松山市住宅情報館 館長日記 「24年度公示価格」

 

 今年も国土交通省より24年度の公示価格(1月1日現在)が発表された。愛媛県内全用途の変動率は前年比で0.6%減少した。それでも1993年以降32年連続で下落している。松山市内を中心に上昇地点も増えている。愛媛県をしり目に関東圏・関西圏・北九州など大都市の上昇が目立つ。住宅地は北海道の富良野市だ。外国人による別荘用地の引き合いが多くなって27.9%の上昇になっている。商業地では半導体メーカーの工場が出来る熊本県大津町で33.2%の上昇になっている。地価なんて何もしないで待っていたら絶対に上昇しない。地域の活性化無くして地価上昇はあり得ない。産業の誘致や開発など、松山市では奇人変人と言われるような大胆な開発者の登場が待たれる。

 

 四国4県の最高地価を出してみる。松山市は坪単価280万円だ。次に髙松市で149万円だ。徳島市が121万円、高知市が72万円だ。松山市の半分が高松市と徳島市だ。高知市はその半分となる。昔から同じ比率の格差だ。問題は四国4県で愛媛県の県民所得が一番低いことだ。愛媛県と近かった熊本市は335万円だ。随分差を付けられた。ちなみに東京銀座は一坪が1億8千万円だ。昨年より3.5%アップとなっている。実勢価格は2億円以上となっている筈だ。地方から都市部を眺めると悲しいものがある。東京の独り勝ちだ。独り勝ちというより札束を振りまく暴走列車だ。