『足立美術館』の次は松江に戻って『島根県立美術館』に行った。

 

 

 最近は日本でも写真撮影可能なところも増えてきた。

 

ギュスターヴ・クールベ『波』

 上野の国立西洋美術館にも同様の作品があり、波の絵を得意にしていた。

 

クロード・モネ『アヴァルの門』

 

ラウル・デュフィ『ニースの窓辺』

 マティスと思ったらデュフィだった。

 

モーリス・ヴラマンク『川の上のヨット、シャトゥー』

 

 全作品ではないが、歌川広重の『東海道五十三次』の素晴らしい展示があった。

 

 夜明けの江戸日本橋の大名行列から始まる。

 東の空が東雲色に明るみ始めたころ、江戸の大木戸門が開き魚屋や野菜売りが行き来するなかを大名行列の先箱持(さきばこもち)がやってくる。

 

 春夏秋冬の風景、近景と遠景の大胆な組み合わせによる構図、その中に庶民の旅姿や大名行列などが点描され、その多彩な表現に驚かされる。

 

 

 印象派の画家たちは日本から輸入された陶磁器を包んでいた、紙屑同然の扱いの浮世絵を見たとき衝撃を受けた。遠近法を無視したデフォルメされたありえないような大胆な構図、幾何学的な構図、実際に見た色とは必ずしも一致しない色が使われているのだった。

 

 

 

 

 

 

 菅笠(すげかさ)が飛び、合羽がなびき、見えない風さえ描かれている。

 

 美術館の屋上から見た松江の市街地。

 

 庭もなかなかいい。目の前の湖は宍道湖(しんじこ)だ。