいで」

 

外で誰かが除いているのに気づいた少女は

ドア向こうの女の子に声をかける

 

女の子は必死に逃げようとするが

腰が抜け震えるだけで動けない

 

パチン

 

と少女がは指をはじく

 

すると女の子はたちあがり教室へと入っていく

 

ぐしゃりと何かを踏む音

上履きの下の付着するどろどろの液体

 

パチン

 

もう一度指をはじくと

うっすらとした明るさが部屋を覆う

 

部屋の中に倒れているモノが何かを確認すると

数秒の後、女の子は体内のモノを床に撒き散らす

 

少女はミイラを踏みつけながら女の子に近づき
蒼白の表情で嗚咽する女の子の首をモノのようにつかみ
机の位置まで女の子を引きずった

 

「貴女も私の仲間」

 

そう言うと
少女は女の子の首を離し肉体を床に置いた

 

「ちょっと待ってなさい」

 

バケツの液体を美味しそうにぐっと半分飲み込み

そして残りの半分を飲ませるかのように
バケツを女の子の口に当てる
女の子は最初は首を振り抵抗していたが
無理やり口を開かされて
喉に液体を流し込まれる

嘔吐しようと息を吐くが戻ってきて
再びそれが流し込まれる

数分が経ち女の子の体内にバケツのものが全て流し込まれた

そして少女は

 

「起きよ黒薔薇」

 

と女の子に呟く

そして鼻と目から液体の一部を覗かせつつ
女の子は生気のない顔のまま
起き上がった

 

「お嬢様、おはようございます」

 

「おはよう」

そういい少女は微笑み
”黒薔薇”に口付けをした

シーン0『フラグ』

ここはとある研究所にあるヘリポート
とある青年と少女がヘリに乗り込んでいた

「お兄さん・・・。いいの?」

少女はきょとんとした顔で青年の顔を覗き込む

「ああ、シナリオ的にはこの方が面白いからな」

青年は軽く笑みを浮かべヘリを起動させながら少女の質問に答えていく

「どこへ逃げるの?」

「ああ、遠くだ。七日(ななか)という場所で研究所からはとても遠い」

「お兄さんはボクを運んだら、命狙われるよ?」

「君の大切な『博士』に頼まれたんだ。
それにわしゃこれから何もしなくても命なんて狙われ放題さ」

「んー。よくわからない・・・」

そして数時間のんびりとした会話を繰り返しつつ
ヘリは目的の場所へと近づく

「それはさておき、もうすぐ七日の地につくぞい」

そういってる間にヘリは地面へと着陸した

「それにしてもおにーさん、お爺さんみたい」

「まぁ、実際のところ60も超えたことだし、
おにーさんよりお爺さんの方が合ってるのじゃが・・・」

「んー、声も若いし全然見えないー」

「さて、レヴィーナ殿。あとは一人で歩きなさい」

「お兄さんは?」

「ちょっと寄るとこがあっての。インタビューというものじゃ」

そういうと青年は白い付け髭と白いカツラと怪しいめがねを装備し
ヘリから降り、レヴィーナと呼ばれる少女に手を振り街の中へと消えていった
それと入れ替わるように
少女の前にはどこの国かもわからない『兵士』が出迎えていたのであった

シーン1『会見』

夏の暑さも収まった10月私はふとテレビをつけた
私?
私は海路はるか。
お爺様が議員ってだけで普通の女の子。
それはさておきテレビではこんな感じでした

「20XX/10/1国会は大きく荒れた
いえ、嵐が吹き荒れました!!!
政権交代というお祭り騒ぎから2年!
もうすでに、政権が崩壊しかけ
そして突如現れた新日本党が政権を握ったのです!」

リポーターの声が大きく響く
そして、テレビの画面では首相には私がとてもよく知る
党首の海路通明(かいじみちあき)が指名された

「新聞にも大きくこのことは掲載されそれは大きな時代の幕開けとも言われ
そう、ある意味すごい総理であります!」

そういう記者の横から現れたのは、付け髭と白いカツラと怪しいめがね
そしてどこかの消防隊員のような姿のお爺さんでした

本当にありえない・・・
そして一番ありえなかったのは就任会見の一言目がこれだ

「はるか、元気か!」

それも全国中継で・・・
私はお爺様が非常識なのはわかっていたが
さすがにこれは見たくは無かった
違う番組を見ようとチャンネルを変えたが
最悪なことにどのチャンネルを回しても
アニメを放映しているとあるチャンネルを除いては
まったく同じニュースしか流れていなかった・・・

「お爺様の馬鹿!」

私はクッションをテレビに投げつけたのでした
そして、数時間の後お爺様が帰ってきた

「ただいま、はるか。そしてすぐにわしゃでかける」

私の苦情は受け付けないとばかり
消防隊員のような服から青いガードマンの服装に即座に着替えると
チケットと手紙をその場において
出かけていったのだった
私はお爺様の置いていった手紙を取る
中を見ると

【はるかの憧れの小説家の榊原静雫(さかきばらしずく)先生にはるかを薦めといた
3日の朝6:00に七日の探偵事務所に声をかけるといい
現地からじゃないと間に合わないと思い新幹線とホテルのチケットを置いておく】

とだけ書かれていた
私はあっけにとられて着替えやら何やらを用意する。
お爺様はいつもこうだ
何をするにも突然であり私の気持ちが休まる暇も無い
本来だったらとてもうれしいのに
この突発の要因に呆然やら怒りやら複雑なものが浮かんできてしまったのでした
とりあえず明日は現地で色々買い物などしようと
朝一の新幹線で七日へ向かうことにしました
といってもお爺様の指定したチケットが朝一の新幹線だから
それに乗らざるを得なかったのですけどね
自宅のある千代田区外神田から新幹線の始発に乗るために東京駅向かった

車で数分のトコなので6:00の発車時刻には十分間に合う感じ
そして、駅に到着すると意外な人の数に私は驚いた

閑散期の時期だけあってこんな時期に駅に来る人なんて・・・いない
と思ってたのが間違いでした
なぜか、山手線から京葉線の長い通路へと流れていく人
私はただ呆然と見ていた
あとで新幹線で聞いたお話だと、
お台場方面にとあるシューティングゲームのお祭りがあり
それに参加する人達がその流れの集団らしい
そしてふと、その中にただ一人知ってる人を発見した
以前お爺様に連れて行ってもらったホテルの会合で見かけた方が一人
【鈴 花那(りん ふぁな)】さん。大手【グルグル七日】の社長
実は本名が嫌いだとかでこういうペンネームを使っているらしい。
それはさておき
黒服の御供は公共施設には似つかない薄着の少年のパッケージの
紙袋やらなにやら
社長をする人には変わってる方が多いと思っていましたが・・・
そんな光景を横目に私は新幹線ホームへと向かう
とはいえ、6:00の出発時刻まではまだあるが
一応降車駅の七日駅まではSPが付くので
周りのお客様に迷惑になってはいけないわと思い
早めにホームに向かいました
この時間から乗れる時点である種の特典かも知れないけどね

「JRをご利用いただきましてありがとうございました
当列車はのぞみ1号併設臨時すずか1号七日行きです
本日に限り名古屋で切り離し終着の七日まで参ります
停車駅のご案内をいたします
名古屋到着7:36、終着七日到着は7:42となります
車掌の東海電車区水無月が現地までご案内いたします」

(・・・やっぱり臨時でお爺様が無理やり車両つけてくれたのだわ
どうりで誰も乗ってないわけだわ)

そうため息をつくと
久々に乗る新幹線ではありましたが
乗ってる時間は意外と短く感じました

「JRをご利用いただきましてありがとうございました
当列車はまもなく終着七日への到着をいたします
お乗り換えのご案内をいたします・・・」

あっという間、本当にそんな感じで
お弁当食べたり本を読んだりしているうちに
電車は止まり、私は乗ってきた電車を見送る

駅舎から外へ出ると何か騒がしかったのですが
私は昨日からの疲れもあってホテルに直行
そしてそのまま翌日の朝に備えて夕方まで市内を散策したあと
ぐっすりとお休みしました

シーン2『対面』

翌日の朝、私は榊原先生を訪れた。
先生が賞を取ったときにテレビのモニタで見たそのままの雰囲気の
背の高い男性が事務所から現れた
緊張しながらも私は

「おはよーございます!!先生。
海路はるかと申しますがよろしくおねがいします」

「おはようですよ・・・」
予定通りのはずなのになぜか先生は眠そうでした。

「ゴメンナサイ、もしかしてお爺様が時間を間違えてしまいました?」
私は焦りながらバスケットを持ちながら深く謝る。

「ん、実を言うとほんの少しだけ早かったみたいです
そして、あの時間からこの訪問となると
もしかして探偵助手ってお話はお爺様から聞いてませんでした?」

「ええ・・・。てっきり小説のアシスタントかと
あ、でも。助手やります!たくさんがんばります!」

「本当ですか、それなら助かります。今日の今日でしたので
ここで断るのもと思っていましたが・・・」

「今日の・・・今日?」

「ええ、朝の事件のときにお爺様から頼まれたのですよ」

「本当にゴメンナサイ。お爺様にかわって謝ります」

「まぁとにかく助手がいると助かるよ。
一応遅くなったとき用のお部屋も用意してるけど市内のどの辺ですか?」

「実は、ホテルを取ってもらいはしましたが今日は面接だけかと思っていたので・・・
あの、住み込みじゃだめですか!」

「え・・・」

榊原先生は固まった
というか、そりゃそうでしょう
私も一応まだ19
成人前の女の子ですもん
でも、なぜか勢いでそう言ってしまった
運命?ってほどのものじゃないけど
そう閃いてしまいました

「ははは・・・、やっぱりあのお爺さんのお孫さんですね
それじゃ、狭い家ですがよろしくお願いしますね」

そういわれることは予想がついていました
でもいざいわれるとやっぱり顔が赤くなってしまいます

「・・・はい」

と小さくうなずくと榊原先生に家の中を案内してもらいました
なぜか突然とんでもなく大胆になってしまうことがあるのは自覚していましたけど
このときはとても恥ずかしかったのでした

「さて、改めて。私は探偵事務所の主、榊原静雫。
海路はるかくん。よろしく頼むよ」

「はい。」

こういう感じで私は先生の事務所で働くことになりました
そして次の日から早速仕事が始まりました
丁度いま先生の抱えてる案件が無数にあって
いろいろな人が来ます
その中でも特に特徴的なのが田村さんという刑事です
結構先生は頼りにされているらしく
数日毎にこの田村さんは来るみたいです
毎回逃げた奥さんについての調査なので私は顔を覚えてしまいました

また、事務所のお仕事で色々な情報のために先生に同行するのですが
一番驚いたのはとあるネットカフェでした
私はしゃちょう室と書かれた場所に入るときに固まってしまいました
ネットカフェのオーナーさんは新幹線に乗るときにちらりと見かけた鈴花那さんがいて
横には大きな紙袋と、本棚には男の子と男の人が垣間見える冊子があり
それがまた正視できないようなものでありました
ただ、先生は慣れているのか、普通に鈴さんとお話をして帰ってきました

「聞き込み結果はうまくいきましたか?」

私が先生に尋ねると

「さすが鈴オーナー。こちらのほしい情報をとりそろえてますよ
そして、新しいお仕事です
総理の護衛という探偵というより、何でも屋のお仕事ですね
要人の護衛ですのでいい勉強になるでしょう」

「あの、先生。海路総理についてはあまり良いうわさが・・・」

「んー、海路君と遠い親戚かもしれないのにまた微妙な言い方ですね」

「あまり悪くは言いたくないのですけど私の直感です」

「わかりました、隅に入れておきますね」

と、先生とそういうやりとりをしているときだった

「あ、そこのお嬢さんいい?」

突然扉が開いて鈴さんが私を部屋に手招きする

「はい?」

私は?といった表情で入っていった
部屋の中は先ほど覗かせていた本がたくさんあり
本棚の周りにちょこんと椅子があり、
私と鈴さんは向かい合う感じで座っている感じです

「しー君のとこに居候のお嬢さん、はじめましてじゃないわね。
お久しぶり。えっと、確か東京駅であったぶりかしら、そしてその前は総理の会合で」

そういえば、東京駅のときは私の周りにSPがいたからやっぱり目立ってたみたい
それとはべつにお爺様の会合まで覚えてたとはびっくりです

「覚えててくれたのですね、そして鈴社長は先生と長いのですね
あ、先生には海路総理との関係は・・・」

「まぁ、ああいった発言するお爺様がいたら私でもひくわ、知らないことにしておくわ。
さて、私事になるけどしー君の紹介ってことで貴女も関係者として知っておいて
しー君ともう一人腐れ縁の田村ってのがいて3人でよく飲んだりするわ。
今度ははるかちゃんも加わるから4人で飲みましょう」

「田村さんなら事務所に良く現れます。そしてお酒は私はまだ・・・」

「将来的にって事よ。田村は奥さん逃げられたから丁度私が貰うとして
しー君ははるかちゃんがぴったしかしら」

「!」

「なんだかんだでしー君なら脈ありかもよ。助手置くとかまずありあえないし
一人で抱え込むタイプだからはるかちゃんを助手にしたってことが珍しいわ
案外惚れたのかもよ」

「あの・・・、その・・・」

「はるかちゃん、照れながらとてもうれしそうな顔しちゃって
進展あったらお姉さまに教えるのよ。
あと、一応ネットカフェは社長室ってなってるけどオーナーね。
覚えといて!」

「はい!」

そして鈴さんは私を先生に返却すると先生に手を振った

「海路くん、変な事言われませんでしたか?顔が赤くなっているけど」

「な、なんでもないです」

私は顔を隠すようにネットカフェを出るまで下向きに歩いた。
ちゃっかり先生の手を握りながら・・・

それから数日の後、事件も書類がまとまり落ち着いてきたときのことでした
事務所の電話がいつものように鳴っていた

「はい、海じ・・、いえ榊原探偵事務所です」

相変わらず私は慣れずつい海路といってしまいそうになる
そして電話は先日お世話になった鈴さんからです

「はるかちゃんね、しー君はいる?」

緊急事態らしく叫ぶような声

「鈴 花那オーナーからお電話ですよ!」

私の顔で緊急さがわかったのか
先生はがしっと受話器を受けとる

「何してるのしー君、火事よ!助けて!」

その声を聞くや否や先生は飛び起き、浴衣の上に軽くコートを着ると
鈴さんの待つネカフェへと向かう

私は鍵を閉めたりして遅れながらも現場につくと
鈴さんは手招きして私と先生に聞こえる声で先生に鍵を手渡した

「はるかちゃん、しー君。気をつけてね
これネットカフェの鍵。
焼けてない部屋とかもし手がかりあればとおもって
警察の人には内緒ね」

そしてそれだけ言うと救急隊員に運ばれていった

「鈴さん・・・」

私はただつぶやいてそこに立ち尽くす
そして、横を見ると先生は頭を抱えていた
それだけ鈴さんが心配なのかと思いきや

「海路君、あれ演技だよ・・・
よく窓を見て、鈴さんの部屋の上が燃えてて」

と、ぽんと私の肩を叩く

「・・・」

私はあいた口がふさがらなかったのでした
そして火事の翌日、私はいつもの用に書類を片付けていました
するとドシンとテラスの方で物音がしました

「先生!」

私が先生を呼び現地へ駆けつけると
少女が倒れていたのでした

急いで私は少女を寝室へ連れて行き手当てをする
そして先生と入れ替わりに部屋を後にする
丁度来客の音がしたためだ
私はドアを開けた瞬間固まる・・・

「先生、外にお客様です」

私は小声で先生を呼ぶ

想像していた通り
バチンと勢いよくドアが壊され
先生はドアの下敷きになる

「はるかはどこだ!」

といきなり青年が進入してくる
そう、私がよく知る青年に似た偽青年といったほうが合っている人物だ
そしてドアの下敷きとなった先生は答えられない
偽青年が家に土足で上がろうとしたときだった
政府のバッチをつけた軍の兵士がその偽青年を捕らえた
捕らえたというより保護したといった方が正確かもしれません
そう、偽青年は過保護なお爺様でしたのです
新しい依頼を準備しお爺様は飛んできたのです
兵士は先生を起こすと、頭を抱えてこのことは他言無用で頼むといった
そして事態を飲み込めていない先生にさすがに迷惑かかると思い

「私、実は総理大臣の孫なんです・・・」

と私は告白したのでした


シーン3『護衛』

居間には5人の人物がいた
客人の海路道明総理、護衛のSP2名、榊原先生、そして私。
ただ、一番この中で偉いはずの海路道明(お爺様)は手足を拘束された状態で
暴れまくっていたが・・・

まず最初に

「今回の依頼は護衛を頼みたい。
ここにおられる総理大臣海路道明氏の護衛である
これから今日行われる臨海会議の会場入り口に不審な人物が来ないか
こちらの用意する田村刑事と一緒に護衛をしてほしい」

そこまでSPが切り出すと、いつの間にか自由になってるお爺様が割って入った

「できればはるかに守ってもらいたいが・・・
お主にはるかを任せたのは私だ責任を持って任務を全うしたまえ」

「えっと、失礼ですが、もしかして先日の事件現場のご老人でしょうか?」

「ははは、そうじゃよな。それもワシであっているぞ
変装していないと年齢間違えられるのでな。齢63にてどうしても若く見られてしまうので
よく変装しておるのじゃ、ということで、現地にて待っておるぞ!」

そういうと元気な偽青年ことお爺様は窓から飛び出していった。
SPはそれを必死で追いかけるために家を後にしたのでした

「元気なお爺様ですね」

先生がそういうと私は恥ずかしくて顔が真っ赤になってしまっていた

「とりあえず、先生。お仕事、行きましょうか・・・」

私を気にしてか先生は微笑みながら

「まぁ、ここには変わった人はいくらでも来ますからね
さて、臨海会議の会場へと行きますか」

そして、私と先生は15分ほど車を走らせ
会場へと付いた

警備対象となる建物の入り口には
刑事が一人たっていた

「よぅ、榊原じゃねぇか、久々だな」

そこにはうちの事務所によく相談事(主に逃げた奥さんの捜索)を持ち込んでくる
田村刑事が立っていた

「田村、奥さんはどうなりましたか?」

「それがな、榊原、花那。ああ、鈴の奴が現場を撮ってくれたんだ
京歌(田村さんの奥さんらしい)と他の男の現場を・・・俺が渡したプレゼントが・・・」

「要は、詐欺だったんですね」

落ち着いた感じで先生は話す

「そんなあっさり言うなよぉ~」

「いや、半分は気づいていましたよ」

「榊原~、もっと早く教えてくれよ。知ってたんだったらよぉ」

「いや、田村は依頼で逃げた奥さんの場所しか依頼してこないですし」

(あの、先生知っていたんなら早く教えてあげたほうが)

(本人も知ってて気づかない振りをしていただけさ。
私はそれを本人が気づこうとするのを待っていただけさ)

「そしていまはどうなんだ?」

「鈴が、慰めてくれてよぉ・・・」

「さて、海路君仕事に入りましょうか」

「先生、いいのですか?」

「まぁ放っておきましょ。後はのろけになるだけですし」

そしてそこには良いタイミングでお弁当をもった鈴オーナーが現れた

「皆しておそろいね。今日ははるかちゃんも護衛のお仕事かしら」

「はい、それにしても鈴オーナー。田村さん喜んでましたよ」

私はにっこりと微笑んで鈴オーナーと話しかける

「まぁ、しー君にしてもつー君。あ、田村のことね」

「そうやって呼ぶようにってことは、もしかして」

「まぁ、プレイのときは私が・・・」

「さすがにそういうお話は色々な年齢のお方の通るような公共のこのような場所では」

「しー君は真面目なんだから
それはともかく一番の理由は幸運な私の相手がほしかったの
つー君って不幸のオーラだしまくりでしょ
幸福オーラだしまくりの私と結ばれたらどうなるのかなって
まぁ結局はつー君の不幸な顔をもっと身近で見れるってだけが変わったんだけどね」

そうこうお話しているうちに
会議場の中から会議開始のブザーが鳴り響く
私達護衛組み3人と1人は入り口で不振な人物が通行しないか見張っている

そして2時間の間は特に不振な人物が通るわけではなく
会議は終わった。

「ご苦労様!」

中からSPが私達に挨拶したときだった

建物の前方はるか先から爆音が聞こえる

「海路君は下がっていて。」

田村さんと鈴オーナーは爆音の方向へ消えていく

そして、建物の中からは、装束を着たお爺様が飛び出してくる
それを追うようにSPが付いていく

私と先生はその早さには追いつけず
遅れて追いつこうとする

数百メートル先ではいろいろなものが燃えていたりするのですが
私と先生は行っても危ないだけなので
遠くからそれを見ているだけでした

数分の後
返り血でいっぱいの状態で田村さんや鈴オーナーやお爺様が戻ってきましたが
私には耐え切れなかったので
その場に気絶してしまいました

シーン4『少女レヴィーナ』

護衛の事件のあと
数日振りに以前の少女が目を覚ましていた
目を覚ましていただけで
布団から動けるわけではなく
私の作ったお粥を食べる程度でした

ピンポーンとインターフォンが鳴る

「榊原、はるかちゃんのお見舞いに来たぞ」

(私は事件のときに気絶してただけで車でしっかりおきてたんだけど)

「そういって、またご飯を食べに来たのでしょう?」

「そうだ、いつもすまないな。
まぁ今日は花那が作ってくれたもののおすそ分けだがな
ん・・・?
あーーーーー”俺の昼飯!!!」

田村さんは眠っている少女に向かっていきなり叫び始めた

「どうしたんですか?」

私は田村さんに尋ねると
田村さんは

「この少女が俺の大切な書類に落書きをして、俺の朝ごはんを・・・」

そして少女がふとおきて

「ご飯ありがと、おじちゃん。」

そういって田村さんにキスをする

そのタイミングで

「しー君、つー君お邪魔してない?」

と鈴オーナーが入ってきて

田村さんは顔が笑っていない鈴オーナーにひきづられて出て行ったのでした

「まぁ、タイミングの悪さはいつものことですよ」

先生は何事も無かったのように言った

「それはそうと、お嬢さん。大丈夫?」

「うん、ボクはレヴィーナ
研究所から逃げてきたの・・・」

白衣の少女は告白する

「レヴィーナちゃんどうやってここに?」

「んー、抜け出したかったの」

「研究所って大変なトコなのね」

「そうそう、それは私から説明するわね」

いきなり入ってきたのは田村さんを先ほど絞めていた鈴オーナーでした
田村さんがどうなったかはここでは考えないことにしてみます

「研究所は北のとある場所にある施設
そこでおきたことは触れてはいけないことになってるのよ
んー、まずいわね・・・
そのレヴィーナって子早く手放さないと・・・」

この子が危ないといわれても実感がありませんが


「っていっても、ここに来た客人を追い出すわけには行かないでしょう」

と、先生

「そういう次元にいない人間なんだけど。
まぁしー君に言っても興味なさそうみたいだし
とりあえず、私はちょっと調べるために帰るわ
もしかしたらレヴィーナって子を助けられるかもしれないわ」

「悪いな、鈴オーナー」

「しー君。困ったときはお互い様。
さて、レヴィーナちゃん。お姉さんと一緒にちょっと来てね」

「はーい」

そういうと田村さんと鈴オーナーとレヴィーナちゃんは家を後にした

そして、久々に私と先生と二人きりになっていた

そういえば、いろいろあってこうやって二人っきりになったのは久々でした
私も先生も何を話していいか切り出せなかった

「「・・・」」

「「あの・・・」」

二人同時にぴったしに切り出す

「海路君からどうぞ!」
「先生からどうぞ!」

「あの・・・先生。」

ふと顔を覗き込んでしまう
すると先生は照れたように少し顔を背ける

「ちょっとだけ顔見てみたくって」

「覗き込まれると照れるよ」

「田村さんと鈴オーナー見てるといいなって」

「んー、私は平凡ですよ」

「そんなこと無いですよ。色々な場面でカッコいいです」

「何か告白にも聞こえてしまいますが」

「あ・・・」

そしてわずかにまた沈黙・・・

「先生、ちょっとだけ胸かりていいですか」

私は先生に抱きつき、ふと泣き出す

「どうしたんだい?」

「先生。ちょっとだけ・・・」

「ああ、いいよ。疲れたのでしょう?」

「ありがと」

私は先生にその後癒してもらった

「海路君」

「んー、はるかって呼んでください」

「じゃ、はるか」

「じゃ静雫さん」

「ちょっとそれは照れるよ」

「ずっと呼んでればきっと慣れます!」

「先生ってのも緊張したのに海路君も疲れるだろう?」

「静雫さん、は・る・か!」

「はるか、照れるよ」

「静雫さん。好き・・・」

と、らぶらぶなしぃんをぶち壊すように
再びドアが開いた

「早速頼みたい仕事なんだけど・・・
ん?なんか不服そうね。
ラブラブのトコ邪魔しちゃったかしら?」

そう、鈴オーナーが帰ってきたのだ

(ええ、凄く邪魔だったわ)

「そんな事無いです、それより今度の事件は?」

あと後考えると
多分このときの私の口調は無機質な感じだったんだと思う

「犯人を追って欲しいのですが、どうも危険な香りがするのよね
旦那に頼みたかったけど。その間家事しなきゃいけないし
ということではるかちゃん、お願いできる?」

「ええぇーーー?
しず・・・、榊原先生ではなくって?」

「しー君は別のお仕事を頼みたいし。
はるかちゃんもだいぶ慣れたでしょ」

「わかりました。鈴オーナー任せてください!」

「そうと決まったらここで待ち合わせね」

そういうと、鈴オーナーは手っ取り早く
近くのタクシーを捕まえた

「運転手さん、ここの現場までこの子を運んで」

そういうと、タクシーチケットを運転手に渡すと
鈴さんはタクシーのドアを閉めた

私がタクシーに乗り込むと
タクシーは違う方向へと走り始めた

「運転手さん、そちらは目的地と違う方向じゃ」

「そういえば、お嬢さん紹介が遅れました
私、俗にいう人攫いでして。」

乗ったタクシーでいきなりこれ。
私は降りようと走行中のタクシーのドアを開けようとするが
まったく動かない

「助けて!」

私は助けを呼ぶがそのままタクシーは走り出してしまった

そして1時間後大きな揺れとともに
タクシーは止まった

そこには静雫さんがいた

「たまには、私も外にでて動かないとね」

そういうと、田村さんや鈴オーナーのような
俊敏な動きではなく
動きがゆっくりとそして力強くタクシーの運転手を引きずりだした
そして、私を逃がすためにタクシーに乗り込む

「体力無いのに無理しちゃって。」

私は運転席の静雫さんの額に優しく口付けをした。

静雫さんが目を開けた瞬間に私の顔があるものだから
狼狽しちゃって。
まぁそんな顔も可愛いんだけどね
事故だけは起こさないでね

わたしと静雫さんが頭脳労働者だとすると
田村夫妻は肉体労働者な感じで
進路と退路の追手を見事に裁いてくれる。

そうして、人攫い一味は逮捕された


シーンLAST『出発』

新たなる依頼。
それは静雫さんへの依頼であった
海路はるかの亡命を手伝ってほしい・・・と。

私は一瞬目を疑った

「海路君、いや。はるか準備はできたかい?」
「はい、先生。」
「この事務所から、今日旅立つのですね」

「私はいったことがありますけど、はるかは北の地は初めてですよね」
「こういう形で離れるとは思いませんでしたわ」

飛行機は雲へ飛び込み
そしてあっというまに降下し
北の大地へと降り立つ
「先生・・・、すごい白さです」

「あれが雪さ、東京市や七日市でだとそこまでは振らないからな」
お迎え・・・?

はじめまして、私は港川霧生(みなとがわきりゅう)
榊原様、海路様お待ちしておりました。

北の政府の都市神川へようこそ
要人専用の通路へどうぞ
いま、空港も危ないですから
そう行って通路に入った瞬間
後ろを振り向くと乗ってきた飛行機が爆発していた

そして横を向くと港川さんはその場に倒れ
私たちの後ろには
レヴィちゃんが血まみれでその場に立ち尽くしていた。
港川さんの血を浴びたレヴィちゃんは
その目は赤く、そして無機質な表情であった
血が怖いのではなく、ただ何かこの一瞬でロボットにでもなったかのようだった。

Color Red If
港川さんが握りしめていたメモ書きには
3つの文字が書かれていた。

そのメモを静雫さんは取ると、あわあわしてる私とレヴィちゃんの手をとり空港の外へ出た。
空港では青い眼の少女が立っていた。

「ふむ、ご苦労」

そういい、レヴィちゃんをタクシーに乗せ謎の少女は去っていった。

私と静雫さんは先生の用意してくれた屋敷に移動し、そこから新たな生活が始まるのでした。

アナタハワタシヲに続く。

もっと・・・

欲しがるワタシを

乾ききったその唇で

イナイ・・・

貴方ワ私を・・・

私を黄泉還・・・

・・・あなたならもう一度・・・

夢。

そう、夢を見た。

戦場に居すぎたからか

どうも平和に幻想を抱きすぎて出てきた夢かもしれない

夢の中で

異文化的な服装を着こなして飲みまくりながら

愚民どもと付き合っていた、

 

夢の中の私には彼女がいた、

そこで働くと決めた時に、最初に会ったのが彼女だ。

一目ぼれであった。

同じ日のシフトの度少しづつ彼女を見る回数が増えてくる。

彼女からすると友人同士の旅行も、

彼女を好きな私の胸を締め付けてくる。

デートみたいだね。

と彼女が言うと

ますます、彼女といない時間が苦痛になってくる。

ロッカーが隣り合ったときに、ふりかえると笑顔の彼女がいた。

 

「みずはちゃんならこれ似合うかな?」

 

と彼女がハンガーにかかったドレスを私のロッカーのフックに掛ける。

 

「さすがにこれは動きにくくない?」

 

「じゃ、着たくないの?」

 

そういう彼女は私の顔を悲しい顔でのぞき込む

「き・・・たいかな?」

そう答えると彼女は膨れて

 

「もう、無理やりでも着せちゃう、みずはちゃんなら絶対似合うもん

だって、私のか・・・じょ・・・だもん」

 

「最後聞こえなかったんだが・・・?」

 

「んーなんでもない」

 

そういうやり取りの後、私は異動になった。

最終日まで店長さんたちは暖かく見送ってくれた。

異動理由は、よくはわからないがキャラがかぶるということらしい。

最後まで彼女は異動反対していたがこればかりはどうしようもない。

 

一日一プリンのために私は働かなくてはならない。

 

ん?

 

夢?

私は誰だったかな・・・

 

「みずは、次のお客様だよ」

 

ん?

もしかしたらこちらが本物で戦場で戦ってる私の方が夢なのかもしれない

いのり?ささやき?えいしょう?ねんじる?

思い出せないが魔法で竜を倒して、報酬をもらいに酒場に・・・

確か酒場にいたはず・・・

賞金首をひっとらえて・・・

 

「いらっしゃいませ。お兄様。」

 

ふと私は入口のお客に向かいそう挨拶する

ん?私は何を言っているのだ?

 

「れなちゃんと違う職場になってからぼーっとしちゃって」

 

ああ、先ほどの夢の彼女はれなっていうのか・・・

 

「彼女の店に行くの良いけど、ファンには見つかるなよ。」

 

「そ・・・そんなてん・・・ちょちょちょ・・・」

 

なぜ動揺するか私?

それにしゃべってる感覚はあるけど

別人の声のような気もしないでもない

 

移転初日のその日は気分がうわの空で仕事をしていたため

インカムの電池抜けてたり。散々な日であった。

 

2010年くらいよりの体調不良のためしばらく更新遅くなります

お給料頂いてるお仕事の疲労がとてつもなく大きいため

良いものが書けないといった感じが続いてます。

 

お仕事あとに頭痛と吐き気とか色々健康に良くない症状がでてたりと数年続いて

 

本来は心療なんとかかんとかとか行く感じなのかもしれませんが

個人的に病院ってあわないので多分自力でなんとかします。

 

たまーに少し改善されたら書くかもしれませんのでよろしくお願いします。

 

すのうからぁのひと 鈴咲しずく(夜衣)

1

朝起きると、そこは暗闇の中だった。
目の上を邪魔している手をどかすと、横には自分には不釣合いとも思える女性が眠っていた。
実際、目を覆うような手のひらだけではなく、完全に抱きつかれ、胸部が背中にあたり、
夢ではさめるのがもったいないような感じの場面ではあったが、
実際問題として、パンダのような車を持つ組織のお世話になるような状況なだけに、
どきどきより冷や汗の方が先に来ていた。

「あの・・・どちら様でしょうか?」

もちろん起きて叫ばれても困るし、かといってこのまま寝られていては仕事に支障がでる。
少ない知恵を振り絞って、出した結果が”彼女の耳元でささやくように起こしてみる”
という中途半端な答えであった。

「・・・」

熟睡してるのであろうか、全く起きようとしない。
それなら作戦を変更して、抱きつかれた腕を崩していくことにした。
思ったよりも、彼女の力は強く全く動かない

「うーん・・・・」

そこまでしても起きないのだから、とりあえず彼女を身につけたままためしにおきてみよう。
そうやって起き上がると、彼女は背中にぴったりと抱きついたまま僕が立ってるのにまだ眠っていた。

「相当な眠り姫だなぁ・・・」

とりあえず、職場に電話して、体調が優れないためお休みをいただくことに。

「・・・はい、昨日の台風で風邪を引いたみたいで・・・
あ、そうです。で、引継ぎの事項は・・・・
あの・・・、病院・・・これから・・・」

電話越しからは、サボりだサボりだという笑い声が所属長から聞こえてくる、
普段はそれに反論の一つや二つするのだが、今日は当たっているようなものだから何も出てこない。
それを、本当に具合の悪いのと勘違いしたのか、

「深川(みかわ)、お前・・・大丈夫か?救急車呼ぼうか?」

と必要ないときに必要ないようなことを実行しようとする上司であったが、
僕は

「大丈夫です、病院までは歩きますから」

と仮病にもかかわらず、心配させないようにそう返信した。

ガチャリ
受話器を置いて、ベッドに再び座ると、後ろに張り付いていたお姫様もくっついたままベッドに座る。
どうやらくっつかれているのは胸囲だけであり、そこ以外は自由に動かせるみたいだ。
それにしたっておきないにもほどがある。

そういえば、こんな方法があったか・・・・
僕は、冷凍庫から氷を取り出しコップにいれ、後ろのお姫様の背中に流し込んだ。


「ひゃあーーーーーーーーぁっ」

近所に聞こえるくらいの高い声が部屋に拡がった。
実際コレで起きなかったら今度は頭から熱湯でもかけてやろうと思ったくらいだ。

よく考えたら、居間いる場所は防音室だし、大音量でも隣には響かない。
最初からこうすればよかったんだと自分で納得してると
ベッドの端でタオルケットを巻いてしくしくと声に出して泣いている姫がそこに居た。

「目覚めはどうかね?」

半分ため息をつきながらお姫様に訊ねると

「もう・・・・最悪っ」

と小さな声で返ってきた。

それにしても、よく考えたら、いまの携帯は僕のではあるけど
どう考えても僕の部屋ではない。

「一応聞くけど、ここはどこだい?」

その問いに、タオルケットをマント代わりにしてどや顔で姫は答えた

「決まってるじゃない、私の家よここ。もちろんあなたは誘拐されたのよ!」

とりあえず、僕はこの状況を理解するのが難しいことがわかった。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ここまでの登場人物
女性A、深川、電話越しの所属長と上司

0 コエ

声・・・
かすかに聞こえる声

助けを呼ぶようなそんな声

”タスケテ”

耳を済ませれば聞こえるような微かな声
普段なら聞こえないような声
普段のボクには見つけられない声

しかし、疲れている今
幻聴のような声が頭に響く

ふとボクは雪の中”声”に気になって車を降りた
うっすらと白い雪の下のほうに写る紅き痕

最初は長い間隔
追っていくと、その間隔は短くなる

声の方向に進むにつれ雪は深くなる
後ろを振り向くと、ボクの足跡すら見えない

前に進むしかないその状況で
ボクの背筋は凍りつく

そして気付かないうちに
ボクの足取りは速くなり

狂うように声と紅き痕を追いかけていた

 

1 オト

雪の中、歩みを止めると静寂に包まれる

 

少しの揺れを感じると
地面が持ち上がるように感じ

ぶわぁっと地面から粉の雪が上空へと舞う

追いかけてた痕は消え

目の前には少女が立っていた
白く透き通る肌に、赤い目。
兎がそのままヒトのスガタをすればこんな感じであろうか
髪の色は銀色で白い着物。
一見虚ろな目で見てみると、真っ白な少女といった感じである

”アナタハワタシヲ・・・”

怯える様なそして睨むような弱さとそして強さと
2つの反するものそれを内包する少女

”・・・”

僕は問に詰まった。

”怖いから嫌い”とか、”助けてあげる”とか
模範解答が頭によぎる
その一方で答えが間違っていると
ボクの中のボクは告げる

”名前は?”

唐突に僕の口から漏れた

”スノウ。”

少女の口からではなく、今いる風景から
オトは聞こえた。

 

3 イロ

 

寒いはずなのに震えがない

あたり一面の雪景色とスノウと呼ばれる少女

 

足を動かそうにも動かない

最初は気づきもしなかったが手も顔も動かない

 

”ねぇ・・・? タスケテ”

 

頭の中に響くが、何もできない。

 

”助けてあげるよ”

 

頭の中の声が少女に返すと同時に、ボクの服が透けていき

目の前の少女が全く同じモノを纏っていく

 

”これで、帰れるよね?”

 

まただ、ボクの意識と関係ないそれが少女に返す

 

”アリガトウ”

 

聞こえてはいないが、頭には響く

 

そして目の前には少女から化けたボクの姿

 

にっこり微笑むと、吹雪の外の光へと歩き始め

残されたボクはただ

 

永遠の 眠りに つく ダケ だった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

HP期限のためサーパラから移転作品

新しいの決まるまではしばらく移し替え作業。