学問とは如何なる分野にも通じるものとして挙げられるのは「難解」ではなかろうか?ただどれ程ラビリンスでも俗世に存在するものであるためイメージを膨らませると会得は容易である。高校時代、大抵の方が躓く微積。これも平面(2次元)の世界なので幾何学的に捉えればさほどの労力を要さない。またクレペリンの『精神分裂病』も世界に数ある医学書の中で最も難解とされる著作物であるが右脳を働かせると呑み込みが早かった。私の持病は発症から42年、初診から34年半でようやく完治した。統合失調症治癒のプロセスは非常に複雑で現時点の私には頓服薬こそ不可欠であるが定期処方は不要となった。今後の私には医学の素養は意味を持たなくなる。私は人生三度目の学問としてマルクス経済学を選んだ。確かに『資本論』には権威ある古典なだけに難解な記述がまま見受けられるがーー宇野弘蔵さんの『経済原論』を拝読する限りーー概要さえ押さえれば習得は十分可能である。