ティッセン=ボルネミッサ美術館とプラド美術館はちょうどルーヴル美術館とオルセー美術館と同じ関係にある。ティッセン=ボルネミッサ美術館とプラド美術館はオルセーとルーヴルと同様に歩いても行ける近い距離にあり、プラド美術館が古典的な作品を扱うのに対して、ティッセン=ボルネミッサ美術館は古典的な作品もあるが近現代の作品を多く所蔵している。所蔵作品の住み分けもよく似ている。

 

『プエルタ・デ・ソル』(太陽の門)

 かつては門があったがいまはない。現在マドリッドの中心地域だ。

 エル・エスコリアルからバスと地下鉄でSol駅までやって来た。ここからティッセン=ボルネミッサ美術館に向かう。広場には『カルロス3世騎馬像』が立つ。

 

 人も多い。野外コンサートも開かれるようだ。

 

『クマとイチゴの木』

 イチゴの木という低木があるそうだ。

 

『ネプチューンの噴水』

 ネプチューンは海の神様。ヨーロッパでは噴水の彫像としてよく見かける。

 

『ティッセン=ボルネミッサ美術館』

 

 中に入るとすぐにファン・カルロス1世夫妻の肖像画があった。

 

 

ウジェーヌ・ブーダン『トゥルービルの海辺の人達』

 印象派の前身。モネも若い頃弟子入りした。

 

ギュスターブ・クールベ『漁夫の子供たち』

 

アルフレッド・シスレイ『10月の終り、モレの午後』

 

クロード・モネ『ヴァレンジュヴィルの干潮』

 

カミーユ・ピサロ『冬の太陽と雪』

 ピサロは後期印象派といわれる。題名の通り残雪と木の陰のコントラストがいい。

 

 こんな感じで陳列されている。

 

ポール・ゴーギャン『マタ ムア(昔ながら)』

 

ポール・シニャック『ポルト-アン-ベッサンの海辺』

 

ワシーリー・カンディンスキー『ミュンヘンのルードヴィッヒ教会』

 

アンリ・マティス『オリーブの木の下での会話』 

 マチスの絵には思えない。平凡。

 

フェルナン・レジェ『橋』

 

ポール・デルヴォー『高架橋』

 夜の駅、汽車、鏡、電灯、裸の女性はデルボーの好きな主題だ。この絵にはマネキンのような裸の女性が描かれていないのが残念だ。

 

ホアン・ミロ『絵画』

 

リチャード・エステス『ワールドトレードセンターのオキュラス近くの自画像』

 2017年の作とあるのでかなり新しい。オキュラスはワールドトレードセンター跡地の駅らしい。私がニューヨークへ行ったのは9.11の前年なので、当然ながらこの翼のようなデザインの駅は見ていない。

 

アルベルト・ジャコメッティ『女性の肖像(リタ?)』

 

 ジャコメッティといえばこういう彫刻のほうが有名だ。

 

ジャクソン・ポロック『ブラウンとシルバー』

 ポロックは強度のアルコール依存症で、飲酒運転のすえ交通事故で亡くなった。44歳だった。

 

エドワード・ホッパー『ホテルの部屋』

 ホッパーは現代都市の孤独を描いてきた。陰影が強調され、下着姿で手紙を読んでいるところも意味深である。孤独感が漂う。けっこう大型の絵だ。

 解説によると、彼女はホッパーの奥さんで時刻表を見ているところだという。な~んだ。

 

マックス・ベックマン『ピンクのジャンパーを着たクアッピ』

 咥えタバコで目力のあるイケイケの感じのお姉さん、なかなか魅力的だ。

 

パブロ・ピカソ『鏡を持つハーレクイン』

 わりに大きな絵で、私の持っている画集にも載っている美しい絵だ。

 

 

 中央の壁に先ほどのホッパー、奥の壁にピカソの絵がある。

 

フリオ・ロメロ・デ・トーレス『火鉢を持つ少女』

 売春婦という過酷な境遇の彼女の鋭い視線は、哀しみと拒絶と官能性を宿し見る者をを引き付ける。

 

パウル・クレー『回転する家』

 幼年期のようなクレーの絵には癒される。

 

マックス・エルンスト『孤独な木と夫婦の木』

 

ルネ・マグリット『ラ・クレフ・デ・シャンの畑の鍵』

  絵はよく分かるが題名は分からん。

 

サルバドール・ダり『目覚める1秒前にミツバチがザクロの廻りを飛んでいることによって引き起こされる夢』

 こんな奇想天外、壮大な夢を見てみたい。画面を見る限り大きな絵のように見えるが、ダリの技量が冴えわたった小さな絵だ。

 

ピエト・モンドリアン『コンポジションNO.1、赤と青』

 

ニコライ・スーチン『至上主義』

 

 

マックス・ウェーバー『グランド・セントラル・ターミナル駅』

 

ジョルジュ・ブラック『マンドリンを持つ女』

 

ポール・セザンヌ『座る男』

 

マルク・シャガール『村の聖母』

 

エドワルド・ムンク『病める子供』

 

エルンスト・ルードヴィヒ・キルヒナー『彫刻された椅子の前のフランツィ』

 

オスカー・ココシュカ『マックス・シュミットの肖像』

 

エゴン・シーレ『川沿いの家々(旧市街)』

 

ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ『オーヴェールのレ・ヴェスノ』

 

ピエール・オーギュスト・ルノアール『庭で日傘をさす女』

 

ピエール・ボナール『ミーシャ・ゴデブスカ』

 

エドガー・ドガ『揺れる踊り子(緑の踊子)』

 

アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック『イヴェット・ギルベール』

 イヴェットはベルエポック期(19世紀末~第一次世界大戦末までのパリが繫栄した時代)のフランスで、ムーラン・ルージュ、カフェ・コンセールなどで活躍したキャバレーの歌手、女優でロートレックのお気に入りだった。

 

ウジェーヌ・ドラクロワ『恋人を見るオルレアン公』

 どこ見てるんですかね。

 

 

 画集ができるほどたくさん写真を撮りましたが、ブログに載せるのは一人一作にしておきました。

 次回はこの美術館の古典的な作品を案内します。