アンコール・ワットでもっとも有名なレリーフで世界創造神話「乳海攪拌」だ。第一回廊東側にあり全長約50mもある。不老不死の薬アムリタ(甘露)を得るために、普段は敵対しているデーヴァ(善神)たちとアスラ(阿修羅=悪神)が大亀(クールマ)に大蛇(ヴァースキ)を巻きつけて互いに引っ張り合う。
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 このガイドさんは韓国人の団体客のガイドさん。声が大きく「熱い」ガイドさんでした。

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 ちょっと写真では分かりにくいかもしれないが、綱引きの最高潮の場面で、大亀クールマの背に大マンダラを乗せ、これを心棒に大綱引き大海をかき回すと、やがて乳色の海となる。最後はヴィシュヌ神の手に不老不死の薬アムリタが掲げられた。
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 大蛇を綱に見立てた綱引きの左端(悪神側)には阿修羅が力強い表現で彫られている。
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 こちら右端では善神側の猿面の神王ヴリシャーカピが描かれている。
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 素晴らしいレリーフで腰のスカート?が透けて太ももが見えているような錯覚さえする。それにしてもグラマーな女神たちだ。ちょっと不謹慎だったかな?
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 元上智大学学長の石澤良昭さんは1961年23歳のときからアンコール・ワットの研究に携わってきたが、その頃知己を得たカンボジア人保存官スタッフ36人のほとんどがポル・ポト政権(1975年~79年)の時代に知識人という理由で殺されてしまったという。乳海攪拌その他のアンコール遺跡の説明は石澤さんの著作から主に参考にさせてもらった。これから紹介するアンコール・トムなどについても同様だ。

 ポル・ポト政権下のカンボジアを描いた「キリングフィールド」というアカデミー賞を受賞した映画もあるが、それほどすごいという映画でもない。ポル・ポト政権下を生き抜いたカンボジア人新聞記者が主人公の作品だ。