お久しぶりです。しろやぎです。
年始にくろやぎ姉さんと、いつものビアレストランで密談してきました。
いろんなこと話したけれど、好きだってことが言えなかった。
穂村弘を。
忘れていました。あるいは、昨年かそれより前に言ったかもしれません。忘れた。
さて、それはともかく。
『屍人荘の殺人』です。
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屍人荘の殺人
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もうけっこう時間も経ったし、ネタバレしても大丈夫かなと思いますが、一応伏せておきます。
ただ、筋が垣間見えていますので、未読の方はご注意ください。
◎雑なあらすじ◎
ミス研所属の主人公は、明智先輩と一緒に映研サークルの合宿に参加する。あとは予想の通り、合宿先で次々と殺人が起こるクローズド・サークルもの。
しかしながら、そのクローズド・サークル状態を作り出す仕掛けがたいへんに奇抜。トリックにもその他にも大活躍。
◎感想など◎
くろやぎさんに、久しぶりに単行本を買ったことをご報告。
くろやぎさんも、すでに読んでいらっしゃいました。
「一種の祭りだよね」
というくろやぎさんの言葉が印象的でした。
おっしゃるとおりです。
そのお祭り騒ぎに乗せられて私も買ったわけです。
たしかにたいへん立派なクローズド・サークルものです。
トリックづくりも面白い。
この発想力はすごい。
過去のミステリ作品への敬意が随所に感じられる。
伏線の回収もとても丁寧。
とにかく読みやすい。
良い事だらけ。
そりゃこのミス1位になるわね。
しかし、なんだこの「あ、そうですか」感は。
帯に、「あー、はい、面白い。これは面白い」という相沢沙呼さんの「声」が載っていて、これはごく普通にほめたものだと思うのですが、私も言葉にすればそんな感じでした。
面白いんですよ。
それは間違いないです。
でも、期待しすぎたのか、この頃のミステリについていけてないからなのか、私がミステリを読む時におそらくは無意識に期待している言語化できない質感というのか、そういうものはなかったです。
しかしそれは私の好みの問題で、この小説の粗ではありません。
キャラをどのぐらい好きになれるかということもあるかと思います。
登場人物というより「キャラ」が近いですね。
なんとなくわかっていただけますか、この空気。
でも、キャラ立ちだけのライトミステリでもないのです。
動機についてはクエスチョンが付きました。
この作品では動機が主眼でなかったということなのでしょうが、人を殺すということが非常に軽いな、という印象はあります。その動機で計画的に何人も殺すのかな……と首を傾げてしまう。いや、「その動機」自体が軽いわけではないのですが、扱いがちょっと軽い。
重要人物が重要な嘘をつく動機も、うーん……これについて何か言うのは難しいですね。
また、犯人について、最後、そんな方法で始末できるのか? これは、たいへん疑問であります。別にいいけど。
なんだか不自然な点があるといえばそうかもしれませんけれども、そもそもクローズド・サークルなんてものが不自然の極みなので、それはあんまり気にしませんでした。
ここまでやってくれたら清々しいです。
ラストは続く気満々なのですが、続くのかな。
ということで、面白かったしとても楽しんだけれど、めっちゃ好きかというとそうでもない。
いえ、好みではないのですが、たいへん好感を持ったのです。だから、嫌いなわけではないのです。
難しいな。
ま、これだけ緻密なミステリを読んでおきながら、「結局何を読んだのかな?」というもやもやしたものが残ってしまうという不思議な体験をいたしました。
あと、この頃は、女性の言葉の乱暴さ(そういうキャラ設定)に面食らうことがあるのですが、こんなものかしら。
我ながら、もはや年寄りの説教のようですね(笑)
そんなこんなで今年もぼちぼち書いていきたいと思います。
Twitterも始めることにしていて、そちらは、もっと軽い、それこそつぶやきを投稿していく予定です。
すでに1ヶ月が過ぎようとしていますが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。



