イエローストーン国立公園内では鱒釣りをする人を何人も見かけた。なんでも入漁料は25ドルだそうで国立公園内で釣りを楽しめるとなれば、たいへん安いのではないか。
写真の川はイエローストーン国立公園の中心を流れるイエローストーン川だ。
アメリカの鱒釣りというとヘミングウェイの短編小説『心が二つある大きな川』を思い浮かべる。ヘミングウェイの小説の題名は、『老人と海』『キリマンジャロの雪』など即物的な分かりやすいものが多いが、短編小説『心が二つある大きな川』だけはどういう意味なのか分からない。しかもこの小説は短いにもかかわらず、一部と二部に分かれている。いわゆるニック・アダムスものと呼ばれる作品群のひとつで、ヘミングウェイの自伝的要素を多く含む。一部は人里離れた山中の渓流へ鱒釣りにやって来てキャンプをするまでの、二部は鱒釣りをするだけの話だ。表現は簡潔で回想シーンがほんの少しあるだけで、いわゆるハードボイルドタッチということで、行動描写、風景描写がほとんどで感情移入しない。題名に引っかかり内容から読み取ろうとするが、まるで分らない。描写から川の心を少しも感じないからだ。
とはいえ私自身が田舎育ちで、子供の頃魚釣りなど川遊びが大好きだったこともあり、好きな短編小説のひとつだ。
ヘミングウェイの小説は内容の理解はともかく、原文で読んでも語彙が易しく読みやすい。
ちなみにブローディガンに『アメリカの鱒釣』という作品があるが、内容は鱒釣りとはほとんど関係ない。






