『THEフンドシ守護霊』マッスル.26繋
数珠から増殖したウサギ軍団はフンドシの相討ち戦法で瞬殺だった。
順序をカベソン玉砕の後にした方が苦戦ぽくみえたかもしれない。
先行した死神とカベソンがルースターの鳥居にたどり着くが、アヤメはすでに幼女にまで退行していた。
ルースターを倒せば時計を止められる。
しかし死神は生きている相手の命を奪うことは出来ない。生物には無敵にして無能か。命のないウイスキーの瓶を砕くことでセリフがなくても怒りと無力さへの苛立ちが伝わる。
駆けつけたフンドシの前でカベソン時間促進で腐食、粉砕。
ルースターは命の時計を幾つも作ることが出来るようだ。
カベソンに差し向けた砂時計にニワトリのマークが入っているのは、「Rooster」が「雄鶏」の意味だからだろうか。
ルースター曰く、絆など存在しない、ただの言葉だ。反論の余地もなくそのとおり。
人間であるルースターに絆を否定させ、霊的存在のカベソンに「言葉でも幻想でも(俺たちは)繋がってると信じている」と言わせることで、現実対仮想の構図が明確化する。
「霊」だとか「魂」と同じように、「絆」という「仮想」を信じることで現実的な「力」を持たせられる。
たとえ仮想に過ぎなくても、感じて動くことで現実になる。
これはあらゆることに通じる。
ただし仮想が現実に影響を与えるというのは、いい影響ばかりというわけでもないので、道を踏み外さないようバランス感覚が重要。虚構を生業にする人は特に。
細川先生はワカっているので何を描いてもその点は安心。
問題は絶え間なく襲い掛かってくる現実><。
(細川雅巳『THEフンドシ守護霊』秋田書店刊 2007・2008 「週刊少年チャンピオン」掲載)