コスプレ法律論2005年 | Ноль минус пять минут

コスプレ法律論2005年

前回の続きです。

で今月のゲーラボのコラムは2005年のこの記事をぜんていにはなしをすすめてるんですが、たぶん前回を踏まえてるのは僕ぐらいだと思うので要点を振り返ってみます。

『どのような衣装を新キャラクターに着せるのかを決定した時点で意匠登録してしまえば、そのデザインやこれに類似するデザインの衣服を業として製造、販売、レンタルすることを禁止することができます』(三才ブックス刊『ゲームラボ』2005年10月号「デジキッズのための法律講座」小倉秀夫 p.126)

著作権の範疇ではなく「意匠登録すれば」というのが前提である点に注意です。
変身ものの変身後の姿や学校の制服とか組織のユニフォームならともかく、普段着に過ぎない服装や小物類を意匠登録してるケースというのはあるんでしょうか。

『キャラクターの衣装自体が商品等表示(人の業務にかかる氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品または営業を表示するもの)に該当する場合(たとえば『科学忍者隊ガッチャマン』における「隼のジョー」の衣装など)、その衣装に類似する衣装を製造したりレンタルする行為は、著名表示冒用行為※として不正競争防止法違反に問われる可能性もあります』(同上)

※既存の有名な商品の名前や紛らわしい商品形態で便乗する行為。注は僕による

この場合は商品化してるのが前提になりますが、そもそも商品化されてないものや、商標を表示してないものを同法や著作権でどうこうするというのはできないんじゃないでしょうか。
「業として」やってる衣装制作業者はこれにひっかかる可能性があるということですね。ただ中華業者は「これと同じに作ってください」と言っても、いっつも微妙に違うの送ってくるので><自動的にセーフじゃないですか。着ていくたびに「青いラインって誰用ですか?」とか聞かれるのが痛い><。
一式そろえて着るとそれっぽくなるけど、一つ一つのパーツはその辺で売られているものと大差ない場合というのもあるわけですが、そういうのは集めてセットで売るとアウトとかになるですかね。

ただ衣装が著作権で保護されるケースというのはあるようで、

『ひとつは「衣装デザインがそのキャラクターの表現上の本質的特徴部分に当たるといえる場合には、それを直接感得し得る形状の衣装を作成することは複製に当たる」とする考え方です。ただし、アニメキャラクターの表現上の本質的特徴部分は、顔立ちや体つきにあるのが通常なので、たいていの場合衣装デザインが似ているだけでは、元のアニメキャラクターの「表現上の本質的特徴部分」を感得できることにはならないと考えられます。
 もう一つは「衣装デザインの類似性は基本的に意匠法で対処すべきなので、アニメキャラクターの衣装デザインと類似する衣装が製作されたとしても著作物としての利用がされていないので原則として著作権侵害とすべきではないが、例外的に、その衣装が純粋美術に匹敵する高度の鑑賞性を認められるようなものであった場合には、美術の著作物として有形的に複製された」とする考え方です』
(三才ブックス『ゲームラボ』2013年12月号「デジキッズのための法律講義」小倉秀夫 p,191)

2013年版に話がぶっ飛びますが。
絵柄や俳優が変わっても、その服を着てるとそのキャラクターとみなされるバットマンとかスパイダーマンは前者の例で、後者は小林幸子さんの紅白衣装レベルということですね。
こうなると僕のような愚民レベルの感覚でも納得がいく気がします。
僕の場合は顔と体つきが同一性がないせいで合法ということでしょうか。
極め付けがこれ。

『服装デザインとして考案された場合、美術作品として美的鑑賞の対象となるようなものでなければ同一、または類似のデザインの衣服の製造販売を禁止できないのに、アニメキャラクターの服装デザインとして考案された場合、作者の個性が表れていれば同一または類似の衣服の製造販売などを禁止できるというのはバランスを欠きます』(三才ブックス刊『ゲームラボ』2005年10月号「デジキッズのための法律講座」小倉秀夫 p.127)

すごく納得いきますねこれ。二次パロ同人屋がついったーとかで言うとこんがり焼けそうですが。
とりあえず今後野良コスプレ衣装制作業者が生き残る道は、作品名を使わないことのようです。
商標を使わないように注文システムにアキネイターを導入して、「男の子? 学校に通っている? 戦う? 女装してる? 髪は紫色? お姉さんがいる?」とかフローチャートで注文とったらどうでしょう。

アキネイターがマシロ・ブランド・ヴィントブルームの名前でナカグロ抜けてるのは最初に登録した僕が間違ったせいです。
合法処理してごめんなさい><

ゲーラボのコラムとか記事って、これにかぎらず読みでがある情報価値が高いものが多いんですが、電子書籍でいいので個別にまとめて書籍化しないですかね。