追告、として動画が追加された告知が発表された。
これ見て「ここまではもうイイだろ。」ってとこまで、はなしたい。
話したいのに話ができるヤツが周りにいないんだン。
庵野監督が「ノスタルジーは捨てたくない」と言われた、
それは、作品全般を通して、敢えて作りこんで気づかせるチープさだ。
外連味と言っても差し支えない。
コウモリオーグの飛翔シーン、暗闇でのショッカーライダーとの追走劇。
ハチオーグとの高速バトル、クモオーグとの空中戦。
ふたりのライダーが相対する格闘場面でのCGのスピード感。
毎週、テレビ放送を楽しみにしていた我々昔のチビッコは、
宙を走り、怪人にアタックするサイクロン号のテグスが見えても、
みんな見えなかったことにしていたし、
地面に倒れて並んだ複数の怪人たちが、爆破前に明らかにおもちゃっぽい人形であっても、
それは動けなくなったショッカーの怪人たちだとしていた。
本作は、あの少しくすぐったい気持ちを想い出させてくれた。
それから、そうは見えないが、そうに違いない小屋の爆破シーンやトラックの落下は、
ミニチュア撮影の魅せる大迫力だった。
劇中のセリフのひとつ。
「ショッカーに生まれし者は、ショッカーに帰れ。」
これはテレビ版『人造人間キカイダー』で、ギル博士が口にする名台詞
「ダークに生まれし者は、ダークに帰れ。」のオマージュだ。
作中には、色々と東映・石森ヒーローのオマージュ、小ネタが仕込まれてる。
くわしいことは、その手を得意とする方々に任せるが、
人工知能”K”は、ルックスからも明らかに『ロボット刑事』のケイであるが、
開発過程で”Ⅰ”、”J”が、その前に存在していたという。
これは”Ⅰ”=『キカイダー01』のイチロー、”J”=『人造人間キカイダー』のジローを被せている。
”J”が顔半分つるりんだったのは、キカイダーのイメージだ。
緑川イチローには、かなりブッこんでいる。
若かりし頃の姿は、黒の革ジャンに白マフラー。
『人造人間キカイダー』に登場した、サブローまんまだ。
変身した彼の姿に、オイラと同じようなファンは、にやけるのを通り越して
小躍りしたに違いない。
色々探りこまれているようだが、3大メジャー石森ヒーロー作品から、要素が取り込まれている。
熱心な石森ファンは「チョウオーグ」と、「蝶」と聞いた途端に『イナズマン』のイメージがどこかに
織り込まれているに違いないと、それを見破ってやろうとオイラのように意気込んだはずだ。
青い蝶、などと言われたときにゃ、ニヒニヒしたぞ。おでこから丸まった蝶の口が
出てきたときはこぶしを握ってしまった。
原作版でイナズマンに変わる主人公の名前は風田”サブロー”だ。
チョウオーグに変身したイチローは、青年時代の白いマフラーを首に巻く。
腰のベルトは風車がふたつ。そう、ダブルタイフーンだ。
仮面ライダー第0号を名乗る彼の姿は、父よ母よ妹よでお馴染み、『仮面ライダーV3』だ。
しかし、そのダブルタイフーンが、V3のものとはシルエットがやや異なり、
石森ファンは誰もが、「寄せてきたな。」と思っただろう。
『人造人間キカイダー』の主人公ジローが作った兄弟、
キカイダーOO(ダブルオー)。そのベルトに形が近いように見えた。
緑川イチローに、イナズマンとキカイダーのイメージを合わせ持たせたところは、
憎い演出だな。
テレビ番組ではそれぞれの主人公を、どちらも伴大介さんが演じており、
漫画版ではその2大ヒーローが戦う場面もあるのだ。
当時は、子供心に「テレビでは見られないなぁ。」とすこし残念に思ったもんだ。
スピンオフ(?)的前日譚の漫画を読んでいる人は「ほかにも」と、異論があるかもだが、
読んでないし、知ったことではない。わはは。
もう、このくらいにしておこう。
『シン・仮面ライダー』にあっては、
クモオーグのあたりをノーカットで近日テレビ放送するとか、
製作密着のドキュメンタリーをNHKが放送することになっていたり
(まあ、観ませんけど。)白熱、というか異常事態ですかコレ。
シラケてきたファンがここにひとり。
以上、個人的な思い込みでした。