タラゴナの大聖堂にやってきた。
ファサードの姿はシンプルでバラ窓はあるが、重厚で窓が少ない。分厚い壁で屋根からの荷重を支えるロマネスク様式だ。
解説によると、元はキリスト教の古い大聖堂の遺跡があり、10世紀にはアラブのモスクがあった場所で、1184年に建造が始り完成まで200年以上かかった。よくあることだが、そのため最初はロマネスク様式(11~13世紀)で作り始め、終りはゴシック様式(12~15世紀)となって両様式が混在している。
出入り口の扉の中央には聖母子像がある。
中央祭壇の聖母子の廻りにはキリストの生涯が彫られている。
立派なパイプオルガンもある。
今写真を見るとモンセラートの修道院の黒い聖母にそっくりだ。
竜退治の聖ミカエルの祭壇。
後陣中央に置かれたサンタ・テクラの祭壇屏Retablo de Santa Tecla。1430年頃にカタルーニャの彫刻家ペレ・ジュアンによって作られた
立派な宝物室もある。
宗教画は難しそうに見えるが、ほとんどが『福音書』(新約聖書)の場面だ。
ロマネスク様式のクロイスター(中庭)とその回廊を歩くのがとても好きだ。落ち着くし癒される。
柱頭の彫刻を見ながら散策するのは楽しい。
このネズミの行列は有名なのかパンフレットに紹介されていた。
亀も陽光を浴びながら足をいっぱいに伸ばして、気持ちよさそうに甲羅干しをしていた。
大聖堂を出ると、友人とバルセロナで待ち合わせていたので、タラゴナ駅に急いだ。
ヨーロッパ旅行の観光で教会を見る場合には、『福音書』を必ず読んで行こう。読んでいくのといかないのでは面白さが10倍も違う。