大河ファンタジー化が止まらない『ララの結婚』6巻 | Ноль минус пять минут

大河ファンタジー化が止まらない『ララの結婚』6巻

というわけで6巻でございます。

地方地主のお家騒動レベルから国家レベルにスケールが大きくなりつつ着地点が全く見えなくなってきましたが、僕も全くこの先が想像できません。

うっかり昼ドラを見始めてしまったようなハラハラしたモヤモヤを抱えて7巻を待たないといけないとは。

何この昔の少女漫画みたいな焦らし遠回り展開。


表紙のラムダン氏が女の目をしていなくていいですよね。

これから肩固めで寝技一本取りに行く戦士の目です。 

 

ウルジ氏のお見合い全お断りは完全にかぐや姫のソレであり、実は姫属性は箱入りのウルジ氏の方で、あちこち突っ込んでは解放してやろうというという王子様属性がラムダン氏なんすよね。

しょっちゅう手ごめにされてるからアレなだけで、能力的には『もののけ姫』のアシタカですから。

もし戦をやらせればかなりの武将になりそう。


パドマ氏は実は弟萌えで、弟が好きだから身を引いてラムダン氏とくっつけようという愛の戦士。

耐え忍ぶのも恋の至極である。


王都に運ばれていく貢物のラインナップで実家の地元とのつながりを察するラムダン氏という流れは、グンマー民が東京でよく感じるやつですな。キャベツの箱とかで。

世間の世知辛い性事情にさらっと触れつつ、この辺で止めといて正解です。世界の残酷さばかり見てしまうと、地ならししたくなりますんで……。

女性が出てきて売春や異性婚と競合するBLってほんと珍しいですよね。


アウラ氏がまた『グイン・サーガ』のイシュトヴァーンみを醸してなんか良いんですよ。

あっさり元罪人の過去を吐露してわかりやすく古傷を癒やされたがっており、めんどくさくないし。

BL的には空気読まないで正カップルの間に入ろうとする間男登場回とかたまにありますが、端から明確に邪魔者で互いに愛を再確認してすぐ退場するもんですが、アウラ氏はなかなかいいやつなので悩みどころです。


アウラ氏の舟の外形だけで海賊船扱いされても文句言えないというのは、完全にイギリス船のせいです。

あの人類のカスどもは通りすがりに船を拿捕したので。


ここまでラムダン氏は、全6巻中でウルジ氏と2.5冊分、アウラ氏と2冊分の間生活をともにしている(0.5冊分はパドマ氏、1冊分は家出してパドマ氏の売春宿暮し)とすれば、期間的にはお付き合いの深さはあまり変わらないんですよ。

しかもアウラ氏は酒に酔って寝ても手を出さないし、騙し討ちで薬物昏睡レイプを働いたウルジ氏より優しい♡とか思ってしまいますよね。

まあウルジ氏は編集方針という、神も抗えない大きな力で操られていたのかもしれませんが。

ウルジ氏はまたしても結婚式の当日に元彼見つけて、ためらいなく連れ込んでしまうとんでもないドスケベ奴ですよ。

ちんこに正直過ぎるだろ。

血液中のテストステロンが多すぎるんじゃないか。

一応これで元サヤということで、ラムダンは王族の外戚となったウルジの愛人として末永く幸せに暮らしました、めでたしめでたし……んなわけあるか!

恋は結局早い者勝ちなのか? というアウラ氏のイライラは正直わかりみがあります。

「お前らはなぜ番う(カップリングしたがる)?」なんてBLの根幹に関わりますよ。

お前らみんな男同士なんだし、みんなで仲良くゲームするわけには?

アウラ氏はもうイギリス軍を引き入れて海上封鎖しかないのでは。結婚のために戦争するのもイギリスなら理解される。

やりますか、挙兵して戦記物路線。


変愛の思想バトルとしては、ウルジ氏にせよアウラ氏にせよ、生い立ちや過去にまつわるトラウマをラムダン氏を手に入れることで忘れられるのでは、ということで幻想を抱いているのが真の問題です。

実は二人ともラムダンの実体を見ていない。

内面的な問題がアナル接続で解決するわけもなく。

自分の問題をどうにかしないと、まだ他者としてのラムダンに出会っていないのである。

愛はもっと不毛であるべきで、そこから何も得られないほど純粋で尊い。

他者から何かを得ようとしているうちは、愛にたどり着けない。

しかしまあ結婚、それも同性愛となりますと、自分と相手だけでなく社会とか世間にぶち当たってしまうわけですが、一応歴史風ファンタジーである以上はそこは変えようがないわけでもあり。

そこが作品に漂う息苦しさになってるような気はします。


(集英社刊 武論尊・原哲夫『北斗の拳』11巻)

結婚式のゴタゴタでラムダン氏のルーツであるグリナザ族探しはウヤムヤになりましたが、情報が少なすぎてグリナザ族から来てくれるでもしないと見つからなそう。

女官としてミンシン王宮に潜入して書庫で歴史書を調べるのは、性別より人種的特徴で浮いちゃって無理か。

産みの母親を探し出して、なんで幼き頃のララ氏とラムダン氏を赤ちゃんポストに捨てていったのかくらいは問いただしたいところです。

人生狂わせてしまうほど伝説級の性的魅力がある民族が実在するのかどうか。

性的な方面に厳しいどっかの宗教に絶滅政策的な弾圧されてそうだよね。


ララの結婚はまだ電気がないくらいの時代を想定して書いてるとためこうせんせいがライブで言ってましたので、17世紀くらいとすれば日本はもう江戸時代ですので、世間の風を逃れ流れて日本に来ればワンチャンよろしくやれる可能性はありますが。

まさかの墨攻エンドか……?


グリナザではないですが、黒海沿岸地域のコーカサス地方、グルジア(ジョージア)共和国は美男美女が多いことで有名です。

経済発展大臣を務めたコバリア氏が美人過ぎるというので、どうでもいい報道がめちゃくちゃ発展しました。

ウツクシスカヤさんも飲んでいるケフィアヨーグルトの美容効果か?

ナウシカみたいな民族服がかっこいいんですよね。

武器がたくさんつけられるのが男の子向けに最強。


そしてまたしても合体シーンなし!おまけすら!

本編がBL誌掲載なのに、濡れ場を妄想したエロ同人が必要な異常事態。

鍛えられた腐女子はこの日照りに耐えられるのか?

アニメイト特典の12p冊子ならあるいは?


おまけの王道女装モノの学園現代パロはとてもいい感じですが、ためこう先生忙しそうだし、全く関係ないけど方向性が合いそうな成平こうじろう先生に描いてもらうとか……。

それだと労力が減らない?

 

 

そしてなんとララの結婚の展示会があるそうです。

今回の展示会は、ドッカニアル共和国の協力により、ナンタラカンターラ砂漠のミンシン王国時代と見られる遺跡から発掘された同性カップルのものと見られる副葬品などが展示……はされない模様。