可能性というもの論、その16。
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さて、そんな苦難?を乗り越えたSくん。
偉業を達成しました。
W大付属にこそ合格できなかったのですが、
六大学のひとつ、R大付属に合格しました。
十分、難関中学校です。
早慶や御三家の次くらいでしょうか。
大学付属ですから、その大学に行くなら文句ないところ。
塾の中では達成感にあふれました。
だって、偏差値30から、60代後半の難関校への合格ですよ。
新規開校の校舎で、立派な実績です。チラシにも書けます。
・・・・・・が、しかし。
Sくんの母親は、ついぞ入学書類を出しませんでした。
その理由は、
「W以外入れる気はないし、このまま行けば高校受験で・・・」
大学受験どころか高校受験でも失敗している私はもう唖然。
Sくんと最後に交わした会話。
もう会話にならないですよ。
私「R大付属に受かったんだからすごいよ」
Sくん「・・・」
私「公立校に行くことになったけど、がんばったことは間違いないから」
Sくん「・・・・・・うん・・・・・・」
会話が弾みようがありません。
ただ、彼自身は成果を出したことは間違いありません。
彼の母親が言う、「本当は賢い子」かどうかも私はわかりませんが
少なくともしっかりやれば成績を出せる子ではあったのだと思います。
ただ、惜しかったのは、そんだけ勉強にお稽古事をやってたら、
疲れてしまいます。
疲れたら、100%の実力は出し切れないと思うんだけどなぁ。
彼の中学受験の経験は、ただ苦しみだけではなかった、
のであれば、私も救われるというものです。
でも、今やその後を知る術は、探偵ナイトスクープにお願いするくらいでないと、
まずないというのが現状です。
その17に続く。