松山市住宅情報館会長日記 『トランプ大統領就任式』

 

 1月20日午後トランプさんが第45代アメリカ合衆国の大統領になった。就任演説は『アメリカ第一主義を掲げたこと、TPP反対』すべて予定通りだった。アメリカの株価も政治方針が織り込み済みで大きく変動することはなかった。今までと大きく違う点はトランプ大統領を支持しないアメリカ国民が52%も居ることだ。過去40年間で最低の支持率の大統領だそうだ。

 

 敵の多い大統領と言う事だ。それもまた良いと思う。何故なら間違いに対しては揺り戻し現象と言う復元力が働くからです。就任式で多くの団体が反トランプデモを行った。警官隊との衝突もあった。中国では考えられないことだ。しかし中国の方が怖い。中国では政権批判はできない。習近平国家主席は権力闘争の敵から何度も命を狙われているようだ。国民は知らないだけだ。そういう意味ではトランプさんの危険な政権運営の方がマシかもしれない。

 

 トランプさんによる長期展望のない思いつきの短絡的な発言(ツイート)は世界の不動産所有者(不動産業者)のイメージを失墜させるのに充分だった。世界の人々はお金にモノを言わせて強引な仕事をして富を築いた人のイメージになっている。我々、不動産にかかわる人々にとっては迷惑なことだ。日本では財閥系だろうが振興系だろうが、正しい考え方・正しい人間性がなければリーダーにはなれない。不動産業者だって社会的責任が大きい。日本の財閥不動産業者だけでなく東急不動産・森ビル開発、当社タカラレーベンだってトランプさんの様な発言はしない。日本の開発業者はステークホルダーとの調和・協調を大切にしている。私たちは反対者の意見に耳を貸し、より良い街づくりを本心から願っている。

 

 不動産の開発は街づくり国づくりと言うインフラに関わる大切な社会的業種だった筈だ。私たちは街づくり地域づくりと言う意味で社会に貢献したいと願っている。当社の経営理念もそのように作っている。わが社の成長は多くの市民の支持があって成り立つ。社員は成熟した地域社会の恩恵を受けている。アメリカの繁栄も世界の成長の恩恵を受けていることを知るべきだ。自分だけ良ければよいような政治や経営は絶対に長続きしないと思う。今後トランプ大統領にお願いしたいことは、自分と意見の違う人々にやさしい政治をしてほしいと言う事だ。