宮沢賢治の童話に「注文の多い料理店」というのがあるが、今日ある友人と新橋の「魚金鱈腹」へ行ったら、この友人がいろいろとカウンター向こうのお姉さんに注文をつけていた。

 この店の売りでもある「刺身の六点盛」を頼んだ。友人は左の方の甘エビを食べ終わる頃、「この甘エビの頭を塩焼きにすると美味しいんだよね」と言い出すのだった。茶髪のお姉さんに塩焼きにしてくれと言い出す。ちょっと訊いてきますと言って、しばらくして戻ってくると、「焼いても美味しくないと言っています」と言う。友人は、「やったことがないだろう。僕は金沢で食って美味しかったんだよ」と言う。しかたなくまた奥へ行って訊いてきて「焼いてくれるそうです」と言う。それがけっこういけたので驚いた。
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 刺身を食べ終わったとき、こんどは刺身にしたため身をそぎ落としたサンマの骨をまた焼いてくれという。焼いてもらって食べた。これがけっこういけたのにも驚きだった。単なる居酒屋なのに、忍耐強い対応をしていただいた「鱈腹」の板さん、どうもありがとう。賢治の童話とは真逆の「注文の多い客」の話でした。
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