烈海王異世界11巻、タメも必要 | ゼロ・マイナス5分

烈海王異世界11巻、タメも必要


 

早くもクライマックスのポセイドン編ですが、前の巻で期待が高まりすぎたせいか若干の停滞感があります。

やたらポセイドンが勇次郎ネタをまとっていますが、神話のポセイドンは兄なのに弟ゼウスや姪(?)のアテナに遅れを取るジャック・ハンマーポジションだし、勇次郎とダブらせるほどの器なのか心配。一応神だけど。物語的に。


メデューサの絡みで愛のサバ折り抱き殺しも使っていましたが、あれに泣けるのは我が子を守るために最強生物に立ち向かう母親の愛で刃牙が報われ、勇次郎が本気で抱きしめると相手が死んでしまう悲しみ、朱沢江珠は初めて本気の愛を受け止めて成仏するという、愛と家庭内暴力がわけわからなくなるところなので、急に出てきてサバ折りで死んで粉になっても唐突感が否めません。

朱沢江珠も相当に業が深いし、原作で死亡確定しているので異世界転生していてもおかしくはない。

最近流行りの悪役令嬢だしね。


「石化させたのは皮一枚」って車田兄貴の暗黒聖闘士ブラックスワンネタじゃないですか。

ギリシャ神話は車田兄貴のテリトリーとはいえ、刃牙ネタに徹するべきで、あれもこれも浮気するのは良くない気が。持ち味を活かせッッ!


ポセイドンランドが巨大な亀、というのも冥王編の武器屋の半魚どんの移動亀ハウスのほうがインパクトあって、二番煎じが否めないっすよね。

あれだけフックを掛けた魔剣物干し竿もあっさり折れて、剣を持たなくても妄想斬撃のほうが強い的な展開もビミョーですし。

今後は物干し竿を捨てて無手で行くのももったいないような気がします。

それとも『終末のワルキューレ』的にポセイドン対佐々木小次郎はNGが?

単行本化しなかった恨みがこんなところで?

フクイタクミ先生に菓子折りを贈ろう。


ポセイドンの本拠地といえばアトランティス大陸で、アトランティスといえばオリハルコンだと思うんですよ。

折られた物干し竿をオリハルコンで修復とかいう展開が……なさそう。


烈海王が異世界にいることの意味って、定番ファンタジー世界や歴史モノで不当に貶められているキャラやモンスターを再評価する、料理して食ってみる、西洋ファンタジーのものだと思われているものは中華四千年にもあるゾ、刃牙世界ではその程度ゴロゴロしているスゴいね人体♡ ってところだと思うんですが、なんかポセイドンランドは森を歩いていたらギリシャ神話系のボスとばったり出会って次々戦闘するだけで終始してしまっている感じですよね。

ボスならステージを用意してドーンと待ち構えていてほしい。

檻に入れられて海中で巨大サメと戦うとか。それはゆでたまご先生ネタだろ。


神とはいえ子が出来るなら金的が効くハズだという、プレデターの「血が出るなら殺せるはずだ」的な雑理論は良かったですね。

金的は刃牙世界における最強技ですから。

花田さんの潰された片玉だけ異世界転生していたりして。