私の訪れた日は、ちょうど秋祭りの日。
でも、今年はコロナで獅子舞など、一カ月ぐらい稽古して準備する大掛かりなことはできなかった。300年も続く伝統行事で戦争中も途切れたことがないという。それが、今年はできなかった。
伝統とは受け継いでいくこと。やならくてもいいという経験を一度してしまえば、ラクしようと思ったらできるということ。毎年季節がめぐりくるたびに続けてきたことを途絶えさせてしまった、というのは伝統文化がそこで終わるかもしれない危機だということ。
日本中で、そんな危機的な状況が今年はおきているのだ。だんじりも、祇園祭も、本当にとりやめなければいけないのか判断が難しいところ。無念だっただろうと思う。
 

それでも、神事だけは無事に執り行われたようでした。

これは「すこ」というらしい。

人身御供の名残で、8つの集落から、一つずつ、人に見立てたお供え物をする。

自分の最も大切なもの、子どもや乙女をお供えにしていたのだと聞いて、

ひえっ、いけにえの文化があったのか!神に命を捧げていたのか!

と一人想像がとんでもなく血なまぐさい方向に暴走しましたが、いやいや、そういう恐ろしいことではなく、お供えをしたお饅頭をあとでみんなで食べるように、しばらくしたら戻ってくるということね?とソフトランディングをして納得したのですが、いずれにしても、興味深い。

本当のところはどうなのだろう。太古のロマン。

映画監督 河瀨直美さん制作の曽爾村紹介の中で「すこ」のことをやっています。

曽爾高原から山をのぞむ。台風一過、青空が戻ってきました。

 

ススキはちょっと元気がないところがあり、移植させたり、有機肥料をやったりして大事に保全につとめています。

 

 

はい。急遽連泊したので、洋服これしかありません。トレイルに不向きな靴にジャケット。

曽爾村の細谷課長^^突然の訪問にもかかわらず、おつきあいいただきありがとうございましたー!!

 

ススキに埋もれ。

 

すぐ近くに、温泉があります。「お亀の湯」は湯巡り番付総合1位!

ぬるっとろっと体にまとわりつく感じ。初感触のいいお湯でした。

曽爾村高松さんありがとう!

曽爾村は、奈良平安時代、朝廷の漆の生産拠点「漆部造」(ぬるべのみやっこ)がおかれ、漆の発祥の地でもありました。奈良は歴史的な文化財がわんさかあるのですが、今は漆の9割が中国産。文化庁は15年に、国宝や重要文化財の修復には原則国産の漆を使う方針を打ち出しています。これに応えるべく、曽爾村を再び漆の産地にしようというプロジェクトが進行中。やるなあ!
田舎の丁寧な暮らし、伝統を守るプライド、新たなことにも果敢に挑戦する意気込み。元気な田舎には人が集まるんですねえ。
陶芸家夫妻が移住したり、Uターンでフレンチのお店を開いたり、湧き水も空気も美味しい。
 
曽爾村尊い村でした。