松山市住宅情報館 館長日記 「1戸購入で1戸おまけ」

 

 「1軒購入すれば、もう1軒おまけします。」中国重慶市の郊外で3月、大規模マンションに掲げられた宣伝文句を思い出す。嘘のようなホントの話だ。売れ残ったマンションの処分で、2戸まとめて買うことで、もう1戸はおまけで貰う。販売価格を半値に引き下げたものだ。それでもゴーストマンション・ゴーストタウンのままだ。何をやっても売れないと言うことだ。

 

 今月に入って中国政府は主要都市の4割で開発の制限を始めた。早い話が建設の制限・在庫処分だ。それでも在庫処分には10年掛かると言う。たぶん中国はあの時の日本と同じ長い長いデフレの入り口にあるように思う。日本も少子化が止まらない。それでも分譲マンションの新築が止まらない。中国も危ないが日本も危ない。人間の欲望は分かっちゃいても止められないのだ。