前回の記事で

子どもが常に頑張っているという事をフィードバックする事の大切さについて書きました。


しかし一方で


「頑張らない化」

「当然化」


も大事だなあと思います。

勉強をする時、問題を解く時

一つ一つの動作するたびに頑張らなければいけないとなると、めちゃくちゃ大変です。頑張るってエネルギーが必要なんです。


勉強に慣れる前の、現役時代の私は勉強する前の「よしやろう!」に毎回エネルギーが必要な子でした。

そしてそこから

問題を解いたり、

丸つけをしたり、

解説を読んだり、

解き直したり

するのに毎回毎回、途方もないぐらい頑張らないとできない子でした。だからよほどモチベーションの高い時、焦っている時しか勉強ができませんでした。

しかも「自分の興味が向く方向に気が済むまで勉強をしたら良い」というかんがえはなく「均等に、テストの点数に結びつく事をコツコツと勉強しないといけない」と思い込んでいましたので、毎回の勉強が嫌々やらされている感じでした。やろうとするだけでものすごく疲れました。

だから日々勉強して結果を出している人はこの「頑張る」を何十倍もやっているのだろう、そんなことは自分にはできないと勝手に思い込んでいました。


しかし、それが全然違ったのです。


県1番の進学校で一桁に入っている子たちは、まず「これから勉強をしよう」という時に頑張らなくても良い子が多いです。ドラゴン桜などでも言及されていますが、勉強するのが習慣になっていて、歯磨きと同じぐらい、当たり前にやることになっています。習慣なので頑張る必要はありません。

もちろん、そういう子ばっかりでもありません。上位でも、息をするのと同じぐらい当然に勉強している子達に混ざって、毎日歯を食いしばってやりたくない気持ちを振り払いながら寝る間も惜しんで勉強をして張り合っている子もいます。


でも、できれば頑張らなくてもいいことは頑張らなくても良いようにしていけると、勉強はやりやすくなると思います。


私が現役の時に頑張らなくても良かったことは一つだけでした。それは

「医者になると決心している事」

でした。その点については、医学部に入るまで、誰になりを言われてもなぜか揺らぐことはありませんでした。執念です。医者になるかどうか、医者以外の選択肢もある中で、毎回それを決心しなければいけないとしたら私はきっと医者にはなれなかったでしょう。うまくできなかろうが、先生になれないと言われようが「医者になる前提で生きる」と決めていて、そこに何の頑張りも必要なかったのは、よかったてんだなあと思います。


ミドリが頑張らなくて良いことは私と同じで

医者になることは決めていること。です。


それ以外には

毎日必ず何かしら勉強をすること

勉強する時は「今できない事」に挑みかかること

勉強が忙しくても友達は大事にする

わからなかったらわかるまで先生に聞きにいくこと

地理や化学など好きな科目は楽しんで学ぶこと

授業をしっかり聞いてノートにまとめること

問題は繰り返したくさん解く事

気になったことは時間を惜しまずに調べる事

テストの時は副教科も含めてどの科目も捨てずに高得点を取ろうとする事

などがあります。


こういう事で迷わない、頑張らなくて良い。

それだけで頑張る場面を減らすことができます。


そうなるためにどうしたら良いか?そのためには2つの作戦があると思います


1つは繰り返して習慣にしてしまうことです。歯を磨くことに努力が入らないように、毎日当たり前のように何かしら勉強をする。そして「最終的にそういう人になろう」「できる人はそういう人なんだ」という感覚を本人が腹落ちする事だと思います。


もう1つは習慣にしたいことよりも難しいことを日々頑張る事です。例えば私の場合であれば仕事で毎日英語の医学論文を苦しみながら読んでいたら、いつのまにか受験用の英語長文は平気で読めるようになりました。数学であれば「大学への数学数学」を毎日5問ずつ解くとか、そういう高いハードルを作っていくと青チャートに向かうのは平気になるとか、そういう作戦はあるかもしれません。

ミドリの場合は英検準1級の合格を目指してコツコツ勉強しており、受験するたびにだんだん合格点に近づいていますので、学校の英語はだんだん楽になってきています。


そういう作戦を駆使して、勉強について「頑張らなくても当然のテンションでできる事」を増やしていくことが合格に近づく方法であると思います。