栄養素とは、生きるために外から摂取しなければならない物質のこと
たんぱく質、糖質、脂質、ビタミン、ミネラル、の五大栄養素を
学んだ方も多いと思いますが
その後 6番目に「食物繊維」、7番目に「フィトケミカル」が入り
現在は七大栄養素が一般的になっています
今回は6番目の食物繊維のお話
お芋を食べると繊維が見えるので存在は昔から知られていたものの
栄養素にはカウントされていませんでした
(古代エジプトでは小麦ふすま(皮)ブランの部分が便秘に効くと
使われていたそうです)
食物繊維は人の消化酵素で消化されない食品中の難消化性成分の総称
1971年イギリスで食物繊維の摂取量が少ないと
大腸がんのリスクが高くなるとの論文が発表された以後
急速に関心が高まり研究が進みました
「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2つに分類されていましたが
昨今 腸内細菌の研究により食物繊維が腸内細菌のエサになり
発酵することで人間に有益な「短鎖脂肪酸」」などの
物質を生み出すことが分かり
その分類方法も
「難発酵性食物繊維」 と 「発酵性食物繊維」
と分けられるようになってきています
「発酵性食物繊維」を多く含む食品は
玄米 大麦 ライ麦などの穀類
昆布、もずく、めかぶなどの海藻類
さつま芋 じゃが芋 里芋 長芋などのイモ類
ゴボウ 玉ねぎ チコリ オクラなどの野菜
いちご、みかん、キュウイなどの果物
そして発酵性食物繊維をエサとして腸内細菌が生み出す短鎖脂肪酸
がどう有益かというと
*バランス撹乱菌の活動を抑制
*便通の改善
*腸管のムチン層を守り腸のバリア機能を高める
*水・ミネラルなどの吸収を促進
と様々なGood Jobをしてくれます
糖尿病や睡眠障害、鬱、認知症、免疫疾患との関連も注目されています
食生活の欧米化により日本人の食物繊維の摂取量は著しく減っています
特に糖質と食物繊維からなる炭水化物を抜くダイエットを長期間するなど
危険行為です
まずは雑穀や繊維の多い野菜・果物を食べることを意識してみる
腸内細菌は徐々に仲間のバランスを変えて応えてくれるはずです