巻頭インタビューの連載、9年目に入った月刊紙「アイユ」(人権教育啓発推進センター発行)。
 
ハンセン病、路上生活者、DV、性暴力、LGBT、障害者、ケアラーケア、女性、アイヌ・・・あらゆる人権問題に関して、当事者や支援者、政策担当者らトップランナーを取材し、記事にまとめています。
 
この仕事で、私の人権感覚が鍛えられています。自分の中の偏見に気付くこともしばしば。どうすれば、誰も取り残されない社会になるだろうかといつも考えさせられている。
 
それにしても、もうそこそこ長くやってきたというのに、まだまだ知らないことはたくさんある。とりわけ、私の苦手な分野は経済と国連だ。なぜなら、とにかく、横文字が多いのだ!
 
今回はNAP=ナショナルアクションプランをとりあげるのだが、いやあ、なかなか私にはハードルが高い。
 
2011年に「ビジネスと人権に関する指導原則」が国連で採択され、それを受けて、行動計画=NAPが現在作成されている。
出て来る用語が、何度聞いても自分の中に入ってこない。デューデリジェンスは毎回??となる。企業の中では、「デューデリ」と省略形でいうぐらいおそらくそこそこ一般的になってきた用語。
 
手元資料の中の横文字を少し羅列してみる。
 
バリアフリー、ダイバーシティ、インクルーシブ、サステナビリティ、ビッグデータ、イノベーション、オープンイノベーション、ESG(環境・社会・企業統治)、グローバリゼーション、サプライチェーン、サプライヤー、AI、Society5.0、ブロックチェーン、アウトリーチ、パブコメ、ステークホルダー、デッドライン、リテーリング、ディーセントワーク、パスファンディング、ヘイトスピーチ、フォローアップ、リーフレット、エンパワーメント、ジェンダー、セーフガード、コモンアプローチ、スチュワードシップ・コード、リスクマネジメント、バリューチェーンマネジメント、ポータルサイト、PDCAサイクル、アセスメントツール・・・・・
 
全部、わかる人いるのかなあ。もう体にしみ込んできたものもあるけれど、多くは、まだビビります。検索しないとわからないのもあります。こういうワードが会話にたくさん出てくると、とても緊張します。私は頑張って理解できたとしても、紙面でこの文字を使うのはなるべく避けたい。大企業や国連とは縁がなく、日々、地域のお年寄りや女性、子どもの見守りや、障害者に関わっている自治体職員さんが主に読む冊子。つっかからないで読める、やさしい日本語を心がけています。記事にまとめる作業は、翻訳作業でもある。