あまり意識したことはないと思いますが、人間の体の多くを占めているのは微生物
つまり私達はは宿主 微生物のための家とも言えます
高性能な顕微鏡やDNA解析の優れた機械のおかげで体内の微生物の研究は
この20年で日進月歩
腸内細菌だけでも その数は40兆個
(細菌の数は最近の研究では減る傾向にある 数えられないのが本当でしょう)
種類は1000種類以上 重さは1~2㎏
特に腸内細菌達と共存共栄していることが分かってきています
腸内細菌はどこから来て 腸に棲みつくようになったかというと
なんと先祖代々受け継がれるいるのです
胎児の頃は無菌な状態のですが 産道を通ったり周りの環境から細菌をもらい受け
腸内細菌叢(腸内フローラ)を育んでいきます
腸内フローラは3~5歳までに決まると言われています
※ 赤ちゃんとお風呂に入って”おなら”をすると移るらしいので自らの腸内フローラに自信のない方はお気を付けください
(3歳までは腸内のお花畑がキレイではない人に近づけない方が無難?)
腸内細菌は口に入れるもので変化していくので、出産時に母親の腸内細菌叢が乱れていて多様性が減っていると
子供には減った細菌叢が受け継がれてしまいます
後から多様性を増やすのは今のところ難しいとされていて
少しでも居てくれれば増やせるけど、あとから口に入れても定着しない
(安心してください 便移植という方法はあります)
昨今 腸内細菌がしている仕事も解ってきていて
・病気から体を守る。病原体の侵入を防ぐ
・食物繊維をエサにして大腸の細胞のエネルギー源となる酢酸や酪酸を作る
・人間に作れないビタミンを作る(8種類のビタミンB群とビタミンK)
・セロトニンやドーパミンといった人間の情動をつかさどる神経伝達物質を作る
(セロトニンが増えると下痢になり、減ると便秘になるのだとか)
・外部からやってくる異物に対処する免疫に大きく関係する
それぞれの腸内細菌がエサを食べて生み出す物質が人間の心身の健康に大切
どの腸内細菌はどの食べ物を好み 腸のどのあたりに棲んでいることまで
わかってきています
なので宿主はそれぞれの腸内細菌が好む多くの種類の食べ物を
摂る必要があるのです