母は私の話を聞いて


「アンタ、傍から見てて頑張り過ぎだと思ってたよ。いいよ、子供は明日預かるから少し休みなさい。それから明日だけじゃなくて、もっと実家を頼りなさい」


と言われました。


私は実家を頼っているつもりでした。


土曜日の買い物は一緒に行ってもらっていたし、そのままお昼ごはんを実家で食べることも多いです。


平日の夜に夕食を食べた後、実家へ行きたいという息子を連れて実家でお風呂に入ることも毎週のようにあります。


ただ、確かに気を使ってはいました。


子供の相手って疲れるしお昼ごはん食べて少し休憩したら、帰らなくちゃ…


先週は平日の夜に2回も行ったな…今週は控えておこうか


土曜日の昼過ぎまでみてもらったから、日曜日は連れて行かないようにしよう


晩御飯や買い物に付き合ってもらってるし、何かお礼のお菓子でも買っていこうか…等


孫の世話で疲れ切る祖父母の記事や話はわりとよく耳にするので、自分が孫のことで親に負担をかけ過ぎないように気をつけていました。


「頼ってもいいのかな……、しんどいでしょ?」と私が言うと


「そんなに気を使わなくていい。アンタはいらん気を回しすぎなんだよ。いずれ私達親もボケたり体力がなくなってきたり、頼れなくなる時が来て、私達がむしろアンタに頼らなきゃいけない時期がくるんだから、頼れるときは頼ればいいの」


と言われました。


そうか、もっと頼ってもいいのかな……。


日曜日に預けて、夕方まで合間に少し家のことを片づけながらゆっくりと過ごしました。


気持ちが少し落ち着いていくのを感じましたが、時々心拍があがりドキドキとしてきて落ち着かない気持ちに何度もなりました。


家事もなんていうか、流れを思い出せなくて手が止まってしまったり、完全に抜け落ちてだいぶ後になってから「しまった…やり忘れた…」と気づいたり。


「あ。やっぱり私、おかしい。」


強くそう思った私は、こんな状態で月曜日1日休んだくらいで仕事に戻れるだろうか…日常生活を送れるだろうか…


急に不安になってきました。


このまま仕事と日常に戻るのは危険な気がして会社に事情を話し、水曜日まで休みをもらって来週から週4勤務にしてもらえないか相談しようと思いました。


今の私は頑張れない。
今頑張ったら、もっと悪くなる。


自分を立て直すために、使える手段、頼れる先は頼ろう。


私は頼ることが苦手です。


母から人生は、

ギブアンドテイクだ
人に迷惑をかけてはいけない
人の好意を当たり前のようにあてにしてはいけない
神様にお願いごとはするな(神様に返せるものがないから)


と育てられてきたので、


取り柄のない自分が人や会社に返せるものは少ないから出来るだけ頼ってはいけないし


受けた恩を返さなきゃと思うとプレッシャーだから、出来るだけ恩は受けないようにしようと思っているところがあります。


私にとって頼るというのは対価を伴う物なのです。


頼るというのは、借金をするようなイメージと言ってもいいかもしれません。今払えない(できない)ことを人にやってもらって、後で払う(恩を返す)


なので "頼る=楽ができる" とならないわけです。


もはや感謝すら義務…。
(それって感謝なのか?)


私のメンタルは豆腐のように脆く、なおかつ要領も悪いし特別な能力もない。


他人が普通にできることでも、私にとっては努力が必要である場合が多く、人に最小限しか頼らずに生活することは相当な無理を強いられます。


そんな不器用な私が、一人の自由な時間を極限まで削り、ひたすら旦那と子供と家のためだけに時間と労力と気力を費やした結果、自分を無意識のうちに追い詰めキャパオーバーしたことは、なるべくしてなった結果と言えるのかもしれません。


(⑤へ続く)