松山市住宅情報館 館長日記 「分譲マンション販売価格と建築費」
東京23区の昨年の新築マンション価格が発表された。前年比11%アップして1億1,632万円に上昇したと言う。供給戸数は25%減少している。首都圏(1都3県)でも前年比7.5%アップして8,135万円に上昇したと言う。供給戸数は17%減少している。私が気にしているのは供給戸数である。首都圏では供給戸数の減少によって値上がりしているという点だ。
販売価格は建築原価による。建築原価は「土地代と建築費」で成り立っている。建築費は「材料費と人件費(工事期間)」で成り立っている。材料費の大きな要因は「鋼材とコンクリート」である。供給戸数が減るのだからデベロッパーは損をしない。むしろ強気になって商売をしている。
問題は供給戸数である。供給戸数が25%減ることで影響を受けるのは材料屋である。ドサクサに紛れて便乗値上げしていた建材屋(設備品)達である。鋼材とコンクリートの需要が単純に25%縮小するのだ。東京以外の建築費は確実に下がる。建材と設備品の値崩れが東京から始まったことに私は注目している。