【小説】おしまいのデート | 〇〇の様なモノ

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おしまいのデート

瀬尾 まいこ

 

読み終わってからしばらくたっていたので、部分的に読み返しながら書きます。

 

短編集ではありますが、タイトル「おしまいのデート」で関連付けられた1冊となっていました。

 

※内容に触れます。なるべく重要なポイントは伏せますが、ご注意下さい。

 

本 本 本 本 本

 

おしまいのデート

出だしから高校生か?

 

昔、大学受験を理由にフラれた事を思い出した。

 

違った、高校受験前の女子中学生と祖父との話。

 

一応「おしまい」の理由が受験っぽいので哀しい方じゃないと思いつつ読み進める。

 

ほんわか。

 

じいちゃんが言う「生きていればどんなことにも次がある」だ。

 

デートするのは終わっても、主人公にもじいちゃんにもこれからの未来がある。

 

デートが終わってもまた日常が来る。

 

 

 

ランクアップ丼

高卒で働きだした二十歳の青年(三好)と、彼の母校の還暦オーバー元隣のクラスの担任教師(上じい)の話。

 

喧嘩をして担任にこっぴどく説教された後に「喧嘩はイライラしてるからやろ?お腹空いてるからや!ほら食え!」みたいな感じで一番安い親子丼を一緒に食べた事からスタートする関係。

 

素敵やん。

 

それから卒業まで事あるごとに食事をしたが、卒業目前で最後の晩餐で天丼を注文。

 

ランクアップした!爆  笑

 

ってここで終わりじゃなく、三好は二回目の給料日に上じいと親子丼を食べにさそった。

 

よくある初任給は親にプレゼントとかあるが、彼の場合は上じいだったんだね。

 

それから毎月親子丼を出世返し(?)みたいにごちそうして行く。

 

そして上じいにごちそうしてもらい始めて最後の晩餐として天丼を食べたのは21回目、逆に三好がごちそうし始めてから同じ21回目で最後の晩餐じゃないけど天丼を一緒に食べようと計画。

 

だが、いつもの店に入ってきたのは上じいの娘さんだった。

 

おいおいおい・・・・(私号泣)

 

娘さんの顔に上じいの面影を見つつ・・・・

 

 

 

ファーストラブ

冒頭からBLをにおわせる。

 

なるほど、それでこのタイトルか。

 

って、全然BLじゃないです。

 

ひょんな事からクラスメイトの男子からデートに誘われた男子の話。

 

なんだかんだほっこり。

 

ひとつきっかけがあれば、何かしら繋がれる。

 

意図せずも。

 

そう言うのの繰り返しが人生なのかな(遠い目)

 

 

 

ドッグシェア

「女は何かあるたびに強くなる。」

 

冒頭を引用しました。

 

そう始まって、「結婚➝既婚者として年齢を重ねる事➝離婚」と強くなったと語る。

 

主人公は三十過ぎの離婚歴のある女性は誰も襲わないと言って、過去に事件も起きている暗い人気のない公園を一人で帰っていますが、襲われますので皆さんはマネしないでね。

 

そんな主人公と中華屋でバイトしている青年が、公園内に捨てられていた犬を通して心温まるエピソードに。

 

作中に出て来るエビチリだらけになった犬の姿を想像したらなんかホンワカしてしまった。

 

動物保護法では何かしらN.G.なのだとは思いますが、公園の茂みで二人で「飼う」のではなく「保護」ではなく、「見守る・支える」ぐらいな感じで世話をしていた。

 

これもイケないんでしょうけど、犬が死んでしまい公園に土葬。

 

本当は公園の管理自治体に連絡して処分(ごめんねこの言い方で)してもらうのが正しいが、もしそれが辛いなら自分でペット火葬(数千円で可能)して骨を許可もらったトコロに安置か散骨かが法に触れない方法とは思います。

 

夢も何も無い話してゴメンナサイ。

 

ただ、こういった一連の共同作業をすると気持ちが通じたりするのかな?

 

急に終わりの時が来ても、どうしたもんかってなるのはわかる。

 

終わり方、ホンワカで好きよ。

 

 

 

デートまでの道のり

なんだか最後っぽいタイトルだ。

 

冒頭で「あ、カバーのイラスト、ここで来たか」で、園児(男子)と保育士(女性)とのホンワカ話かなと勝手に思い読む。

 

園児のカンちゃんはちょっと問題児っぽい感じで、ご両親は離婚で父親(脩平)が引き取っている。

 

そして実は主人公の保育士:祥子先生は父の脩平とお付き合いをしていて、いつカンちゃんにそれを言うべきか考えているタイミング。

 

カンちゃんはそんな事は知ってか知らずか、謎な行動をして戸惑う祥子先生。

 

とある日、カンちゃんからデートの誘いを受ける祥子先生。

 

しかも脩平と三人で行くと言う・・・・・

 

わかっていたのだ、奇行もわかっていたが上の行動だ。

 

ここでの「おしまい」はカンちゃんがいない状態が終わって、三人のデート(生活)が始まる予感って感じで使われていてホンワカ。

 

本 本 本 本 本

 

上じいの話ではちょろっと涙しましたが、哀しい話ばかりかと思いきや、全く別物で「続きがありますよ~」って感じのお話ばかりだ。

 

1話めで「生きてれば次がある」から始まって、何かしらが「おしまい」になっても次の事が来るのだ。

 

直接関係無いんですが、親の葬儀で火葬場まで向かう車の中で思った事がある。

 

今、自分は特別な日だが世の中はいつも通りに動いている。

 

最初はとても不思議な世界に自分がいる気がした。

 

でも、みんなも何かしら「特別な日」を経験しても、いつも通り生活しているんだよな。

 

多分、自分も大丈夫かもなって。

 

そうだ。

 

「おしまい」が来ても、終わったのじゃなくて次があるのだ。

 

本 本 本 本 本

 

最近は電車に乗るチャンスや、カフェで長時間いる時間が増えて来たので、読書時間が増えて来てます。

 

秋だから読書してる訳じゃないです。爆  笑

 

そして私は引き続き瀬尾まいこ作品を読む。

 

 

 
 
 
 

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