2024/03/16 映画三昧「瞳をとじて」「魂のリズム」「戦雲」脳が疲れた | つっちーの日々

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映画三昧の土曜日 3本
「瞳をとじて」「魂のリズム」「戦雲」

本当は5時40分からの「戦雲」だけ見る予定だったが
「瞳をとじて」も見たかったから、
1日で見ることにした。

そうすると3時間の映画でも、次まで空きすぎてしまうから、すぐに始まるドラマー達のドキュメンタリーを見て時間を潰すことにした。

1本目の「瞳をとじて」は
有名な「蜜蜂のささやき」の監督作品で、31年ぶりの長篇映画なので是非見たいと思った。

でも結局  何が言いたいのか
よく分からないまま3時間が終わった。

つまらなくはなかった。

映画監督の主人公が取っていた映画の途中で俳優であり親友が疾走する。
それを追っていく話で、最後は
記憶をなくして高齢者施設で働いていることを知り 訪ねていく。

なんと疾走して記憶をなくした男の娘役が、あの蜜蜂のささやきの少女なのだから、それだけで感激だ。

記憶は戻らないのだが…何をいいたいのか、何を映画にしたかったのか…

31年もの間、映画から遠ざかっていた監督の思いや人生に関係があるのだろうか…

淡々と進む中に主人公の友への深い思いが表情に表れていた。
追憶、郷愁、自己の存在理由…よく分からなかった。

この作品より私の思い入れの強い
「蜜蜂のささやき」を書いておきたい。


午前十時の映画祭
というのを近くの映画館でやっている
(所謂 昔の名作映画)

「ミツバチのささやき」
をまだ見てない!と思って見に行った。
結果的には見ていたのだが…。
かなり評判がよくて話題になった映画だ。

見る前と見た後で
詳しい解説がついていた。

そこまで深い作品とは知らなかった。

フランコ独裁政権下では許可が下りないから「子ども向けホラー映画」
として出したそうだ。
レジスタンスの暗号の映画だと言う。

フランコが死んでから、映画の制作陣が
全てを語って、この映画の本当の意味するものが公表された。

これを見た若い頃、果たして私は本当の
意味を知っていただろうか?
解説がとてもわかり易くてよかった。

井戸のある空き家を二人の姉妹がみつけた時に
「この映画見た!」と思った。
軍事政権や独裁政権が今も存在していることが信じられない…と思った感動の映画だった。

83歳というから、この「瞳をとじて」が最後の作品になるのだろう。



本命は東中野ポレポレの
三上智恵監督の「戦雲」

今日が初日で、3回とも満席になっていて、前売りを買ってある人しか入れなかった。

8時に終わったが、どうやらこの後も 急遽もう一度やる雰囲気だった。

私の両隣の人は涙を拭きながら見ていた。

標的の村などいくつもこの監督の映画は見ていたが、

今回は与那国島、宮古島、石垣島を中心に、ミサイルが配備され、弾薬庫が、作られ、生活の道路を軍用トラックがまかり通る、台湾との有事に備えての要塞化されていく現実を捉えている。

前のように声高にシュプレヒコールを上げるのでなく、抵抗する人の数も減ってきて、悲しさ虚しさすら覚える。

石垣島の若者達が立ち上がって住民投票の運動で成功したのに、議会はそれを握り潰してしまう。

だが、
押し切られて絶望だけが残る描き方でなく、今回の映画の特徴は、
文化と生活が大きくて取り入れられている所だ。

お祭りの舟漕ぎのレース、エイサー、漁師の大きなカジキとの戦い、畜産農家の
男性の牛との関わり、島のおばあの力強い
美しい歌声、

そういったものが、国の大きく押し寄せる権力と正面から戦うというよりも、したたかに静かに、地下水脈のような流れで
絶えることなく生き続けてくれるような希望を見た気がする。

それにしても、ガザとウクライナは毎日のように報道されているのに、なぜ、沖縄のこの軍事化の事実は報道されないのだろうか…日本の報道の自由指数はそういえばかなり低くなっていた。

今日の映画は脳が疲れた。