松山市住宅情報館会長日記 『中国と国際法』

 

中国は東シナ海で一方的に軍事基地を創り軍事力を強化している。中国軍機の洋上動も活発化している。周辺国は一方的な主張と軍事行動に対して反発している。東シナ海で領海を主張していた中国だが、フィリピンの提訴によって国際司法裁判所の裁定が下りた。中国の主張が違法とされた。中国は『国際法は認められない。拘束力はない。紙切れにすぎない。』と言う。国際法が違法だと言えば世界は無秩序となる。GDP世界第2位の大国となった中国、世界中が中国と同じ行動を取ったら世界はどうなるだろうか。良識ある知識人が中国には居ないのだろうか。

 

中国主導のアジアインフラ銀行AIIBの加盟国が81カ国に上ると言う。先日EUから離脱したイギリスも参加を表明している。中国はイギリスの原発建設に巨額の投資をするという。中国は後進国に対しても支持を取り付けるべく膨大な金額の投資をしている。中国は資源外交をする為600億を出資すると言う。ロス・ラスベガス高速鉄道の頓挫・インドネシアの高速鉄道の遅延、統治力と管理能力の欠如から世界中でトラブルが発生している。アジアインフラ銀行では中国だけが拒否権を持っていることより、日本はこの投資銀行の透明性公平性などから参加を見送っている。

 

 事もあろうか鳩山由紀夫前首相がAIIBの顧問役に就任すると言う。関係者によると各国の元政治家や元外交官を役員として就任することで、『AIIBは中国の銀行』と言うイメージを払拭し、信頼性を高める狙いがある。今後、中国はお金を通して世界の工場から世界のサービス業に転換して行くことを目指している。今の中国は孔子・老子の生まれた国だが謙虚謙遜・倫理道徳と言う言葉が無い。中国人は品性に欠けると言われるが商人魂だけは逞しい。中国の世界戦略の為に鳩山さんは上手く利用されていることになる。鳩山さんも政府や官僚と相談して、日本外交の邪魔をしない判断をしてほしいものだ。