山本知事は本を読んでから答えましょう
山本一太知事が県議会で『人新世の資本論』に言及してるのだけど、『脱成長は成長否定だ、人間ほっといても成長しちゃうので、成長を否定するといまのロシアみたいになる』とかいってて、表紙しか読んでないなという感じでした。
とか言ってるのに『GDPに代わる指標として幸福度を高めていく』とかいってて、まさにそういうことが書いてある本なんですが、まず読んでから否定してもらいたいですね。意見の相違がないのに反対とか意味分かんない。
『自由と成長の経済学』がアマゾンで売り切れてて買えないとか言ってたんですが、Kindle買ってあげるから電子版落として読んでください。県庁に送ればいい? 今なら440ポイントバックですよ。
ただ内容は幻想のマルクスとシャドーボクシングしてるだけなのでそれほど価値はありません。ハイエクとフリードマンの新自由主義的な俗流経済学を佃煮にした感じ。Twitterの自称投資家にいそう。
経済成長の結果、人類は治水に成功して被災者が減ったとか書いてありますが、そのダムや防波堤を作った労働者が偉業にふさわしく大儲けしたでしょうか。
最終的な利益は労働者を安く働かせた資本家が総取りなのであります。それがおかしくねえかと言ってるんだよ。
イノベーションの歴史を調べるとわかりますが、だいたい偉大な発明者ではなく権利を横取りしたやつが儲けている。ノーベルとかが例外。富野監督もガンダムの権利30万で売ったらしいし。
『人新世の資本論』は平等で成長と成果の蓄積のない石器時代に戻せといってるんじゃなくて、次のステージに進む段階に来たと言ってるのだ。零和ゲームを令和で終わらせろと。
中世の貴族の生活は現代のコンビニのバイトより貧乏なのにそれを分配したらみんなで貧乏になるだけという話をして、いま大量にコンビニで食品を廃棄しながら餓死を見捨てることを正当化できるとでも言うのか。大丈夫か高崎経済大学。
ちなみに中世の人々を擁護しておくと、宗教がセーフティネットになっていて全く再分配が行われなかったわけではありません。人間の性質として他人を自発的に助けてしまうんですが、そうした他人の努力にフリーライドして資本主義の手絡にしてしまう新自由主義はまさに泥棒と読んで差し支えない。
『脱成長』というと伝わらないなら『効用至上主義からの脱却』です。
例えば、最近は水道代が高いから節水機能付き製品が売れてます。
水道水が不味くて健康に悪いというのでサブスクのウォーターサーバーが売れてます。
結果的に水道局の水道料収入が減って水道インフラが維持できなくなります。
水道インフラが壊滅したら水道から水が出なくなりますので、水を売ってる会社は人が出せる限界まで値上げすることができます。
企業の売上げは最大化しますが、そこに住んでいる人の幸福度は果たして上がるでしょうか。
(例えを極端にしたので、実際は水道壊滅の前に水道民営化で水道料金値上げが入ります。)
よくビジネスパーソン()がペットボトルの水を100万円で売るにはどうするか答えられる? とかドヤってますが、僕ならそいつを砂漠で引き回して脱水症状で死ぬ寸前に水を差し出します。全財産でも出すでしょう。
限界効用を高めるというのはこういうことです。
付加価値を高めるということは人を飢え乾かせるということです。
だからライフラインは市民がステークホルダーとして自主的に管理運営に参加しようというのが市民参加型社会主義です。
道筋としてはライフラインの株式を市民が買う市民参加型資本主義だっていいんですよ。
ただほっとくとみんなで持っていたはずの株式がいつの間にか金持ちに買い集められて独占されているものなので、さあどうしましょうというのが宿題です。
売買ゲームを自由にほっとくと、結局ゲームの才覚がある人が勝っちゃうんですよ。
カイジのエスポワール号みたいなもんで。
どうします知事。
こんなに流行るなら富野監督も『機動人新世ガンダムレコンギスタ』にすればよかったのにね。