6日夜、文化パルク城陽の大会議室で開かれた、「第2名神 城陽~八幡間」の建設にかかわる地元説明会に参加してきました。
地元との設計協議に入るにあたっての説明会、というのが開催の趣旨でした。
西日本高速道路株式会社の京都事業所の担当者から、計画の概要が説明されたあとの質疑では、たくさんの意見が出されました。
最後のころに、質問された方のご意見がとても印象的でした。
その方のご意見は、こうです。
「今日の説明会は、第2名神についての説明だと理解してきた。しかし、『大津~城陽間』と『八幡~高槻間』は、見直し区間となっており、『城陽~八幡間』の建設は、第2京阪と京奈道路とう南北の交通ネットワークを結ぶのにメリットがあるので、工事を再開するというものだ。第2名神と名前がついていても、東西交通とはあまり関係がない。ならば、設計そのものを見直すべきではないか」
結局、もともと第2名神を「大津~高槻間」全部をつなぐつもりだから、それを前提にした設計となっているのです。では、「大津~城陽間」と「八幡~高槻間」が建設中止となったら、この設計はどうなるのでしょうか?
なぜいま設計協議の説明会なのか?「第2名神を全部つなげたい」と思う人たちの意図はあまりにも見えみえですね。
説明責任を果たすことはとても大切なことなので、説明は継続的におこないつつも、地元の住民の意向を無視して、一方的に工事をすすめていくことだけは、許してはいけないと思います。
僕も財政問題にしぼって、3点ほど質問しました。
(1)城陽~八幡間の総工費はいくらか?
(2)採算の見込みはあるのか?
(3)地元負担は本当にないのか?
(1)については、今回、お金の話が最初の説明からいっさいなかったのが特徴です。総工費は、約1140億円。(2)については、この区間の一日あたりの交通量が55000台と予測しており、供用開始後、45年間で償還していく。償還できる、と判断している、とのこと。
(3)については、「西日本高速道路株式会社から、城陽市に3%の地元協力を求めた事実はいっさいない」、と会社側と城陽市双方が、何度も断ったうえで、城陽市からは、「この事業に城陽市が財政的負担をすることはいっさいありません」と強調。西日本高速道路株式会社の担当者も、「新聞で報道されている記事は、地元協力という場合の例を一般的に述べただけであり、今回そういうことを求めているわけではない」と説明しました。
しかし、次が大事な点です。
城陽市の担当者は、「(第2名神の建設にともなう)市道の改良は城陽市の道路ですから、それは城陽市が責任をもって工事するのは当然のこと。」「工事ででた土を城陽市が買うことは、会社にも市にもメリットがあることだ」と述べました。
つまり、第二名神の直接の工事以外で、城陽のまちづくりに必要なことは、市の予算で対応するということです。
読者のみなさん、どうでしょう。普通の市民の感覚でいえば、第二名神本体の工事以外でも、それに関連する工事に城陽市がお金をだすのであれば、「地元負担あり」ということになりませんか?
第2名神を積極的に誘致している京都府や城陽市は、「市道や府道は自分たちの道路だから、その改良費用を税金で負担するのは、行政的にみて当然のこと」という大、大前提にたっています。優良農地をつぶしてでも、第2名神を呼び込んで工業団地をつくるのが、城陽市のまちづくりにプラスだ、として、自主的に、必要な周辺整備を行うのです。
ですから、第2名神の建設と第2名神を軸にした「まちづくり」(これはまちこわしですけどね)で、一体どれだけの税金が使われるのか?(たとえば、取り付け道路などは国と府の負担と昨日の説明会でもいっていました)、投下された費用と実際の効果(狭く税収だけではなく、福祉や環境の向上、経済の活性化にむすびつくのか?も含めて)がどれだけあるのか、のシビアな検討があらためてされるべきだ、と思うのです。
そうしないと、今後、議会の論戦でも「市道や府道は自分たちの道路だから、その改良費用を税金で負担するのは、行政的にみて当然のこと」という、一見もっともな、法的、行政的にみて、なんの落ち度もない「説明」で、「本当に第2名神が必要なのか?」という本質問題がはぐらかされてしまうことになると、思います。
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