イタリアのシチリア島よりも大きな島 サルディーニャ島の側、更に小さな島、別名マグロの島と言われる サン・ピエトロ島の伝統料理を作ります。

サン・ピエトロ島は古くからマグロ漁を生業としてきたことで様々な伝統的な料理が作られてきました。
マグロの産地である事からマグロを全部使い切ります。


大トロをヴェントレスカ ventresca、
中トロをタランテッロ tarantello、
血合いをブッゾナッリア buzzonaglia 、
卵で作るカラスミをボッタルガ bottarga
心臓をクヲーレ Cuore
など日本と同じように部位ごとに分けて調理されてきたのです。

 

今回サン・ピエトロ島と同じくマグロのメッカである石垣島で試作しましたのは

 

Musciamme di tonno

マグロの生ハム
 

です。
今回は作る工程でマグロ自身の味を知りたいがために塩だけ使いましたが、試作した感じはやはりハーブを使った方がより美味しくなると確信しました。
マグロをブロックに切り分け10%の塩水に漬けて冷蔵庫で1晩置きます。取り出したら水で周りを流して水気を出来るだけ拭き取り日本酒でもう1度洗います。
日本酒を拭き取ったら日の当たらない風通しの良い場所で表面がしっかり乾くまで置いておきます。


 

表面がしっかりと乾いたら同じ環境で温度の低い場所で熟成させます。
期間は2週間。熟成が終わったらスライスして冷凍保存します。

 


 

先に出来上がったマグロの生ハムからAntipasuto 前菜を作ります。

調理は簡単です。

皿にマグロを盛り付けて、石垣島産のマイヤーレモンとヴァージンオリーブオイルを振りかければ完成です。

 

次にPrimo piatto パスタです。

 

【Spaghetti freddi con prosciutto 

fatto in casa di tonno dell'isola di Ishigaki 

e pomodori freschi dell'isola di Ishigaki】
石垣島産マグロの自家製生ハムと

フレッシュトマトの冷製スパゲッティ

 

パスタも実に簡単です。
マグロの半分は細かく裂いてボールに入れます。
ここへフレッシュトマトの小さな角切りと黒オリーブの輪切りを加えヴァージンオリーブオイルを加えます。ここで塩を強めにソースに加えます。パスタは水で冷やす時に塩味を全て洗い流すので塩味をしっかりつけてください。
パスタを通常より少し長めに茹でて(冷やすと麺が硬くなります)ソースに加え味を調えて皿に盛り付け、上にマグロの生ハムを飾ってパセリを振りかけ完成です。


本当は天使の髪(カッペロダンジェロ)を語源とするカッペリーニを使いたかったのですが手元になく、スパゲッティで作りました。
暑い季節にはやはり冷たい麺はよく合います。
営業再開したおりに是非召し上がってみてください。