去年は夏に尾瀬へ行った。

第二長十郎小屋を宿に、朝靄を満喫。明けてみれば、十分な快晴、快晴。尾瀬ヶ原の木道を東電小屋方面に進むハイカーの姿が豆粒のように遠くまで全部見える。

{05699C40-66C4-44ED-93A1-CF4E1F4F2ABD}

水の少ない湿地できた緑の上を風が優しく吹いている。空は真っ青で、水面に映る雲の形がくっきりと見える。底の硬い登山靴で木道を歩くので、自分の靴音だけははボコボコと煩いが、広いから、人の姿を目で確認できても、足音は聞こえてこない。自然以外は何もない。真空のようにさえ感じる。

群馬県側の鳩待峠方面へ進むと軽装の観光客の数が増えた。荷揚げのお兄さんが背負子に重いダンボールを4個か5個積んで、黙って歩いてくる。両腕を腕組みしているので、修行僧のようだ。昨日飲んだビールもこんな風に運ばれてきたのだろうか?


{A0E5B699-CF66-4D5E-96CA-027B70FC872C}