【怪物同級生と英語学習法】

 県1番の中高一貫校にいるといろんな怪物同級生がいます。彼らの英語学習法は普通の学生であるミドリから見るとかなり怪物的に見えています。


怪物級(普通に95点以上とる子)

高校生になると英文を読むのと国語の文を読むのが同じ感覚。新しい単語や言い回しに出会った時に「そうやって表現するのか」と思うことはある。テスト勉強は授業でやった読み直しと新しい単語熟語の確認のみでOk。英作文の論理表現を練習したり、長文で読み慣れないジャンルの文を読んだりして鍛えている。


秀才級(85点以上の子)

だいぶ読めるようになっているけど国語の感覚ではなく、英文を読んで一旦日本語に直して考える部分がそれなりにある。テスト前の勉強は、授業でやった文の和訳を見て、全部英文に直せるようにしておくなどの対策をしている。


 という感じです。怪物級と秀才級でかなり取り組みに差が出ていますが、高校に入るころには秀才レベルまで上げておくと勝負になる、怪物レベルまで上げれば、英語に関しては医学部受験は余裕を持ってできるなという印象です。


 怪物級まで行ったら、よく扱われるテーマの英文を読んで、英文で意見を書く練習などに重点をおくと良いと思います。文法問題は国語でいう「語彙の問題」に当たるので、怪物にとっては難しい問題ではないようです。


 英検で言うと準1級ギリギリ合格が秀才級。準1級に余裕で合格、または合格後1年ぐらい成長すると怪物級に近づいてくる印象ですね。1級を取る必要はありませんが、英検1級を取れれば間違いなく怪物級ですので、合格を目ざして伸ばし続けるとそのレベルに近づくのではないかと思います。


 高校になった時に余裕で怪物級になっている子は

①帰国子女

②インターナショナルスクール出身

③普通に何でも授業を受けたら理解して吸収できる天才系が主ですが、くもん英語系でもギリギリ達成できそうです。並行して国語や論理、そして国際問題などの話題や言葉などの教養を子どもの頃から積極的に仕入れていると、高校になってからの長文や英作文の伸び代が大きいです。


 というわけで、具体的な作戦としては

①子どもの頃から英語に触れ、できれば物心つく前から読み書き学習やテストと定期的に受ける習慣をつける(学んでランクアップしていく事を当たり前にしておく)。

②年少〜年中あたりでくもん英語始める

③小学校のうちに3級までは取る。準2級をとれるとあとが余裕あるが、何度か受験しておくと中学校入って早い時期に取れる。中学受験をする場合は小6の5月までが受けられる期限で、そこからは受験科目に集中したほうが後悔は少なそう。

④中学校のうちに準2級〜2級までとる。高校1年から怪物スタートをしたいのであれば、中3のはじめに準1級合格、中3夏から1級受験の勉強を始めると、コースに乗る。中高一貫校であれば、中3までに必要な文法事項は一通り習い終わるので、あとは受験問題と英検問題を習慣的に解いてどんどん力を上げていく。


 という感じです。多分数学と並んで1番の長丁場になりますが、英語は上がありません。人とおり読み書きができて問題が解けるようになったら、そのあとは長い文章を呼んだり聞いたりして、それに対して論理的に意見を述べたり書いたりする力が必要になりますので、そこからは国語の感覚です。一般常識や論理的思考で勝負するわけです。高校の前半でそこまでできるようになれば地方公立医学部を受験する子の英語力としては十分ですので、もうゴールと思って問題ありません。定期テストも模試も余裕を持って上位でしょう。


 ミドリはその域までは行っていませんが、ようやく「そのレベルを達成したい」という感じが掴めてきたようです。


 今から取り組むみなさんのお子さんであれば、達成は余裕をもって可能だと思います。10年前にこの感覚を持っていればなあと後悔しています。